ヴァールミーキ

【元ネタ】インド神話
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】ヴァールミーキ
【性別】男性
【身長・体重】166cm・43kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷C 魔力B 幸運B 宝具A+
【クラス別スキル】
陣地作成:B
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 “工房”の形成が可能。

道具作成:B
 魔術によってアイテムを作成する能力。
 ことばを文字として定着させるなどして一定の作品を作り出せる。

【固有スキル】
透化:A+
 一意専心
 精神面への干渉を無効化する精神防御。

三界の苦行者:B
 今までに積んだ苦行の量を示す、インドの聖仙専用スキル。
 最大の習得難易度を誇るが、極めた者は神々をも凌ぐ力を手に入れられるという。
 Bランクならば、平均的な仙人といえる。

神性:C
 明確な確証こそ無いものの、ヴィシュヌ神の化身とされる。

【宝具】
『詠歌物語(アーディ・スローカ)』
ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 最初の詩(うた)。出来事を詩に昇華し、永続化すると同時に規定するメディア・パワー。
 現実・現象にかける、“物語化”という名の一種のフィルター。
 キャスターが口に出して世に知らしめた物語が、過去や未来を通して真実化するという宝具で、
 過去に対して「そうであった」、未来に対して「そうなる」という風に、
 過去改変と未来測定を行うことができる。
 一見すると万能の力に思えるが、実際は過去ではなく現在を物語上の"過去"に沿うように書き換え、
 物語上の"未来"に至るよう現在に干渉するという仕組みである。
 過去改変は現在から離れた過去の英雄ほどよく効くが、干渉を弾く力、MGI(魔力)で、
 未来測定には運命を自分で決める力、LCK(幸運)で抗える。

【Weapon】
『鉄筆』

【解説】
 ラーマーヤナの著者として知られる聖仙。
 元の名をラトナカルといい、辻強盗であったが、神仙ナーラダに出会って回心し苦行の道に入る。
 ナーラダの口にした聖言「ラーマ」を復唱(ラーマナーマ)し瞑想を続けた結果、
 蟻塚に完全に覆われ、聖人として出てきたためにヴァールミーキ(蟻塚から生まれたもの)の名を得た。
 あるとき彼はガンガーの畔で、恋の歌を鳴くつがいの鳥を愛で、ついで狩人の矢にかかったのを見た。
 そのとき、衝撃のあまり彼の口から"詩歌(スローカ)"の言葉がまろび出た。
 ブラフマーの勧めを受け、今や最初の詩人(アーディ・カヴィ)となった彼は、
 ここにナーラダから聞いた「ラーマ」の物語をスローカ(叙事詩)化する偉業に着手する。
 ヴィヤーサと異なりヴァールミーキがラーマーヤナに登場する回数は少ない。
 アヨーディヤーを出たラーマ一行を、後にラーマに追放されたシータを、ガンガー畔の庵で出迎える。
 シータの双子の息子ラヴァとクシャにラーマの物語と文武を教え、
 そして王子を父親のもとに返して物語を終わらせる。

 はじめ語るものとして生まれた物語は、後に保存のために文字化された。
 ラーマーヤナを頌歌として、マハーバーラタを記述として成立させる神話は前者が後者が古いことを示す。
 たぶん。
 ともかくこの点、ヴィヤーサとホメロスは同位なのだ。
最終更新:2016年10月07日 21:20