ビーシュマ

【元ネタ】マハーバーラタ
【CLASS】アーチャー
【マスター】
【真名】ビーシュマ
【性別】男性
【身長・体重】170cm・60kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力B 耐久EX 敏捷A 魔力B 幸運E 宝具A++
【クラス別スキル】
対魔力:B
 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

単独行動:B
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

【固有スキル】
神性:A+
 女神ガンガーを母に持ち、本人も天空神ディヤウスの転生体であり、
 死後には神の座に還ったアーチャーは最大の神霊適性を持つ。
 この神霊適性は、神性がA以下の自然神系の英霊に対して、高い防御力を発揮する。

千里眼:B
 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。また、透視を可能とする。
 さらに高いランクでは、未来視さえ可能とする。

魔力放出(光):A
 武器に魔力を込める力。
 アーチャーの場合、照り輝く光熱が魔力となって使用する武器に宿る。

【宝具】
『万象よ、五体となれ(デーヴァヴラタ)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
 八柱のヴァス神の結集であるアーチャーの肉体。
 かつてアーチャーが弟に王座を譲った際、祝福によってその神威は不死の肉体へと転化した。
 この肉体はHP下限がゼロにはならないが、あくまで「死ぬことがない」のであって、
 アーチャーにダメージや状態異常を与えることは出来る。
 また、真名解放と共にヴァス神群を喚起し、肉体の損傷を完全修復することが可能。
 “誓戒の英雄”たるアーチャーを象徴する能力であり、これを突破するには
 アーチャーに何らかの誓いを破らせるか、アーチャー以上の神性を持つ者の攻撃、
 高位の対神兵装の何れが必要がだが、アーチャー自身が死を望めば不死性も喪失する。

『造物主よ、眠りを誘え(プラスヴァーパストラ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:1人
 造物神プラジャーパティ達による神造宝具。
 その名は「眠らせる者」を意味し、名の通り、着弾した者を必ず眠らせる効果を発揮する。
 この効果を受けた者を目覚めさせるには、『造物主よ、夢より醒ませ(サンボーダナストラ)』が必要だが、
 高ランクの「不眠の加護」の保有者ならば判定次第で目覚めることがある。

『梵天よ、我を餐え(ブラフマーストラ・アスタヴァス)』
ランク:A++ 種別:対国宝具 レンジ:2~99 最大捕捉:1000人
 ―――宝具『梵天よ、地を覆え』にアーチャーの属性を付与して発射する奥の手。
 アーチャーの肉体を構成する自然神の属性を任意で選択することで発動するが、
 複数の属性を掛け合わすことで、別種の属性を生み出して放つことも可能。
 それによって破壊力は飛躍的に向上し、数ターンに及んでレンジ内を徹底的に潰滅する。

【weapon】
『サンボーダナ』
 『造物主よ、眠りを誘え』と対をなす宝具。
 その名は「覚醒」を意味し、『造物主よ、眠りを誘え』によって眠った者を目覚めさせることが可能。

『ヴァールナストラ』
 水神の力を喚起して放つ神器。
 アーチャーはこれの他に火神・風神の神器も所有しているが、サーヴァントとして現界したことによって
 その宝具は再現出来ず、それぞれ水・火・風属性を秘めた装備にまで劣化している。

【解説】
マハーバーラタに語られる、誓戒の英雄ビーシュマ。施しの英雄と並ぶ、もう一人の不死身の大英雄。
かつて女神ガンガーは、創世神ブラフマーによって、王仙マハービシェーカと共に人間に変えられてしまった。
一方、自然神である八柱のヴァス神群も、聖仙ヴァシシタによって人間として地上に生まれるという
呪いをかけられてしまい、意気阻喪していたところでガンガーに出会った。
ヴァス達は、自分達を産む役目をガンガーに懇願したが、ガンガーはマハーヴィシェーカの転生である
シャンタヌ王との子も欲したので、ヴァス達はガンガーに精液を寄付し、ガンガーが望む息子が生まれることを予言した。
時が経ち、ガンガーはシャンタヌ王と結ばれ八人の子を産んだが、八男以外を水に投げ込んでしまったので
王が咎めると、ガンガーは自身が女神であることを明かし、生まれた赤子達はヴァス神の転生であり、水に入れたのは
彼らを呪詛から解放する為だと説明し、ヴァス神の集結にして最後のヴァス神ディヤウスである八男を連れて去った。
数年後、シャンタヌ王は弓矢で川の流れを塞き止めるという神業を行っている美少年と出会い、
この少年はかの八男デーヴァヴラダ(神の誓戒)であるとガンガーから告げられので王宮に連れて帰った。
デーヴァヴラタは次代王と決められていたが、父の為にまだ生まれてもない弟に王位を譲ると誓いを立てた為、
父と神々から祝福され、自ら欲する時に死ねる自由を得て、ビーシュマ(恐ろしい誓約を守る者)と呼ばれた。
ビーシュマは聖仙達からあらゆる学問を、英雄パラシュラーマからは武器について師事しており、
優れた智慧と最高の武勇を持ってカウラヴァ族の指導者となり、尊敬を集めた。
しかし、ドゥルヨーダナとパーンダヴァ五兄弟との対立によってクルクシェートラの戦いが起こり、
カウラヴァ総司令に任命されたビーシュマは愛した五兄弟達と戦うことになる。
ビーシュマはドゥルヨーダナに和睦を勧めながらも、誓約によって戦士として働き、
日に一万ずつの敵兵を、あるいは10日累計で一億の敵兵を殺戮した。
ビーシュマを倒さぬ限りパーンダヴァは勝利することないと、英雄神クリシュナに告げられた英雄アルジュナは
女戦士シカンディンと共にビーシュマを射抜き、ビーシュマ自身も進んで敗北する為に矢を受け入れた。
何重にも包囲され、幾千の矢に貫かれて倒れたビーシュマは、それまで冷遇していて英雄カルナ
彼の宿命を案じていた自身の真意を明かして参戦を許したが、結局カウラヴァ軍は敗北してしまった。
その後、ビーシュマはパーンダヴァ達に長い教えを説き、夥しい数の梵仙・神仙・王仙に囲まれながら
ようやく不死を手放してヴァス神の地位へと戻っていった。

【コメント】
原典訳を読んだ後に色々訂正・追加。最強の童貞だが、これで王様だったら童帝とか言えたのに。
皆から「祖父様」と呼ばれるが、どうせなら若い美少年姿で召喚されて欲しい。
コンセプトは“一騎当億”だが、億殺くらいはインドでは珍しくないかもしれない。因みに幻術も使える。
弱点は女性だが、これは攻撃出来ないってだけで、相手側の攻撃はヒョイヒョイ避けまくる。
それ以外も色々自戒が厳しい人なので、マスターに忠実ではあっても、扱いにくいサーヴァントになるかも。
不死宝具は、クリシュナと対戦しそうになった時に「貴方なら私を殺せる」的なことを言っていたので、
自分の以上の神性持ちならば突破出来ることに。あと、神々の肉体なので対神性能もやや弱点。
マスターが不在となったら、魔力切れでは消滅しないが、現世への寄り代がないのが致命的で、二日後に消滅する。
尚、パラシュラーマとの対戦時には、ブラフマーストラをブラフマーストラで相殺して
周囲が壊滅状態になるという、ドラゴンボールの原典かと言いたくなるようなことが起きている。
適正クラスはアーチャーだが、まあランサーとかセイバーとかライダーとかになれないこともないだろう。
最終更新:2016年10月02日 21:36