メアリー一世

【元ネタ】史実 怪談
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】メアリー一世
【性別】女性
【身長・体重】162cm・52kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷B 魔力A 幸運E 宝具B
【クラス別スキル】
気配遮断:D
  サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。

【固有スキル】
信仰の加護:A+++
 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。
 加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。
 あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。
 ……高すぎると、人格に異変をきたす。

無辜の怪物:A
 ブラッディ・メアリー。
 生前の行いから生まれたイメージによって、過去や在り方をねじ曲げられた怪物の名。
 能力・姿が変貌してしまう。

頭痛持ち:B+
 生前の出自と苦難の人生から受け継いだ呪い。
 慢性的な頭痛持ちのため、精神スキルの成功率を著しく低下させてしまう。
 また、時として幻覚に五感を支配され、正気とは思えない行動を取る。
 せっかくの芸術の才能も、このスキルがあるため十全には発揮されにくい。

反逆耐性:B
 逆らう者を強硬に弾圧した者の証。相手を選ばない拷問技術とは方向性が異なるスキル。
 ダメージを受けた際、一時的に攻撃力を上昇させる。
 この効果は累積されない。

【宝具】
『溶血鏡女(ブラッディ・メアリー)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:2人
 自らの子を産むことが叶わずに死去したメアリー一世の悲劇と、
 エリザベート・バートリーと混同され、鏡から現れる亡霊とされた逸話のミックス宝具。
 鏡から別の鏡へと、異空間を渡って移動する。また、触れたものを自分ごと鏡の中に引きずり込む。
 鏡の中に広がる異空間は、彼女の“何も産み出せない”胎盤に擬されており、
 アサシン以外の存在を血液に変換し、体内に吸収することで魔力を補充する機能を持つ。

『慈悲示し給う無鋒の剣(クールタン)』
ランク:-(A++) 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人
 イギリス王家の象徴たる聖剣。慈悲の象徴でもあり、切っ先を持たないという特異な形状を持つ。
 神造兵装ではあるが、メアリー一世には使いこなせない為、頑健な武器として扱われるに留まる。
 円卓の騎士トリスタンや、シャルルマーニュ麾下の騎士オジェ・ル・ダノワも使用した剣で、
 ローランの剣デュランダルや、シャルルマーニュの剣ジョワユーズと同じ材料、製法で作られているとされる。
 また、オジェは湖の貴婦人からこの剣を与えられたという。

【解説】
 血まみれメアリー、ブラッディ・メアリーの異名で知られるイギリス女王。
 熱心なカトリック信者であると同時に、プロテスタントの弾圧者として知られる。

 幼い頃は父ヘンリー八世に鍾愛されて育つ。
 しかし、ヘンリーの愛人アン・ブーリンが王妃の座を強硬に求めたため、
 彼は王妃キャサリン・オブ・アラゴンとの婚姻を無効にする事を画策。
 離婚を認めないローマ・カトリックを離脱し、イギリス正教会の設立という力技でアンを王妃とした。

 これにより、メアリーは庶子の身分に落とされ、後にはアンの子であるエリザベス王女の侍女にまで貶められる。
 さらにアンは我が子の地位を脅かすものとしてメアリーの暗殺を計っていたという。

 後にアンは処刑され、 王位を継いだエドワード六世も若くして病死。
 彼女は人々の支持を取り付けて王位を引き継いだ。

 王位を継いだメアリーはプロテスタントの弾圧に力を注いだ。
 それは父の過誤によって広がった異端を払拭する義務であり、
 彼女の人生を台無しにしてきたものに対する復讐でもあった。

 だが、皮肉にもこの強烈な弾圧が彼らを殉教者に仕立て上げ、
 アンの子であるエリザベスの即位を意図した反乱が相次ぐことになる。

 夫であるスペイン王フェリペ二世とも不仲であり、懐妊かと思われたのも想像妊娠に過ぎなかった。
 その上、この婚姻関係が為に、スペインとフランスの戦争に巻き込まれ、
 英国は大陸に残していた唯一の領土を失ってしまった。

 1558年11月17日、卵巣腫瘍で死去。王位はアンの娘エリザベスに引き継がれた。
 彼女の命日は、この後200年間『圧政』から解放された祝日として祝われたという。

【ブラッディ・メアリー】
 ブラッディ・メアリーは、アメリカの怪談で語られる亡霊のことでもある。
 日本で言うところの花子さんのようなものだと思えば良い。
 その正体として語られる人物としては
 黒魔術を使う魔女、交通事故で顔に大怪我を負い亡くなった女性、
 そして、このメアリー1世などが挙げられる。
 この怪談の中で、メアリー一世は若さを保つために少女を殺戮し、その血を浴びたとされている。

 もっとも、実際の彼女は若返りを目的として人を害したことはない。
 どうやらブラッディ(血まみれ)メアリーの異名の為に、エリザベート・バートリーと混同されたようだ。
 余談だが、カクテルのブラッディ・マリーが生み出されたのも、この異名に由来するという説がある。
最終更新:2016年10月03日 23:10