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  • anko3287 夢の一戸建てダンボール

ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー

anko3287 夢の一戸建てダンボール

最終更新:2011年04月13日 11:40

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『夢の一戸建てダンボール』 18KB
駆除 野良ゆ 都会 現代 流し読みして頂ければいいなと思います




舗装されたアスファルトの公道、外れの脇道を成体のゆっくりまりさが這っている。
裏返したお帽子に紙屑やポリエチレン袋の切れ端など有りっ丈のゴミを詰め込み、鍔の部分を口で咥えて引き摺り目的の場所を目指しているまりさは、
かなりの距離を歩いてきたのか浮かべる表情が所々苦悶を貼り付けているものの、それと相反して円らな瞳に剛直な意志を宿しており端然としている。
砂利と埃を身体に絡み付けたまりさの姿は見るからに野良のゆっくりだが、どうも様子が他のゆっくりと異なっていた。
覇気や意欲に溢れているというのか、一般的な地を這い蹲っている陰気な野良ゆっくりとは毛色が違うというか、
何故か精気に満ちた姿をしており、希望を思わせる瞳が眼球の奥で燦々と輝いている。
そんなまりさがようやくの思いで到着した目的地は集合住宅の一角に設置された家庭ゴミ収集場、所謂ゴミステーションだった。

「ゆふーっ、やっとついたのぜ!」

酷使した饅頭の肉体を労わる様に一息ついたまりさは、裏返したお帽子を傍に据えて誰に向けるでもなくニッコリと微笑んだ。
この場にやってくるゆっくりを目の当たりにすれば大抵の人間が家庭ゴミを漁りに来たと想像するであろうが、まりさは真逆の趣旨でここに佇んでいた。
暫く待っていると、遠方からディーゼルエンジンの駆動音を盛大に奏でながら人間の巨大なスィーが十字路を曲がってここにやってくる、
車体の尻の部分に鉄板を重ね着したような出っ張りがあるそれはゴミ収集車で、
作業着を身に纏った中年男性と若い男性の2人、役所の環境保全課の彼らが車内から降り立つと、
いつもの様に人間たちが排出したゴミを収集車のプレス板に押し込んでいく。
そんな人間たちの姿を横目で見ていたまりさは、彼らが一通りの仕事を終えるのを待って元気よく声を張り上げた。

「にんげんのおにーさんっ!ゆっくりおはようなのぜ!!まりさもごみさんをあつめたのぜ!!いっしょにもっていってね!!」
「あぁ、おはよう。いつも精が出るな、助かるよ」

まりさの存在に気付いた作業着の1人が、軽く挨拶を返すと傍に置かれたお帽子を拾い上げお茶碗一杯分程度のゴミを収集車に投入する。
プレスによる圧縮によって収集車の胃袋に簡単に収められると、男は空になった帽子をまりさに被せて返却した。
鼻を擽る埃っぽい臭いが染み付いた帽子を被ったまりさは、満面の笑みを浮かべると男に謝意を示す。

「ありがとうなのぜ!あしたもいっぱいもってくるから、ゆっくりうけとってね!!」

まりさはそう答えてぼすんぼすんと跳ねて身体の向きを変えると、元来た道に戻ろうとする。
そこで顎鬚を右手で擦った中年の方の男が軽く頷きながらまりさを呼び止めた。

「ちょっと待て、お前何度か見掛けるな。これで何回目になるんだ?」

背中から掛けられた声に反応して、まりさは足を止めると男ともう一度顔を合わせた。
男の問いに餡子脳を揺らして寸刻の間考え込んだまりさは、やや自信なさ気に返答してみせる。

「ゆーん?いち、にー、さん……た、たくさんだよ!!まりさたくっさんっごみさんをあつめたのぜ!」
「そうか、それならもういいだろう、おーいっ!!そっちにダンボールの残りがあっただろ、今直ぐ出してくれ!」
「うぃーっす」

中年の男が若い方の男に命令して、収集所の脇に折り重なって放置されているダンボールを取り出させると、畳まれたそれを素早く組み立てた。
それは野良のゆっくりがよく住処にしている、上蓋が開けっ放しの凹形ダンボールで、全体像を見回したまりさは思わず生唾を飲んで跳ね上がった。

「ゆゆっ!!だ、だんぼーるさんなのぜ!!」
「よーし、今日からこれがお前の家だ、家族も連れてここに越しておいで」

そう男が言うとゴミステーションの片隅に整然と並べられたダンボール群に、構築たばかりのそれをそっと降ろし設置した。
一部始終を見ていたまりさは、突然と涙腺を緩ませゆんゆんと泣き腫らしながら額を地面に何度も擦り付ける。

「ゆ”ゆ”ゆ”っ~ぅ!!あ、ありがとうございまずぅううっ!!!ま、まりざ、だんぼーるざんをっ!ゆっしょうだいっぜつっにじまずうぅううっ!!」
「おう、良かったな。お前の努力が結ばれたんだ誇っていいんだぞ」
「ゆぅううっ!!まりざうれじいでずぅううっ!!!これがらもごみざんをっ、ゆっしょうけんめいっあづめまずぅううっ!!!」

環境保全課の男たちは何度も土下座をして感謝の意を表しているまりさに手を振って応え、次の収集所を目指して車に乗り込む。
彼らを見送ったまりさは、嬉し涙で寒天の眼を真っ赤にしながら振り返り与えられたダンボールに視線を移した。

「ようやくっ……!ようやくてにいれたのぜっ!!ゆうぅっ、まりざのっ、まりざのねんっがんっのおうちなのぜっ!!
 ゆゆっ、そうだよ!ゆっくりしているひまはないよ!!ゆっくりしないでれいむとおちびちゃんをむかえにいくのぜ!!」

のんびりしていると他の野良ゆっくりにお家宣言をされてしまうと、焦ったまりさは大急ぎで公道を駆け草臥れたアパートの前に到着すると隣接する自動販売機の裏手に回った。
そこには薄汚れた毛布と空き缶などで区切った小さな生活スペースがあり、中にはまりさの番であるれいむとその子供たちである子まりさと子れいむが鎮座していた。
ここは春を迎えたまりさたちの仮住まいだった。

「ゆゆっ、おかえりまりさ!ゆー?なんだかまりさゆっくりしてないおかおをしてるよ?」
「おちょーしゃんおかえりなのじぇ!!まりしゃおなかぺーこぺーこなのじぇ、むーちゃむーちゃしたいのじぇ!!」

息を切らせて帰ってきたまりさに小首を傾げて眉を折るれいむと、空腹を訴えて跳ね回っている子供たち、
まりさは呂律の回らない舌の痺れを取る為にぷるぷると頭を左右に振って強引に整えると、愛すべき家族たちへ興奮気味に事情を説明した。

「うれしいおしらせだよ!!ついにてにいれたのぜっ!!にんげんさんっにみとめられてだんぼーるさんをもらったのぜっ!!
 みんなっ、ゆっくりしてるひまはないのぜっ!!ゆっくりいそいでおひっこしするよ!!」

その朗報に顔をパーッと明るくさせたのは番であるれいむだ。
待ち侘びた夢のダンボール生活をようやく手に入れたと知って本ゆんが意識してもいないのに、
バッサバッサと揉み上げであるピコピコを上下に振り撒いて隠し切れない喜びを露にした。

「ほ、ほんとうなのっ!?ゆーんっ!!やったねまりさっ!!ゆめにまでみただんぼーるさんのおうちがてにはいったんだね!!」
「ゆうぅっ、そうなのぜっ……!まりさのゆっしょうけんめいがにんげんさんにつたわったのぜっ……!」
「ゆー?おひっこししゅるのじぇ?」
「そうなのぜ、とってもゆっくりできるだんぼーるさんのおうちだよ!ゆっくりしないでみんなでいこうね!!」
「ゆわーいっ、ゆっきゅりできりゅおうちにすめりゅんだにぇ!!れいみゅたのちみーっ!!」

早速と簡単に荷造りを終えて、家財の一部を纏めて引き払いまりさたち一家が仮住まいを後にする。
そうして4匹はゴミステーションの前に来ると、改めて受け取ったダンボールの全体を見上げた。
ツルツルの内装はとても肌触りが良さそうで、側面にはゆっくり専用ハウスの証であるポップなれいむとまりさの図柄が描かれている。
苦労が実を結びようやく手にした血と汗と涙の結晶にまりさとれいむは思わず頬が綻ぶ、
家族は全員でダンボールの中に入ると一斉に声を上げて定例のお家宣言を済ませた。

「「「「ここをまりさ(れいむ)たちのおうちにするのぜ(よ)!!」」」」

儀式を終えた4匹はお互いに顔を見合って笑みを浮かべた。
子供たちは嬉しそうにお家の中を駆け回り、今までの暮らしとは段違いの居心地の良さにうれしーしーを盛大に放出したり、
お家での初うんうんを捻り出したり、早々と粗相をしてしまっているが親2匹は特段気にする様子もなく暖かい眼差しで子供たちを見守っている。
そんなまりさたちの騒がしい声色に反応してか、隣接するダンボールに住んでいたありすとぱちゅりーがひょっこりと顔を覗かせた、
その視線に気付いたまりさは隣ゆんである2匹に近付いて軽く挨拶を交わした。

「むきゅー、あなたたちもにんげんさんにみとめてもらったゆっくりなのね!」
「ゆっ、そうなのぜっ!ぱちゅりーたちもにんげんさんにみとめてもらったのぜ?」
「ええそうよ、ありすたちもさいきんここにこしてきたの、とかいはなだんぼーるさんはとてもゆっくりできるわね」

ありすとぱちゅりーもまりさと同様に、人間に集めたゴミを渡してダンボールを貰い受けた口らしい。

まりさが人間のゴミ集めを手伝えば土地の永住権と立派なダンボールが給付されるという噂を耳にしたのはつい1ヶ月ほど前の出来事だ。
野良の生活が長いまりさは他と比べれば狡猾で頭の足りないゆっくりと違い警戒心が強く、
この噂話を聞いた当初、眉唾物だと信じて疑わずそれどころか人間たちがゆっくりを駆除するための罠に違いないと憶測していた程だった。
だが、近所に住む幼馴染のゆっくりちぇんが実際にダンボールを貰ったゆっくりを目撃したと主張して、
まりさの静止を振り切って人間のゴミ集めを手伝い始めたのである、こちらから安易に人間に近付くなど愚の骨頂であり命を無駄に散らすだけだと思慮したまりさであったが、
1週間ほど経過して、まりさは信じられない事実を知らされる事となる、あのちぇんが人間からダンボールを譲り受けたというのだ。
ちぇんの招きで紹介されたお家は文字通りピカッピカの真新しいダンボール箱で、
狭苦しい自販機裏の片隅に住んでいたまりさには到底及ばないほどの大豪邸を網膜に焼き付ける結果となった。
圧巻されたまりさはそれから何度も熟慮を重ねて思案し、人間のゴミ集めを手伝う事を決心したのである。
人に対する恐怖心が僅かに上回っていたものの一家の大黒柱として家族にいい暮らしをさせてやりたい想いがあった為、
持ち込んだゴミをおっかなびっくりに例の作業着姿の人間に差し出すと、彼らは喜んでそれを受け取ってくれた。
そうして日々の積み重ねでゴミ集めを繰り返していたところ、ようやくまりさは夢にまで見たダンボール生活を獲得できたのだ。
立地条件としてゴミ収集所が隣接している故に若干生臭い匂いは拭えないが、今までの生活水準を思えば微々たる障害に過ぎない。

まりさはお隣のありすやぱちゅりーと談笑をしていると、ふいにガサゴソと紙が擦れる様な乾いた音が響いてきて思わず向きを直した。
視線の先にあったのはゴミ収集所に仕掛けられた『ゆっくりホイホイ』と呼ばれる粘着性のある床紙を仕込んだ害獣駆除アイテムで、音源はそこから届いている様だった。
まりさとありすの2匹は恐る恐る近付いて中を覗くと、巨体な身体をぶりぶりと振って粘膜の地獄から脱しようと奮起しているゆっくりでいぶと眼が合った。

「ゆゆっ!!いいところにきたよ!!れいむはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!!ゆっくりここからでるのをてつだってね!!」
「ゆー!!れいみゅをぐじゅぐじゅしないじぇたしゅけりょぉお!!ねばねばさんはれいみゅからゆっきゅりはなれちぇね!!」

良く眼を凝らせば赤れいむと思しきでいぶのおちびちゃんが、でいぶの一隅で糸を引くネバネバ床と格闘している。

「……れいむはこんなところでなにをしてるのぜ?」
「なにってくそじじいどもがひとりじめしてるごみさんをもらいにきたにきまってるでしょぉおおお!!
 そんなかんたんなことぐらいゆっくりしないでりかいしてね!!それからでいぶをたすけてね!いますぐでいいよ!!」
「れいみゅもたちゅけちぇね!!ゆっきゅりしないじぇいいよ!!」

ぎゃあぎゃあと喚き散らす2匹を余所に、まりさとありすはお互いに顔を合わせてくぐもった含みのある笑みを浮かべて見せた。

「ばかなれいむだよ。にんげんさんのごみさんはにんげんさんのものだよ、れいむのものじゃないのぜ」
「あらあら、ごみさんをあさるつもりだったなんていなかものまるだしね。ずっとそこでゆっくりしているといいわ」
「ゆぎぎぃーっ!!なにいってるのぉおおっ!!まりさたちだってごみさんをとりにきたんでしょぉおお!?
 それにれいむはしんぐるまざーなんだからごみさんをいちばんにもらうけんりがあるんだよ!!」
「……このれいむはゆっくりしてないのぜっ……まりさたちはばかなれいむとちがうんだよ!にんげんさんときょうぞんできるすぐれたゆっくりなのぜ!
 そこのところをゆっくりりかいしたら、そこからでるのをあきらめておくちをとじてね!!ずっとでいいのぜ!」
「ひぎぃいいいっ!!!よくもかわいそうなでいぶをぶじょくじだなぁああっ!!ぜいっさいっじでやるぅううう!!!」
「ゆぴーっ!!なんじぇもいいかりゃれいみゅをたちゅけちぇよぉおおお!!!」
「はなしにつきあうだけじかんのむだのようね、いなかもののれいむなんてほかっておうちにもどりましょ」

騒がしいでいぶの親子を軽くあしらってまりさとありすはマイホームのダンボールハウスに戻ると、
まりさは子供たちをおうちの前に並べこれから御近所付き合いをする事になるありすとぱちゅりーに挨拶をさせた。
子供好きなありすは『まぁなんてとかいはなおちびちゃんなのかしら』と嬉しそうに応対し、まりさの番であるれいむも誇らしげに微笑んでいる。
顔合わせも終えたまりさは遅まきながら狩りに出掛け、残された子供たちとれいむは悠々自適なダンボールライフを満喫している。
時折、ゆっくりホイホイから呻き声が波及してくるも誰も気に止める事など無かった――。


―――――――――――――――――


翌日の早朝、まだ街に巣食う野良ゆっくりが活動を始める気配すらない明け方。
僅かに西の空が赤み掛かった真空の世界に一台の収集車がまりさたちのダンボールハウス前のゴミステーションに立ち止まった。
車から降りた目深に帽子を被った男は装着した軍手でゆっくりホイホイを掴むと、それに反応して中で身動きが取れなくなったまま眠っていたでいぶが忽然と叫び声を上げた。
その目障り極まりない騒音に重い目蓋を開かせたまりさは、ぼんやりと暗がりの世界を眺めていると一人の作業着姿の男が、
ゆっくりホイホイからでいぶを引き千切っている光景を目の当たりにした。
近くに停車した収集車から、市役所のおにーさんだと思い込んだまりさは、
恐らく人間さんに迷惑を掛ける悪いゆっくりのでいぶとゴミを回収しに来たのだろうと、
特に自分たちと関係のない事柄だと断定して二度寝を決め込んだ。
再び眼瞼を閉じて自分の世界に引きこもろうとした時、まりさは妙な違和感を覚えて首を傾げた。

(どうしてこんなにゆっくりできないじかんにごみさんをあつめてるのぜ?……)

軽い胸騒ぎを感じたまりさは、鈍った身体を揺らして起き上がろうとするも、それよりも早くお家であるダンボールが激しい揺れによって行動を遮断された。

「ゆゆゆっ!!な、なんなのぜっ!!ゆわわわぁあっ!!!」
「ゆぇええっ!!ど、どうしたの!?なにがおこったのぉおおおっ!?」
「ゆーっ!!こーりょこーりょしちぇりゅぅうう!!な、なんなのじぇ?まりしゃまだしゅーやしゅーやのとちゅうなのじぇ!!」
「ゆえぇえええんっ!!やべでぇええっ!!いきなりれいみゅをおこしゃないじぇよぉおおお!!」

ふわりと浮遊感を覚え、ダンボールの室内に散乱した家具や家族が底部に転げ落ちる。
慌ててまりさが上を見ると見知らぬ男と眼が合った、まりさと同じく眠そうにしょぼくれた瞳をした若い男だ。
彼の被っている帽子に『加工所』の文字が踊っているが、漢字どころか平仮名も読めないまりさには解読出来ようも無い。
ダンボールハウスを持ち上げた男は、収集車の後部荷室にまりさたちを無骨に押し込み始めた。
ごろんと転がって後部荷室の内部に叩き落された一家はお互いを確認する為にきょろきょろと辺りを見回すと、
そこには他のゆっくりの死骸が大量に転がっている異様な空間が広がっていた。

「ゆぅううっ、ゆびゅぶぶぶりゅぅっー!!」

切り刻まれた死体と思わず息を止めたくなるほどの死臭に真っ先に反応したのは子まりさだ、青白い顔をしたままブリブリと餡子を吐いてあっさりと絶命した。

「れ、れいむのかわいいおちびちゃんがぁあああっ!!!ど、どうじでぇええええ!!!」

事態を認識する前に、新たに投入された異物にぶつかってまりさは頭を弾いた。
見上げればお隣のぱちゅりーがまりさの頭に乗っかっていて、強い衝撃を受けた彼女はエレエレと生クリームをまりさの額に吐き出している。

「ど、どうなってるのぜっ!!こ、これはいったいなんなのぜっ!!」
「まりざぁあああっ!!れいむのおちびちゃんがぁああっ!!おちびちゃんがぁあああっ!!!」

混乱の渦中にあるまりさたちを外から男が見下ろしている、異物が入っていないか確認しているらしくまりさたちには一切の興味を示していない。

まりさはこの状況にゆっくりらしからぬ素早い思考で仮説を立てた、恐らく人間さんの邪魔をするゆっくりを駆除している最中なんだろうという憶測をし、
そして自分たちは間違って駆除の対象になっているのではないかという推測を重ね、最悪の様相に追い遣られているのではないかと一気に意識を引き上げる。
とにかく誤解を解かなければ更にゆっくり出来ない局面に落ちかねないと、まりさは喉を張り上げてこちらに視線を向けている男に訴えかけた。

「おにーざんっ!!まりざだちはにんげんさんにえらばれたゆっくりなんだよ!!わるいゆっくりじゃないのぜっ!!
 ゆっくりじないでここがらだじでぐだざいっ!!おねがいじまずぅううっ!!!!」
「こ、こんなのとかいはじゃないわ!!おにーさんっ、ありすはにんげんさんのおてつだいができるとかいはなゆっくりよ!!おねがいだからここからだしてね!!」

気付けばありすも傍で蹲ったまま叫び声に似た主張を男にぶつけていた。
そんなまりさたちの藁をも縋る訴えを無視して、男は車体の外に備えられたスイッチを押し込んだ。
内部のタービンが猛烈な駆動音を響かせ、ゆっくりとプレス板が迫りまりさたちを襲い始める。

「ゆんやーっ!!やめるのぜ!!かべさんはちかづかないでね!!ゆっくりはなれるのぜっ!!!」
「いやぁああっ、あっちにいってよぉ!!とかいはなありすをつぶざっ、ちゅぶれ、ちゅちゅぶるぅーっ!!」
「ぶぶりゅうぅう、おひびじゃ――まりじゃぁあっ、ぶりゅうぅ、ゆぶりゅうぅ!!」
「たしゅけちぇぇええっ、あっちにいっちぇね!!れいみゅをちゅぶしゃないじぇぇえ、ゆぇええっ!!!」

抵抗虚しく、まりさたちは呆気なくプレスによって轢き潰された。
一部始終を見送った男は、残されたダンボールを丁寧に畳むとゴミ収集所の脇にまとめてそっと置き捨てた。
ダンボールに描かれていたポップなゆっくりれいむとまりさの図柄が、収集車の車体にも形象化されている。
これは加工所の私有する『ゆっくり収集車』と呼ばれる物で、一般家庭で出たゆっくりの死体を回収し、
プレス機構によって極限にまで圧縮したゆっくりを荷箱内に押し込むタイプの、構造上ゴミ収集車に限りなく近い特殊車両だった。

さて、このまりさたちは冤罪や手違いで処分されたのかと言うと――答えは否だ。
ここ数年、加工所と自治体の協力もあって街で見かける野良ゆっくりの駆除にかなりの効果を得られる物になったものの、
絶対数を減らすのに頭打ちの状態が暫く続いていた、どれだけ駆除を慣行しても一定数以上のゆっくりを減らすに至らないのが現状で、
それを打開するべくゆっくりの生態系を専攻する学者の協力を得て発案されたのが、この『ダンボール駆除法』である。
これらの駆除法を説明するに当たり、野良ゆっくりの世界には大まかに分けて3種類のゆっくりが存在する事にスポットを当てなければならない、
その3種とは、相手を出し抜く事を考えているゲス、人間に勝てると思い込んだ無能、そしてなるべく人との関わりを避け生存を念頭に置いた知慮深い秀才、
彼らの中でゲスや無能ならば特徴を利用し簡単に誘き寄せて一網打尽にすることが可能だが、厄介なのが秀才型のゆっくりである。
警戒心を常に光らせ、生活スペースを巧みに擬態し、人間があまり眼をやらないところに且つ分散して点在するのが彼らで、
狩りを行う夫役以外は、まず表に姿を現さない徹底っぷりを強いている。
問題はこの裏に隠れた秀才型の家族たちで、彼らの存在がゆっくりの一大生産拠点となっており、そこから多くの野良ゆっくりを輩出し産み落としていた。
どれだけ表に出ているゆっくりを駆除したところで、裏に身を潜ませた彼らは驚異的な繁殖力で実働人員数を増やしてしまう故に無尽蔵のトカゲの尻尾切りに過ぎず、
徹底した駆除を行う為には、その大元の家族全員を滅ぼす他に選択肢はなかった。
そこでまず秀才型ゆっくりを誘き寄せ、尚且つその家族も一緒に炙り出す方法がダンボール駆除法として考案された。
具体的な内容はまりさが辿った通りのシナリオで、ダンボールのお家を貰う為にゴミを集めさせるという名目が掲げられている。
幾分秀才型は他のゆっくりと違い賢い故に合理性がなければ直感的におかしいと感じ取れてしまう種が多数を占めているので、この様なまどろっこしい手法が執られている。
一見すれば随分と手の込んだ非効率で地道な作業に見えるが、根底を潰すという御題目は駆除の本質を明確に捉えていると高く評価されている。
加工所の職員がゆっくりたちの眼が光っていない明け方を利用して駆除をしたり、
市役所の環境保全課と連携して矛盾がないようにゆっくりに試練を与えるのも全ては秀才型のゆっくりの眼を眩ませるためであり、
それらの行為が功を奏して、この街のゆっくりは他の自治体と比べ物にならない程にその数を減らす事が可能になった。


日が昇りゴミ収集車が再び収集所にやってきた時、昨日設置したまりさのダンボールは撤去され辺りに何も残っていなかった。
環境保全課の中年の男性はいつもの様に仕事を終えると、お帽子にゴミを詰めたまりさが期待に胸を弾ませて擦り寄ってきた。
男はまりさの徒労に報いて畳まれたダンボールを組み立ててやると、到底棺桶にしか思えないそれを貰ってまりさは大いに喜び跳ね回った。
そんなまりさを見つめていた彼は特に悪びれた様子も無く頭を撫でてニッコリと微笑み無駄な努力を褒め称える。
夢の一戸建てダンボールを手にしたまりさは、それが死への片道切符だと気付かずにただただ無邪気に喜びを感じているだけ――。



おわり


 今まで書いたもの:
 http://www26.atwiki.jp/ankoss/pages/2415.html

 ご意見ご感想よろしければどうぞ:
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1287934134/l50

 書いた人:おおかみねこあき


挿絵:

タグ:

おおかみねこあき 挿絵
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