アーサー王に忠誠を誓い、近臣としてその席を置く騎士たちの総称。
円卓の上でアーサー王に忠誠を誓った精鋭たちであり、
この円卓に名を連ねる騎士たちも多くの伝説や後世での物語のモチーフとされる者が多い。
その名はキャメロットの城にある円卓を囲んだことに由来する。
上座下座のない円卓が用いられたのは、卓を囲む者すべてが対等であるとの考えからである。
なお、今日でも国際会議などで使われるラウンドテーブル(円卓)も同様の考えに基づくという。
常に12の席が存在し、アーサー王を含めて12人になるように設定されていた。
その椅子と円卓には、アーサーの師匠である魔術師マーリンの魔法がかかっており、
万が一円卓の誰かが死したときに、その空席を埋めるにふさわしい騎士でなければ
魔法で弾き飛ばされて座れない(=後継者として認められない)ようになっていた。
ただし12番目の席は、アーサー王を含めると13番目となり、その席は『
イスカリオテのユダ』の席として、
誰にも座れないよう強力な呪いとそれにふさわしい素材を用いていたという。
狭義には、円卓に座ることを許された騎士を円卓の騎士と呼ぶ。
12人とされることがあるが、人数は文献によって相違があり、構成員をすべて挙げない文献も多い。
また広義には、アーサー王配下の他の騎士たちも円卓の騎士と呼ぶ。
例えば
トマス・マロリーの『アーサー王の死』には「300人の円卓の騎士」といった表現がある。
以下に円卓の騎士として著名な人物を挙げる。
- ランスロット - 湖の騎士。円卓最強とも謳われ、主君アーサー王の王妃グィネヴィアとの不義の恋と、それにより円卓の騎士の分裂の一因となった人物。
- ガウェイン - 太陽の騎士。ランスロットと双肩しうる最も優秀な騎士。アーサー王の甥として彼を支えていった。
一部の文献によれば以下の人物も円卓の騎士に含まれる(英語版に準拠)。
最終更新:2017年04月20日 21:33