【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】メイア
【性別】男性
【身長・体重】158cm・47kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力D 耐久E 敏捷C 魔力A 幸運A 宝具B
【クラス別スキル】
陣地作成:C++
 渚の聖墓を築き上げる。
 宝具機能とは別の“工房”としての評価はC相当だが、
 実際に海沿いに作られた場合は+が付き、
 さらに「イスラエル」圏内に作られた場合は破格といえるC++の性能となる。
道具作成:-
 宝具による奇跡行使能力の代償に、道具作成は失われている。
 
【固有スキル】
奇跡:C(EX)
 時に不可能を可能とする、文字通りの奇蹟。
 通常時に特筆すべき性能はないが、宝具次第で規模を拡張する。
 いかなる大魔力を以ってしても不可能な物事をも成し得る――かもしれない。
賢女の言葉:C
 妻ベルリアの助言を思い返すことで、状況に冷静に対応できる。
 精神干渉魔術に対しての耐性にもなる“
内助の功”。
【宝具】
『あなたの為に御業あれ(エローハ・デ・メイル・アネイニ)』
ランク:D~B+ 種別:奇跡宝具 レンジ:20~60 最大捕捉:300人
 『渚の聖墓(バアル・ハネス)』に蓄積された祈り(魔力)により運用される魔術現象、奇跡(ネス)。
 聖墓崇拝の信仰と、彼の起こしたとされる「奇跡」の逸話が具現化したもの。
 単なる大魔力収集・大魔術行使の宝具ではなく、
 キャスターの許可があれば第三者も力を借り受けられる点が特徴。
 聖言(パスワード)によって奇跡が開示されるが、開示規模は信心や善性などのファクターに左右される。
【Weapon】
『渚の聖墓(バアル・ハネス)』
 メイアの第二墓碑。
 ――貧しい人々に施しをしたならば、あなたに代わって私が神にとりなそう。
 そう言った彼の名のもとに今日も募金と祈りは集う。
 遠くイスラエルの聖地に代わってそれ(思い)を受け取り貯め置く、巨大な魔力プールといえるもの。
 「わが許に御業あれ(エローハ・デ・メイル・アネイニ)」の聖言を唱えたものの為に栓を開き、
 奇跡(ネス)と称される魔術現象を引き起こす。
 伝承によれば、メイアは以下の遺言を残した。
 “私を葬れ、父祖の土地を洗う海が我が骨に触れうる波打ち際に”
 現在、彼のものとされる墓はティベリアの海に面した土地にあり、多くの巡礼者を集める。
『セイバー顔』
 タルムードの伝承によれば、皇帝ネロはローマから落ち延びてユダヤ教に改宗した。
 ラビ・メイアはそのネロの子孫という。
【解説】
 メイール・バアル・ハネス(奇跡の人メイル)の異名で知られる2世紀のラビ。
 背教者エリシャ・ベン・アブヤの弟子にして、
 大殉教者
アキバ・ベン・ヨセフの五大弟子の一人であり、アキバに叙階された二人の弟子の一人。
 伝承における奇跡行使と、ティベリアにある彼の墓の霊験によって奇跡の人と呼ばれる。
 彼の妻は十人殉教者の一人ハナニヤ・ベン・テラディオンの娘ベルリアだった。
 彼女もまた賢人(ハハーミーム)であり、
 一日で300の師から300の律法を学んだなど多くの逸話を持つ賢女である。
 伝承によれば、彼女の妹が夫をローマ当局に処刑され、売春窟に送られたので、
 メイアは富裕なローマ人の装いで馬に乗って赴き、守衛に金を握らせて彼女を救おうとした。
 守衛は上役に殺されると怯えたので、
 なにがあっても「メイアの神よ、答え給え!」と唱えれば大丈夫だと説いたが、
 当然信用されず、食人犬を同じ文言で退散させるのを見せて納得させた。
 義理の妹は救いだしたが、守衛は結局上司への賄賂が尽きて絞首刑にされそうになった。
 彼がメイアの言葉通り「メイアの神よ!」と唱えると、綱が切れて助かったという。
 しかし皇帝に問い詰められた守衛は事情を話し、メイアはローマ当局に追われる身となった。
 DV夫に悩まされる女に自分の目に唾を吐かせた逸話もおもしろい。
 後世のラビの評価によればレーシュ・ラキシュですらラビ・メイアには敵わないという。
 また、メイア(啓蒙されたもの/輝くもの)は明らかに本名ではなく、その出自は不明点が多い。
 アナトリアに生まれ、イスラエルで活躍し、第二次ユダヤ戦争後の迫害期はバビロニアに逃げ、
 
ハドリアヌス死後はサンヘドリン再編に尽力したものの、
 ナーシーの
シメオン・ベン・ガマリエル二世が議長職の権限拡大を図った為
 サンヘドリンと決裂してティベリアに住み、晩年は妻子を失った傷心で故郷に帰り小アジアに死んだ。
 伝承によればティベリアに再埋葬されたというが、史実性はかなり怪しい。
 中世から聖墓崇拝の対象となり、救貧チャリティー機関が彼の名を冠している。
 日本語ではメイア、メイル、メイールなどの表記ゆれがある(?)ようだ。
最終更新:2017年03月22日 21:47