【元ネタ】史実、
エジプト神話
【CLASS】ランサー
【マスター】
【真名】ウセルカフ
【性別】男性
【身長・体重】163cm・65kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力E 耐久B 敏捷B 魔力A 幸運A 宝具A++
【クラス別スキル】
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師ではランサーに傷をつけられない。
【固有スキル】
太陽神の加護:A++
日の出ている間無尽蔵に近いバックアップを受け、夜間は日中のそれを蓄えた分で補う。
太陽神殿のフル稼働や強力なエジプト魔術の行使を可能にするが、日食の間は蓄積魔力すらも凍結されてしまう。
太陽信仰の旗手、太陽神の御子、太陽神の大神官として備えるラーの祝福。
A++といえば、大方のファラオが足元にも及ばないほどの寵愛されぶりである。対ファラオ耐性にもなるとか。
神性:B
太陽神ラーの息子。
信仰ではなく神話上の現実として所有する半神としての神霊適性。
千里眼:B
視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。また、透視を可能とする。
さらに高いランクでは、未来視さえ可能とする。
【宝具】
『続・天地屹立す夜明けの柱(ラー・ウセル)』
ランク:A++ 種別:対城宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:900人
巨大な太陽ビーム、光の柱へと変ずる太陽王の槍。
本来上空から地上へ注がれるのみだった絶大な破壊力を携行可能に編集したもの。
宝具『昇陽神砦(ネケン・ラー)』の決戦兵器・太陽柱(イウン)の地上における投影であり、太陽神殿の最大出力でもある。
宝具名に『続』とあるように、原型、というかコピー元が存在し、その持ち主はアトゥム=ラー神である。
世界の礎石、原初の丘、世界樹、あるいは太陽の柱のように神話上の形態は様々であるものの、
その根源は世界創造の権能を示すファルス(男根、まっすぐな棒)であり、
太陽柱が槍の形を取るのもそれによる。つまるところこの太陽王の槍は世界を孕ませる陽物の武器としての姿の一つなのだ。
【Weapon】
『昇陽神砦(ネケン・ラー)』
ウセルカフの太陽神殿。その名は「太陽の要塞」を意味し、事実として日輪のごとく天空に座す。
中枢部のオベリスク、太陽柱(イウン)はヘリオポリスに存在した“原初の丘”より転写された数多ある“影”の一つで、
陽光を柱、つまり光線の形で顕す機能を持つ。
その性質から本来は直下への攻撃手段しか存在しないはずだが、
出力座標を太陽柱の端末“陽柱槍・ラーウセル”に設定することで、思い通りの地点・角度からの光柱の顕現が可能となる。
なお、最初に“原初の丘”を写した人物は
ジェセル王の宰相
イムホテプとされる。
ウセルカフのピラミッドは、まるで彼らにあやかるようにジェセルのピラミッドのすぐ近くに築かれている。
【解説】
エジプト第5王朝の開祖。ウセルケレス。
アブシールに最初の太陽神殿を築いたエジプト最初期の"太陽王"。
王権の継承経緯はよくわからないが、おそらくはシェプスセスカフの急逝後
メンカウラーの娘ケンタカウエスを娶り即位した。
彼自身も、クフの孫(クフの息子ジェドエフラーの娘ネフェルヘテペスの息子)だったらしい。
いまいち年数の安定しない在位期間中に、彼は太陽崇拝を確立した。
第4王朝から続くラー崇拝の絶頂である。
第5王朝のファラオたちは計6基の太陽神殿を建設し、ウセルカフの神殿「日の砦」はその始点にあたる。
この時代、埋葬儀礼は変化し、神殿もピラミッドとともに王の死後の“上昇”を助ける機構と解釈されたらしい。
第5王朝後半につれて、太陽神崇拝にはオシリス崇拝が参入してくる。
また1000年後の
トトメス3世の時点で「日の砦」はピラミッドと見做されたらしい。(ウセルカフのピラミッドはサッカラにある)
古王国の短いオベリスクが崩壊してそう見えたのだろう、とか。
ファラオが太陽神の唯一の子であり、死後はその導きにより天に登るものであるという信仰は
後の中王国において第5王朝初期の王をラーの実子と見做すウェストカー・パピルスの神話を成立させた。
ウセルカフの史実上の父の名は未だ不明だが、物語によればウセルカフを含む三つ子、三人の王は、
ラーウセルという男を名目上の父に持ったという。
また、ウセルカフはヘリオポリスの大祭司になる運命を予言されており、実際の彼も同様の職に就いていた可能性がある。
ヘリオポリスの古代エジプト名イウヌは柱のあるところ、すなわち宇宙の中心、世界軸の所在地であることを示した。
「この聖地こそが世界ではじめて創造された地にして世界の中心である」という信仰は多くの神話体系に見られ、
エジプトにおいてはベンベンが典型。
オベリスクは太陽柱(日の出の光柱)と同時に、宇宙を回す軸をも表したのだろう。
最終更新:2017年03月22日 21:38