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超展開で、やたら人が死ぬ話

 どこをどう、説明すればいいのだろうか、って今考えている。
 『全米が感動した』とか謳い文句の映画は、大抵は泣けないし、世間のタブーとか言う奴は、大半が下らないものの詰め合わせだ。
 どう足掻いても、アナキンはダースベーダーになるし、結局、エイリアンはプレデターに負けるし、感情移入しようと、タイタニック号は沈没する。
 催眠術をかけられるし、変な男に殺し合いをしろと言われるし、いきなり黒人の剣士にニアミスするし、何だかんだで変な奴とニアミスした。
 それは運命、仕方が無い。過去さえ分かれば、未来が分かるカオス理論とか何とかで分かることだ。これも、悲しい運命の性。
 運命つながりで、物語の主人公は生き残れる。主人公補正とか言う奴で、これも、また悲しい運命の性だ。
 まぁ、主人公は少なくとも僕でない。もっと、正義感の強い馬鹿が主人公に抜擢されるはずだ。その時点で僕ではない。
 まったく、存在価値の無い話。意味すら問いたくなってくる。

 僕の経緯を簡単に表わすと、殺し合いに巻き込まれた――――――

 というわけで、話を、殺し合いに戻そう。殺し合いに乗るか乗らないかで、そのカオス理論とか言う奴が変わるかもしれない。
 例外があるが、ぶっちゃけ、誰が死のうと興味は無い。興味を持ったところで、何かが変わるわけが無いし、下らない事の詰め合わせだ。
 どっかの炎使いの海賊が弟を庇って死のうが、「なんじゃこりゃぁぁぁぁ」とか言って刑事が殉職しようと知ったこっちゃ無い。
 別に僕が殺されようが、切り刻まれようがどうでもいい。寧ろ、好都合だ。
 何度も言うが、僕はこの世界が嫌いだ。だから、誰を殺すが、誰を傷つけようが、心が苦しいとかならないと思う。
 また、話が逸れたから、話を殺し合いに戻そう。という訳で、僕は、殺し合いには乗らない事にしようと思っている。
 支給品とか言う奴も、消臭スプレーと防犯ブザー。無論、コイツらが原因で殺し合いに乗らなかったこともあるけど、実はそうでもない。
 この、殺し合いには、兄がいる。兄も恐らく殺し合いに乗らないはずだ。そうなると、あの黒人みたいな奴とニアミスしたら、確実に殺される。
 『兄貴がいない世界なんて生きていけない』とか言う、ワケではない。もちろん、僕は、そういう頭の可笑しいブラコンじゃない。
 そういう類の人間になるくらいなら、ホッケーマスクを被った殺人鬼に八つ裂きにされるほうが、まだマシだと思っている。
 話を戻して、何故殺し合いに乗らないかというと、死にたいからだ。世界が嫌いなら、世界から消えればいい。

 ――――簡単な発想。

 僕は、今までに、三度自殺を図った。一度目は、中一の春、電車に轢かれて死ぬことを考えた。
 駅にいたホームレスと突き落として、ソイツを助けて、自分は助からずに死ぬという、ある意味英雄的な死に方だ。学校で表彰されるだろうね。
 折角に死ぬなら、華やかに死にたい。そして、なるべく、祖父と祖母を悲しませないような、死に方を考えた。
 その日は、人が多くて、ホームレスの一列目にいた。僕は不審に思われないように、なるべき遠目の切符を買って改札へ入った。
 ホームレスと突き落とした、そして列車も近づく。僕は咄嗟に飛び込んだ。大勢の人が唖然とする中、一人の金髪の青年が緊急停車ボタンを押したらしい。
 僕の五メートルほど手前で、電車は急停車して、翌日、僕は学校で表彰された。何だか、複雑な気持ちだった。

 それから一週間後。今度は、理科室から劇薬を盗み出して、一気飲みする服毒自殺を考えた。
 授業中に、こっそり忍び込み、理科的知識が無いが、ヤバイそうな元素記号のラベルが張ってある、ボトルの中身をペットボトルの中へ入れて盗んだ。
 今度は、結果は、食塩水と間違えて、翌日の健康診断に引っかかった程度だった。理科の教師が、校長に説教されたことだけは、収穫だった。

 三度目は、間を置いた。何故かと言うと、神が、僕を見放す時間を与えたからだ。
 そして、今度は、毒ガスと睡眠薬という、かなりエグく生還率が少ない死に方のタッグを選んだ。そして、これは、確実に逝ける。
 と思っていたが、生還できた。理由は密閉空間を作って睡眠薬を飲めたが、毒ガスを換気扇をつけながら発生させたからだ。
 ということで、死ぬことは諦めた。何だか面倒くさい気がして。

 それから、数日後。今度は、学校を襲撃され、殺してもらえる機会まで与えたのに、生きようと思ってしまった。
 けど、今度こそは、嫌でも死ねる。いや、殺してもらえる可能性が高くなるっていうだけだが。
 でも、殺される可能性も、死ぬ可能性も確実に100%に近いはずだ。そして、兄も死ぬだろうし、支給品もカスみたいなハズレばかり。
 これは、死ねと神が加護を与えてくれたんだ。きっと、神様は僕を殺したがっているに違いない。
 でも、なるべく生き残ってやりたいという気持ちもある。
 人生に、二回も殺し合いに巻き込まれるという経験をしたことのある奴は、そう数はいないはずだ。解釈を変えれば、選ばれた存在だと思う。

「今日は、何だかツイているような気がするよ……神様って奴に、初めて感謝した」

 思わず声に出してしまった。何だか、恥ずかしい気持ちが心のそこからこみ上げてきた。体温を上がってくる。
 誰も、聞いていませんように、誰も聞いていませんように、誰も聴いていませんように、と念じるように祈った。
 神様を恨むことは何度かあったが、初めて神様に祈った気がした。気がしていただけ、と分かっている。
 中二病丸出しの発言をした僕のお行いが、悪い事だとは実感していた。だから、今回は珍しく、神を恨むことはしなかった。
 ただ、恥ずかしいかった。そして、誰も聞いていないことを願った。

 ――――願ったけど、結果は残酷すぎる。

「まぁまぁー、その年頃になると、そういう発想になるよね」

 だって、他の参加者が聞いていたんだから。
 僕の中二発言を見事に聞いていたのは、赤毛の外国人少女。あの、ボニー・パーカーとか名乗った女とどこか似ているような気がした。
 にしても、恥ずかしい。顔が真っ赤になりそうなくらい、体温が上がったと思うし、汗をかいてきた。無論、冷や汗だ。
 しかも反応が、明らかに馬鹿にしている。反応だけじゃなくて、僕を見る目までも馬鹿にしているような気がした。
 はい、無性に死にたくなりました。
 確実に馬鹿にされていますね。後付設定ですが、僕は軽蔑したい人にしか敬語を使いません。勿論、万国共通です。
 これは恥ずかしいですね。しかもなんか、同情されていますしね、こりゃ、死にたいですね。ハイ。

「ア、アンタ、殺し合いに乗っているのか?」

 話を切り替えよう。コイツが、空気の読める奴なら、キチンと食いついて追い詰めてくるは来ないはずだとは思っている。
 動揺しているけど、少なくとも、衝動的に自殺するほど心は傷ついても、イカれてもいない。
 殺し合い乗っているなら、まず、面白可笑しくても、相手の真ん前に現れることは無いはずだ。答えは決まっている。

「殺し合いには乗っていないよ」

 ナイス、ナイスだアンタ。空気が読めそうな顔しているからな。結構期待はしていたよ。
 僕は、アンタは違うと思っていたさ。空気が読めそうなオーラを身に纏っているじゃないか。
 本当、ありがとうございます。
 もぅ、マジ最高。アンタに思いっきり飛びついて、ハグしてやしたいくらい、感謝している。あと、神様にも感謝しておこう。
 あぁ、ヤバイ。涙が止まらないよ。最高、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉおぉぉおおおおおお。

「んでさ、何で泣いているの?」

 あぁ、恥ずかしい。これは恥ずかしいですね。ハイ。神様って奴は、最後までクレイジーだぜ、ヘヘッ!!
 何で泣いてんだよ。泣いたことなんて今までに、無かっただろうよ。っと言うよりも、僕がコミカルキャラになってないかな。
 キャラ崩壊しすぎた。なので、とりあえず、今は、この恥ずかしい状況をどう打開すべきか考えよう。
 二回も、話をそらせたら少しヤバイかも。前の恥ずかしい発言を思い出して、突っ込んでくるかもしれない。
 安全コースと保険のためにも、襲い掛かって今死ぬというのも一つの案だが、ただ、ここで死ぬのは得策ではない。
 何故かと言うと、恥ずかしいまま死ぬからだ。恥ずかしいければ、恥ずかしいなりにどうにかしたいものだ。
 ならば、もっと別の方法、この状況を打開出来て、尚且つ、後半まで生き残れて、死なないようにする。
 考えろ、考えるんだ。そう、僕は何度も脳味噌に向かって、呟いた。

「……兄が死んだんだ……」

 ちょっ、何言っているわけ!? ウソはいくらなんでもダメでしょう。しかも、多分まだ生きているしさ。
 うわぉ、凄く可愛そうな子を見る目で見られているよ。悲劇のヒーロー気取りたくないしなぁ。
 泣き出しやがった。しんみりした展開になったよ。何だよ、自分で状況悪くしているじゃないか。

「……涙なんて枯れたさ……とっくの前に捨てたよ……」

 ああ、言っちゃったよ。勝宏君の考え無し、破廉恥、アンポンタン。僕は条件反射で物事を話しているね、絶対。
 ああ、もうどうにでもなればいい。恥ずかしい次元を通り越して、だんだん心が虚しくなってきちまった。
 なんだか、ややこしい方向に向かっているし、自分でも取り返しがつかないことをしているような、そんな焦りがどこからか現れて来る。
 この人、泣きながら、笑っているよね。確実に今、変なこと言ったもん。ってか、まず作り話だし、台詞がダサすぎるし、もう何だか死にたいし。
 どうしてこうなっちゃうのかな。物事をいい方向へと導こうとしているはずなんだけどなぁ。
 もうこの時点で、ウソだとは言えないよな。もしもこの状況で、ウソだとか言える奴がいるのなら、ソイツは演説の天才だと思う。いや、ノーベル賞物だろう。
 いや、もしかしたら、コイツ……ウソだと気づいている? 普通はそうだろ、気づかない奴はいないかも知れない。
 クソ、確信犯に弄ばれたってワケか。この野郎、人の気持ちを何だと思って嫌がるんだ。ふざけるな。

「もうそろそろ、本性を表わしたらどう? 人を小馬鹿にする奴の気持ちが分からないからさ」

 ハハハハ。これで、怒ったら僕の勝ちだ。僕のクソはずかしい中二発言も忘れてくれるし、色々誤魔化せる。話が転んだら、上手に死ねるかも。
 神様は少し恨む気持ちがあったが、それ以上に感謝している。ここまで痛快な最期を遅れるのは、総統閣下か僕ぐらいだろう。
 さて、お手並み拝見だ。君の器の小ささが、僕の後悔を消してくれるなら、僕に残る悔いは無い。そして、ついでに、ドサクサに紛れて殺せよ。

「……きっと、良い事がありますよ」

 えーと、どうしてこうなるのかな。大体分かっていたよ。お人好しそうな顔しているもん。
 もう、『涙も枯れたよ』とか言ったのに、涙が出てきそうな勢いだ。ってか、何だよこの展開。全米もビックリする展開だ。全米が腹筋崩壊するよ、このままじゃ。
 また、泣き出しちゃったし。作り話で同情されるのが一番虚しいような気がするんだよ。しかも、泣かすつもりの無い話でさ。
 ああ、乞食みたいな格好しているから、リアルにエグイ感じになっているし、最早、冷や汗を通り越した何かが皮膚に零れ落ちてきているしさ。
 どうしよう。もう、確実に、ウソだと知ったら、どっちが死ぬよな。もう、ウソのまんまで通そうかな。
 よし、決定だ。もう、中二病発言も男泣きの件も忘れているはずだ。ウソのままで通すぞコラァ。

「僕はね、英雄になりたかったんだよ」

 あーあ、もうどうにでもなればいいと思う。僕の口と脳味噌は、違う神経で繋がっているんだろうね、多分。以上、Q.E.D. 証明終了。
 もう面倒くさいから、本当のこと言います、ハイ。


「察してくれないかな……もう……嘘って事で良いよ」
「えーと……ウソ?」
「ウソを言ったことは、申し訳ないとは思っているさ」


 ハハハハ、お人好しの乞食赤毛女。殺すんなら殺せよ。もう恥ずかしくてこっちは死にたいんだ。
 さて、何が出るかな、何が出るかな、何が出るかな。鈍器か銃器か刃物か薬物かそれとも別の物か。
 僕は死んでいたんだ。とっくの前に、目の前で両親が殺された時点で。僕の心は死んでいた。
 あの帽子を被った男に殺されたんだ。親も心も希望も夢も全て壊された。あの雨の降る日に。
 と、ネガティブな回想録と走馬灯はこれまでにして、殺される覚悟を固めよう。
 最後の言葉どうしようかな? 「あべし」とか「故郷に彼女がいるんだ」とか。
 やっぱり、僕センスないな。よく言われるし、良く実感しているよ。うん、センス無い。以上。
 ったく、ワーナーマイカルもビックリのクオリティーの前置きだね。さっさと殺して欲しいんだけど。
 もしかしてまた殺さないパターンかな。いや、ここまで前置きしておいて不発だったら、ピエロなら憂鬱を患ってそのまま、首掻っ切って自殺するな。
 痛いのは、さすがに嫌だが、贅沢はいえないだろうな。派手に殺ってくるだろうね。さぁ、出て来いやっ。

「貴方も……何かあったの?」

 斬新な切り返し方だ。だが、少なくとも、一重にこの言動が、殺意を皆無と証明するものでは無い。
 なんか、可愛そうなものを見る目をしているもん。これ絶対、変な同情抱かれているよね。
 こういつもいつも、自分の希望と間逆になる運命が怖くて堪らない。もう、運命の悪戯というレベルじゃないのは分かっている。

「さぁね? ありすぎて、どれを話したら良いか分からないね」

 何かありすぎるから困る。個性的な人生だろうね。個性豊かな人生。
 もしも僕が主人公の漫画があるとするならば、劇的に怖くないサイコホラー漫画かビックリする位つまらないギャグ漫画かどちらかだろうね。
 そんなほど、並大抵の人が味わう事の無いレベルの事が、この数日間に起きているんだ。


「いいね、個性豊かな人生でさ」
「個性豊か過ぎて困るんだよ」
「何も無い人生よりは良いじゃん……」




 ――――私の人生は何も無かった。何も無く終わっていき死んだ。志半ばで。

 友達はたくさんいた。あくまでも過去形。
 何故、過去形かというと、スラムの他の友人は、死んでいった。飢死、病死、事故死、挙句の果てには殺された子までいた。
 その頃の世の中は酷かった。産業が発展して、人の心さえも機会に支配されていくようなそんな世の中。
 娼婦や憲兵に出会うと、まず自分の身を守る構えを取るか、靴磨きするかのどちらか。
 食べ物は残飯をあさり、三日に一度ご飯が食べれなければ、確実に栄養失調で死ぬか、胃の中が空っぽになって餓死する。
 時には、盗みもした。時には、その食べ物を仲間達と分け与えた。
 それでも、十歳の頃には、半数以上が死ぬか、奴隷にされるために誘拐され、それから五年で九割はスラムからいなくなった。
 最終的に残った、四人は、互いを助け合ったけど、四人の中で一番最初に私は死んだ。死因は刺殺、娼婦に因縁をつけられ殺された。
 結局、私の人生は何も無かった。ただ、存在価値が皆無な人生。
 だったら、良いじゃん。個性豊かな人生って。

「黙り込まないでくれるかな? 反応に困るんだけど」

 この人は、少なくとも同年代だと仮定できる。なのに、この人は、個性が豊かな人生を送っている。
 しかも、個性が豊かな人生を認めながらも、日常を嫌っている。
 この人は、十分生きているのに、何で私のほうが死なないといけないんだろう?
 嘘をついて騙そうとそうとした、そして、明らかな反省も無い。ならば、何でなんだろうね?

「ちょっと、ね」

 どこか人を恨むことが、やっぱり出来ない。自分が不幸だからって、幸福な人々を恨むことは、違うと思う。
 それはただの逆恨み。悲劇のヒロインを演じたいわけではない。
 けど、どこか理不尽だよ。同じ人なのに、同じ人生が歩めないなんて、理不尽だよ。

 私は苦悩していた。
 苦悩、格好よく言えば苦悩だけど、正確に言えば苦悩じゃない。ただの自己嫌悪だと思う。
 それはともかく、その苦悩を打ち破る出来事が、すぐに起きた。いや、打ち破る人が来たっていえばいいのかな?

「馬鹿がいる……二人いる……二人いるぞぉぉぉぉぉ!!!!」

 個性豊かな人生って、こう、変な人と出会うことなのかな?
 変な人――眼鏡に白い鉢巻の青年。いかにも、変哲だね。一目見るだけで、個性豊かだとわかった。
 殺してくるという恐怖が無い。逆に言うと、可笑しさが、心の底からこみ上げてくるような気がした。


「いろいろ、間違っているような気がするんだけど」
「うん、それは誰がどう見ても、思うと思うよ」






 視点変更。今度も僕の出番。
 前回までのあらすじはこうだ。僕が政府に捕らわれた仲間を助けに、海軍基地に仲間と強襲した。
 ハイ、ウソです。本当のあらすじは、赤毛の女にニアミスした次は、ガリベン男が、果敢、そして華麗に乱入してくる。
 ふけ顔だが、恐らく歳は同じくらいで、学生をしているんだろう。
 容姿と発言からするに、エリート思考が高い馬鹿で、単純、そして暑苦しい性格だろう。
 場違いである、と一言で表わしている容姿に、僕は大声で笑いそうになったが、面倒くさいことになりそうなので堪えているところだ。
 さて、ここで声を上げて笑うとしたら、どうなるだろう。正解は、逆上して殺される。

「ハハハハハハハハッ!!! この世の中は、エリートのみが活躍できるように、創られているのだ!!!」

 とにかく――――ウザイ。
 出来たら殺してやりたいくらいだが、支給品で凶器になりそうなものはない。だから、殺さない。
 多分、この調子じゃ殺してこない。恐らく、殺したいけど殺せないとか言うキャラだろう。
 ギャグキャラクター決定。おめでとう、めがね君。

「……こういう経験の君は、いつも、どうやって反応しているの?」

 赤毛の乞食女が、馬鹿馬鹿しく尋ねてきた。しかも、聞かれても困る質問で。
 確かにこういう、頭の可笑しいというか、典型的なクズなギャグキャラとニアミスすることは多い。
 こういう場合の反応は、返して失敗しているため、無視するのが的確であると思うが、この馬鹿が反応するだろうか?
 仮に、激怒して殺してこようとしても、それが僕の人生だと、認めることは出来る。

「無視だと思うね」
「……さすがだ……」
「褒められて嬉しくないって、こういう事だと改めて実感した」
「いいじゃん、経験はスキルに繋がるよ」
「嬉しくない経験だし、嫌なスキルだ……」

 以上が小声の会話。大声で、喚いているめがね君を無視して、話を出来るくらいの音量。
 このまま、喋らせ続けるのは、無視している方が、頭が可笑しくなってしまう危険性がある。ヤバイ。
 どうにか打開したいが、構ってしまったせいで、長々と会話のドッジボールをするくらいなら、死んだほうがマシだ。
 ここで、人生のターニングポイントを迎えたわけだ。その時、歴史は動くだろうね。

「この僕の演説に、恐れ入ったか!!! これでお終いだ!!!!」

 どうやって殺すつもりだ? パンチかキックか?
 殺してみろよ。ガリベン君。出来ないだろうね。だから反撃しないよ。
 こんな、馬鹿なガリベン野郎に殺される程度の奴なら、小学生に首をへし折られて殺されるレベルだ。
 殺せないね。馬鹿馬鹿しい。殺されたら、逆に世界中の笑いものになるくらい恥ずかしいことだと思うよ。

 ―――と、数秒前まで思っていた。


 以上が小声の会話。大声で、喚いているめがね君を無視して、話を出来るくらいの音量。
 このまま、喋らせ続けるのは、無視している方が、頭が可笑しくなってしまう危険性がある。ヤバイ。
 どうにか打開したいが、構ってしまったせいで、長々と会話のドッジボールをするくらいなら、死んだほうがマシだ。
 ここで、人生のターニングポイントを迎えたわけだ。その時、歴史は動くだろうね。

「この僕の演説に、恐れ入ったか!!! これでお終いだ!!!!」

 どうやって殺すつもりだ? パンチかキックか?
 殺してみろよ。ガリベン君。出来ないだろうね。だから反撃しないよ。
 こんな、馬鹿なガリベン野郎に殺される程度の奴なら、小学生に首をへし折られて殺されるレベルだ。
 殺せないね。馬鹿馬鹿しい。殺されたら、逆に世界中の笑いものになるくらい恥ずかしいことだと思うよ。

 ―――と、数秒前まで思っていた。

 ボン!! と、不気味な爆音が鳴り響いた。目の前に、大きな火の塊が、飛び交っている。
 一瞬、微妙に走馬灯が見えた。
 色々な思い出が、頭の中に巡ったような気がする。そして、僕は、世界中の笑い物になる姿が見える。
 体中が熱かった。焼けているわけではない。汗も出ている。
 ほとんど、動体視力とこの十数年間眠っていた運動神経だけで、飛んでくる火の塊を避けるしか出来なかった。
 逆に言うと、僕の運動神経の高さに驚いた。この光景には、ブルース・ウィルスもジャッキー・チェンも涙目だろう。
 一発目の火の塊は、背後の木々を消し炭に変えて、鎮火した。
 その時は、ただ信じられなかった。馬鹿にしていた、ガリベン君が、化け物のような能力を持っていたからだ。

 赤毛の乞食女も、間一髪で回避できたらしく、位置がバレる事を恐れず、こっちに向かって叫んでくる。
 いくらなんでも、消し炭になって死ぬのは嫌だ。だから、考え無しの行動に、僕は、赤毛の乞食女を本格的に恨んだ。


「これどういうこと!?」
「少なくとも、こういう経験は無い」


 倒れた木を遮蔽物に、ガリベン君に見つからないように、隠れている。確実に殺されるだろう。
 焼けた木から放たれる、煙から視界は最悪で、目からは涙が出そうなくらい痛い。鼻に入る臭いも、拷問レベルだ。
 空気を吸えば喉が痛くなり、頭を低くして薄い酸素が存在する低い位置の空気を吸う事しか出来なかった。
 だが、ガリベン君も同じ環境に置かれている。ならば安心だ。

「ここに、馬鹿が、一人いるなあ!!!! エリートからは逃げられないんだよ!!!」

 頭を掴まれながら、耳に直接大声を叫ばれた。耳には雑音が混じり、裂けそうなくらい痛かった。
 しかし、頭を掴む自体は、中学生レベルで、すぐに手を話させることも出来る。だが、能力が厄介だ。反抗したら焼かれる。
 別に死んでもいい。出来れば死にたい。
 頭がボーとしていた。恐らく、二酸化炭素の吸いすぎから、意識が朦朧としてきたのだろう。
 多分、僕は死ぬんだろう。焼かれて死ぬか、一酸化炭素中毒で死ぬかのどちらかだ。
 ガリベン君の頭を掴んでいない方の手が、真っ赤に燃えている。恐らく、焼き殺されるほうが先のみたい。

「……あぁ、死ぬ前に足掻かせてもらうとするよ……」

 ポケットから、支給品の消臭スプレーを取り出すと、ゆっくりとガリベン君の顔の方に向ける。
 何も気づいていない、ガリベン君は、手からゆっくりと、炎を放つ。

 そして、薄れゆく意識の中、消臭スプレーをかけている。
 放たれた炎は、消臭スプレーにより、軌道が変化して、顔面を覆うように炎が噴射された。
 やがて、声にならない悲鳴を上げながら、ガリベン君は、僕の頭を掴んだ手から力を抜き、僕は力なく倒れた。



 マッチ棒みたいに、眼鏡をかけた個性豊かな男の子の頭が焼けている。
 気味の悪い火葬場の人を焼く臭いが立ち込めていた。あの、経験豊かな子が、焼殺したらしい。
 経験豊かな子は、力なく倒れている。恐らく、生死に関わる重症を負っている。
 私は助けるために、隠れることはやめて、駆け寄った。助けずに死んでしまえば、私を殺した娼婦と同じ。

「ハァハァ……馬鹿の分際で……ごの僕を見ろずな……」

 個性豊かな子は生きていた――――もう助からないと、確実に分かる姿で。
 ケロイドと火傷により、目と鼻は吹き飛び、皮は剥がれて、一部骨まで見え、融けた眼鏡の破片が顔面に媚びれ付いている。
 あまりにもグロテスクな容姿に、言葉を失った。そして、喉を奥から酸っぱい物がこみ上げてきた。
 怯んでいた。
 そして、怖かった。

「一人でも多ぐ……愚民を……殺じでやるんだ……」

 個性豊かな子は、残った息を振り絞り、私にどこからか出したか知らないが、拳銃を構えている。
 恐らく殺される。それなのに、殺されそうだという実感がまるで無い。
 普通なら声を上げるほど怖いはず。普通なら逃げたくなるほど怖いはず。だが、動けなかった。怖くて動けなかった。
 それは一度死んだからでも、死ぬのが怖くないからでもない。

 持っていた、木の破片を構えた。個性豊かな子に、けん制するつもりだった。
 死にたくなかったから、殺したくなかったから、行動を制止させるために。
 そうするつもりだったのに、私は振りかぶって、下ろしていた。
 卵が割れるような感覚と共に、血が飛び散る。そして、火傷によって脆くなった頭蓋骨も崩れ落ちる。
 脳味噌もはみ出していた。普通なら、吐くはず。
 なのに、ただ呆然と立ち尽くすことしか出来なかった。怖くて、唖然としている。
 焦げた草木に、ドロリとした血液が、流れていく。流れていく光景が不気味だったことくらいしか感覚は無かった。
 体中から、何かがこみ上げてくる気がした。不気味な何かがこみ上げてくる。

「動くな。これは……どういうことか説明してくれ」

 小型の拳銃を構えた中年の東洋人が声を上げた。説明しても信じてくれないとは思っている。
 いきなり、出会った少年が炎使いで、焼き殺してきたなんて、誰も信じないだろうね。
 声を出なかった。怖かった。もしも、変なことを口にして殺されたらと思うと声が出ない。

 無意識のうちに、落ちていた木を拾って、大きく振りかぶっていた。




 僕は、微かに意識を取り戻す。
 目の前には、脳味噌がはみ出した、めがね君らしき死体が転がっている。火傷した上、頭が潰れているため、原形はとどめていない。
 バラバラになった木の破片と共に、頭蓋骨の欠片も転がっており、先頭の激しさを物語っていた。
 殺すつもりは無かった。足掻いて、逃げるつもりだった。

 乞食女が、真っ青な顔をして立ち尽くしている。恐らく、止めを刺したのだろう。
 声をかけようとしたが、灰を吸い込んだせいか、喉が痛く、声が出なかった。
 そして、脳からの命令も途切れたかのように、身体も動かない。それどころか、体中に違和感を感じている。
 動かない。いや。動かせない。
 声が聞こえる。まだ雑音交じりではあるが、耳は聞こえた。しかし、何を言っているかまでは聞こえない。
 目を動かすくらいは出来た。声の主は、一人の中年男。冴えない容姿のおっさん。
 拳銃を向けており、乞食女はびくびくと怯えている。脅迫されているのだろうか。
 乞食女は、中年男が目を離した隙に、木の枝を拾い上げて大きく振りかぶっている。気が狂ってのか、恐らく撲殺する気だろう。

 バキッ。頭蓋骨が折れる音か、木が折れる音かは分からないが、耳に届いてくる。
 そして、もう一撃を受けた中年男は、頭から血を吹き出して、顔面から、地面に倒れこむ。

「……ったく、どうなっているんだ?」

 ようやく、掠れた声であるが、口からは声が出た。痛みより疑問が頭を駆け巡った結果だと思う。
 神経が無くなったかのように動かなかった身体も、ようやく動くようになり、ゆっくりと立ち上がる。
 空になった消臭スプレーの缶と、ぐちゃぐちゃになった、メガネ君の死体を足で横のほうに退けた。
 人が焼けた臭い、森が焼けの臭い、足に付着した血の臭いが生臭く、鼻に残る。気味が悪くて不快で堪らない。


「どうすれば良いか……分からないよ……」
「……分かる奴がいたら、教えてもらいたいもんだよ」


 死体は二つ。うち一つは異能力者の死体、もう一つは、善良な一般市民だったかもしれない中年男。
 キルスコア的に言えば、乞食女はトップクラスに入るだろう。そんな、コイツが危険と思う馬鹿もいるだろうね。
 今、僕が生まれてきた中で、トップ10に入るくらい最悪な状況だろう。
 どこか、寒気が走ったような気がした。いや、嫌なの予感の前触れだったのかもしれない。

「……うぅ……殺人未遂の現行犯逮捕だな……普通なら……」

 中年男は、頭を抑えながら、起き上がる。中年男の武器―――片手に拳銃。対する僕たちは―――丸腰。
 僕は、身構える。といっても、拳銃レベルの物に立ち向かえるような物は所持していない。
 不思議と、殺そうとしてくる気配は無かった。だが、メガネ君の一件があった以上は油断は出来ない。
 拳銃を地面に向けている時点で、殺意は無いのかもしれないが、少なくとも乞食女は警戒している。
 消臭スプレーで目晦ましも出来たろうが、肝心のスプレーは空だ。いつも、自分が思ったとおりにはならない。
 拳銃の引き金に指を掛けているため、『絶対に殺さない』とは言えない。
 まだ、意識は、朦朧としていた。目の前が、微妙にぼやけている。
 だから、早めに、ここから離れたかった。

「こりゃぁ……お嬢ちゃんには、状況を説明してもらわないはいけないな……」
「殺されかけたのに、暢気にお話か……ロリコンか死にたい奴くらいしかいないだろうね」
「おいおい……俺には息子もいるんだ。そんな気は無いぞ」
「さぁ、どうだろうね」

 僕は、中年男を挑発しながらも、計算していた。
 中年男までの距離は、約九メートル、乞食女までは約五メートル半。
 まともに使えるものは、防犯ブザーと基本支給品。基本支給品は、ランタン、食料、時計、地図、そして―――
 防犯ブザーの紐を引っ張る。響き渡る、異常なほどの警告音と共に、中年男は怯む。
 僕は走る。残り五メートル地点で、携帯電話を取り出すと、フラッシュ機能で、写メールを撮る。
 記念撮影ではない。相手の目晦まし。最低でも、十秒間程度は視界が遮られるだろう。

 残り二メートルで、走ると同時に、体重を前にかけて、ジャンプした。足の裏を向けてラーダーキックの如く宙を舞った。
 ドスン、と二人は倒れる。そして、中年男は拳銃を手放す。
 ドロップキック。
 柔道も、ボクシングもしたことが無い僕が唯一、体格差のある異相手にダメージを負わせる技。
 サッカー部のアホから教えてもらった事が役立つとは思わなかった。
 そして、僕は落とした拳銃を拾い上げて構える。無論、拳銃は撃ったことがないから、撃てるわけが無い。

「落ち着け……話し合えば分かる……」
「つぅか、アンタ、そんなに死にたいのか?」

 落ち着け、話し合えば分かる?
 これじゃ、まるで正義の味方の台詞だ。
 おかしい。妙だ。だから、考えろ。
 先に手を出したのは、乞食女のほうだ。少なくとも、拳銃を構えただけのはず。
 普通の人間なら、こんな状況で、落ち着いて行動できるわけが無い。
 考えろ。考えるんだ。どこか違和感がある。
 何だこの違和感は?
 考えろ。何かがおかしい。いや、妙だ。僕は殺気と、悲鳴交じりの声を感じて、振り返る。
 支給品であるランタンを大きく振りかぶった、乞食女の姿が視界に入った。
 僕は拳銃の銃口を向けるが、撃つつもりはない。いや、正確に言ったら、撃てない。
 ああ、そうだ。原因はコイツだ。違和感に、最初から気づくべきだった。
 死ぬ。このままでは、確実に。

「ごめん……体が勝手に……」

 そんな言葉の恐怖からか、引き金にかけた指が痙攣するように、ピクリと動いた。
 殺すつもりで、反撃するつもりで撃ったわけではない。暴発。いや、自分を守りたかっただけかもしれない。
 銃声が耳に届くと同時に、胸の奥がスーと消えていくような感覚になり、やがて気分が悪くなった。
 銃口は下に向いたため、威嚇射撃程度にしかならず、乞食女は怯んで倒れている。
 その姿を見て、僕は少し安心できたような気がした。

「……お前、何で……銃口を俺に向ける?」

 中年男の声が聞こえた。銃口を向けているつもりは無かった。
 僕は、下ろしていた銃口を中年男の胸部めがけて向けている。無意識のうちに、脳が命令を受け付けない。
 乞食女が言っていた言葉を思い出す。『体が勝手に』動いた。体がコントロール出来ない状況。
 いくらなんでも、急展開過ぎる。メガネ君に襲撃されて、中年男に襲撃されて、乞食女が裏切って、僕もおかしくなった。
 もしかすれば、これもアンドレイ・チカチーロの幻影のせいかも知れない。
 全て作られている世界。全てが錯覚で、全てがウソ。
 やっと世界から、消えれるような感覚に落ちる。けど、嬉しくは無い。

 頭に衝撃を受けたのは、それから数秒後だった。




 勅使河原麻麻―――全て彼女の計算どおりだった。
 他人をコントロールして、連続殺人や集団自殺、自爆テロを他人に行わせていた霊能力者。
 彼女の能力は、洗脳。洗脳された本人は自覚が無いのに、体の自由を失い、彼女に制御される。
 灼熱の受験生――炎使いの軌条口兵を洗脳して、赤毛の少女と関勝宏を襲撃させた。
 結果は失敗で、今度は赤毛の少女を洗脳して、関勝宏と同士討ちを狙ったが、伊達坂浩二とニアミスした。
 三人まとめて殺そうとしたが失敗し、今度は関勝宏を洗脳して、伊達坂浩二を殺させるつもりだ。
 ここまでは完璧な算段だった。あくまでも過去形で話す。

「完璧ですね。これで最低でも二人脱落ですよ」

 彼女のシナリオはこうだ。
 関勝宏が、赤毛の少女に撲殺されて、伊達坂浩二が拳銃を拾い、けん制する。
 しかし、動揺により、止まることは無く、止む終えなく射殺。運がよければ、伊達坂浩二も自殺する。
 しかし、それはシナリオの中での話しだ。

「あァ? 何やってんだァ、腐肉」
「おやおや、可愛いお嬢ちゃん。家へお帰りなさい」

 少女の声。荒々し口調で、尚且つ挑発的で、狂っていると分かる喋り方。狂っているとは到底思えない愛らしい容姿。
 ルールを破ったことにより、特別制裁を受け幼女化した、ジャック・ザ・リッパー。そして、片手には、撲殺専用と言わんばかりの大きな石。
 伊達坂が爆発音を聞いて、彼(今は、彼女)に待機命令を出したが、異常を察知した。駆けつける仮定で、勅使河原とニアミスしたというわけだ。

「これでナイフの作り方、思いついたぜェ……ひゃはハハハァァァァ!!!」

 石を振りかぶりながら、切り裂きジャックは、ジャンプして、高く宙を飛んだ。
 グシャリと、少し大きめの石がトマトのようにぐちゃぐちゃに勅使河原の頭を潰す。
 彼女の額には頭から出血した血が流れ出し、それを見たヒステリックな悲鳴が叫ぶ。
 バキバキに割れた石の欠片を拾い上げて、ジャック・ザ・リッパーは勅使河原の首筋を切り裂く。
 森の草木に、大量の血が付着して、赤黒く染まっていく。
 その、返り血に染まった姿は一目で、狂っていると判断できる。




 私は今、地図に書いてある病院へと向かっている。中年の男の人は、見逃してくれた。殺しかけたのに。
 死に掛けている、経験豊かな子を病院の器具があれば、直せるかもしれないと思っている。
 頭を殴打することしか、気絶させる方法は知らなかった。気絶させないと、発砲されて中年の男の人は死んでいたと思う。
 私を助けたから、死に掛けている経験豊かな子を救いたい。ただ、その一身で担いで走っている。
 殺したくない。いや、誰にも死んで欲しくない。もう、目の前で誰も死んで欲しくはない。


【一日目/早朝/C-2・住宅地】
【関勝宏@元所有者】
[状態]頭を打撲、意識不明
[装備]なし
[道具]基本支給品(携帯電話以外)
[思考]
基本:殺し合いには乗らない
1:……。

【一日目/早朝/C-2・住宅地】
【アカゲ@二つ名キャラ】
[状態]健康、動揺
[装備]なし
[道具]基本支給品、戦利支給品0~3
[思考]
基本:殺し合いに反対
1:(経験豊かな子)関勝宏を助ける




「行ったか……」

 伊達坂浩二は、道の奥へと消えていった赤毛の少女を見ながら、自分の支給品であった拳銃を拾い上げる。
 拳銃の弾は一発撃たれたのみで、連射したわけではないので、弾詰まりなどの動作不良は起きていない。
 まだ使用可能である上、弾奏には、まだ十分な銃弾程のが装弾されている。
 シャツの袖を破ると、頭の出血を止めるように、頭に巻く。血が目に入り、少々不自由で不快な気分だったが、少しは楽になった。

 グサリ
 と、何かが刺さるような音が鳴った。同時に伊達坂浩二の背中から、刺さっていた石の破片が抜かれる。
 刺したのは―――幼女化したジャック・ザ・リッパー。


「何……で……だ……」
「考えが変わっちまってなァ……優勝して、この姿からおさらばしてェんだよ」
「……最期まで……ダメな親父だったな……」


 血が吹き出すと同時に、伊達坂浩二は倒れる。
 長めの破片だった石は、背中から傷は心臓まで達していた。


【軌条口兵@二つ名キャラ    死亡】
【勅使河原麻麻@超人キャラ   死亡】
【伊達坂浩二@単なる伏線キャラ 死亡】
【第一回放送まで        四人】



【一日目/早朝/C-2・住宅街】


【ジャック・ザ・リッパー(暴食)@精霊】
[状態]健康、幼女化(残り??時間)
[装備]石の破片(結構デカイ)
[道具]ぶかぶかの服
[思考]
基本:手当たりしだい殺していき、優勝して、元の姿に戻る
1:不明
※急激に能力が上昇したため、ルールに違反しました。
※ルールを破った特殊制裁により、傷や痛みなどは、直りましたが、幼女化しました。
※ルールを破ったため、能力が全て無くなりました。


 アカゲ
赤毛の少女。ストリートチルドレンで、過酷の状況で暮らしてきたが、明るい性格。
涙もろく、正義感が強い。一度死んでいるため、『地獄からの訪問者』という、二つ名がある。

 軌条口兵(きじょう・こうへい)
熱血な受験生。炎使いで、鬱陶しい。二つ名は『炎の受験生』

 勅使河原麻麻
洗脳する能力を持つ中年女性。



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詳しくはYhoo!翻訳で 関勝宏 :[[]]
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これはロリコンですか? いえ、立派な公務です 伊達坂浩二 GEMAOVER
これはロリコンですか? いえ、立派な公務です ジャック・ザ・リッパー :[[]]
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最終更新:2012年05月06日 15:36
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