なんか胸に乙女とか落書きされてるけど、あれぁ一体誰がやったんだ。
「なー、本多も前向きに考えといてくれよ?」
「!」
ひょいと家康が腕の中から飛び降りる。
「元親、お前のことは嫌いじゃないが、儂はこの思い、ここで終わらせるつもりはねぇ!」
「……!」
本多が拳を固めた家康をひょいとすくい上げて肩に乗せた。
夢を追うきらきらの眼差し。
「ああ、解ってらぁ!何かあったら言いな、いくらでも協力するぜ!」
独眼竜に協力する気はあんまりないが、こっちには国を傾ける勢いで貢げる。
「ありがとな!」
この笑顔のためなら!
「なー、本多も前向きに考えといてくれよ?」
「!」
ひょいと家康が腕の中から飛び降りる。
「元親、お前のことは嫌いじゃないが、儂はこの思い、ここで終わらせるつもりはねぇ!」
「……!」
本多が拳を固めた家康をひょいとすくい上げて肩に乗せた。
夢を追うきらきらの眼差し。
「ああ、解ってらぁ!何かあったら言いな、いくらでも協力するぜ!」
独眼竜に協力する気はあんまりないが、こっちには国を傾ける勢いで貢げる。
「ありがとな!」
この笑顔のためなら!
厳島の、潮騒を乗せた夜風がふうっと通る。
夜のとばりが落ちてきた。ああ、そろそろ戦国合同懇親会が始まる時間か。
夜のとばりが落ちてきた。ああ、そろそろ戦国合同懇親会が始まる時間か。
「忠勝にも意中の人間がいるからなあ……」
「………?!…………………!!!!!」
本多が腕をばたつかせる。またも周囲の人間がなぎ倒される。勿論元親もふっとばされた。
「はっはっは!照れるな忠勝ぅーっ。儂はすべてお見通しだ!」
本多の腕は家康の遙か頭上で振り回されるため、家康一人無傷だった。
なるほど、と元親は匍匐前進でしゃかしゃかと近寄る。
「えええええ!ほ、本当かよ!ついに俺の……」
「いや違う違う。忠勝は顔をさらせないほど照れ屋の箱入り娘だからな、
真面目で誠実で優しいお兄さん系が好みだ」
家康はわざわざしゃがんで視線を合わせ、丁寧に説明する。
「………!」
忠勝が無言で照れている。学習した人間達が離れて遠巻きにしている。
「隠すな忠勝!この間の使者だろう?」
家康がにっこり笑ってぶっちゃける。忠勝はもうショート寸前で蹲ってしまった。
「えー、本多、俺だって兄ちゃん属性じゃねぇか?弟分は山ほどいるぜぇ?」
本多は僅かに首を振った。機動音付きで恥じらう仕草も格好いい。
「こらこら、真面目で誠実で優しいを綺麗に無視するな」
苦笑をほっぺた突いて止めさせる。
「えええだってよう、戦国の色男にそんなんいたか?……奥州のゴボウ?」
「何で野菜と添わねばならんのだ。奥州の男は誠実か?暴走族とヤクザばかりではないか」
えー、と更に首をかしげる。
「前田のかぶき男?」
「真面目と悪戯風来坊はあわんぞ」
「んじゃ俺真面目になるから」
顔を引き締め、せいぜい凛々しい表情で訴える。
「………?…………!」
しゃがんだ忠勝がわたわたしている。
「慌てるな忠勝ぅ!真面目になっても元親ではああはなれんぞ!」
「………!!」
「惚気るな忠勝ー」
女の子同士の会話ってどうしてこうカワイイのだろう。
「んーまあ略奪愛は苦手なんだがな、本多をどうやって口説き落としたんだ?」
「ああ、綺麗な景色で二人きりで、乱世のなか主家も違い、添える見込みは薄いがずっとお慕いしておりますと」
「………!」
本多がばしばし地面を叩いて中断させる。振動で周りの人間がすっ転けたり浮き上がったりしている。
家康もぺてっと転んだ。
「陳腐じゃねぇか!よし家康、本多!俺と一緒に海を見ようぜ!」
「止せ忠勝が錆ちまう!で、もし自分が戦国の世を生き延びていたら、
あなたの子……いたた痛い解った!解った!!もう言わんから止せ忠勝ーっ」
本多の手に助け起こされたのもつかの間、家康はがくがくと揺さぶられて悲鳴を上げた。
というか手が締まっている。
「…………!」
「す、すまん忠勝、そう怒るな。で、まあ……そういうわけだ」
目を半分回しながら家康はぱたぱたと手を振った。
「添える見込みか……まあ戦国乱世だ、事情なんざあっという間に変わるかもしれねぇ。
元気出せよ本多、背筋延ばして目輝かせて、いつもみたいに凛々しい方がずっと本多には似合ってるぜ!」
ぱん、と甲冑の腕を叩くと本多はゆっくりと頷いた。
「………?!…………………!!!!!」
本多が腕をばたつかせる。またも周囲の人間がなぎ倒される。勿論元親もふっとばされた。
「はっはっは!照れるな忠勝ぅーっ。儂はすべてお見通しだ!」
本多の腕は家康の遙か頭上で振り回されるため、家康一人無傷だった。
なるほど、と元親は匍匐前進でしゃかしゃかと近寄る。
「えええええ!ほ、本当かよ!ついに俺の……」
「いや違う違う。忠勝は顔をさらせないほど照れ屋の箱入り娘だからな、
真面目で誠実で優しいお兄さん系が好みだ」
家康はわざわざしゃがんで視線を合わせ、丁寧に説明する。
「………!」
忠勝が無言で照れている。学習した人間達が離れて遠巻きにしている。
「隠すな忠勝!この間の使者だろう?」
家康がにっこり笑ってぶっちゃける。忠勝はもうショート寸前で蹲ってしまった。
「えー、本多、俺だって兄ちゃん属性じゃねぇか?弟分は山ほどいるぜぇ?」
本多は僅かに首を振った。機動音付きで恥じらう仕草も格好いい。
「こらこら、真面目で誠実で優しいを綺麗に無視するな」
苦笑をほっぺた突いて止めさせる。
「えええだってよう、戦国の色男にそんなんいたか?……奥州のゴボウ?」
「何で野菜と添わねばならんのだ。奥州の男は誠実か?暴走族とヤクザばかりではないか」
えー、と更に首をかしげる。
「前田のかぶき男?」
「真面目と悪戯風来坊はあわんぞ」
「んじゃ俺真面目になるから」
顔を引き締め、せいぜい凛々しい表情で訴える。
「………?…………!」
しゃがんだ忠勝がわたわたしている。
「慌てるな忠勝ぅ!真面目になっても元親ではああはなれんぞ!」
「………!!」
「惚気るな忠勝ー」
女の子同士の会話ってどうしてこうカワイイのだろう。
「んーまあ略奪愛は苦手なんだがな、本多をどうやって口説き落としたんだ?」
「ああ、綺麗な景色で二人きりで、乱世のなか主家も違い、添える見込みは薄いがずっとお慕いしておりますと」
「………!」
本多がばしばし地面を叩いて中断させる。振動で周りの人間がすっ転けたり浮き上がったりしている。
家康もぺてっと転んだ。
「陳腐じゃねぇか!よし家康、本多!俺と一緒に海を見ようぜ!」
「止せ忠勝が錆ちまう!で、もし自分が戦国の世を生き延びていたら、
あなたの子……いたた痛い解った!解った!!もう言わんから止せ忠勝ーっ」
本多の手に助け起こされたのもつかの間、家康はがくがくと揺さぶられて悲鳴を上げた。
というか手が締まっている。
「…………!」
「す、すまん忠勝、そう怒るな。で、まあ……そういうわけだ」
目を半分回しながら家康はぱたぱたと手を振った。
「添える見込みか……まあ戦国乱世だ、事情なんざあっという間に変わるかもしれねぇ。
元気出せよ本多、背筋延ばして目輝かせて、いつもみたいに凛々しい方がずっと本多には似合ってるぜ!」
ぱん、と甲冑の腕を叩くと本多はゆっくりと頷いた。




