戦国BASARA/エロパロ保管庫

西海夫婦馬鹿善哉28

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匿名ユーザー

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今回の元親の出航は、主に西国平定に関する九州勢との調整が目的だった。
その会談の席で、豪傑と名高い島津義久に、どうかあんたの秘武器を見せて欲しい、
と折り入って頼んだのだ。
はじめはさすがの島津も難色を示した。
今日の友が、明日には敵に回るかもしれない戦国の世だ。己にとって最強に
近い武器を、確かにそう易々と他人に触らせるわけにはいくまい。
とはいえ、西国周辺はようやく落ち着いたばかりだ。まさかこのためだけに
強奪や戦闘などして、九州と禍根を残すこともできない。
だから元親は、あえて海賊の流儀を捨て、手をついて頼み込んだ。
亭主の沽券に関わることなんだ、と、頭を下げる元親の姿に、島津義弘は金壷眼を
かっと見開き、そういうことならまかせんしゃい!と、快く複製を作ることまで
許してくれたのだ。

「嫁っこは大事にせねばいかん。じゃが亭主たるもの、締めるところは締めねば、
これもいかん!おいの獲物は魔王の武器より格が上たい!比べたところで
万が一にも負けることはなか!あとは元親どん、おまはんが気張りんしゃいよ!」
さすがは九州男児、男気がある。あの爺さんとはこれからも仲良くしていきたいもんだ。

もちろん、島津には礼として、瀬戸内の珍味だの酒だの、珊瑚だの真珠だの
細工物だのをごっそり贈ったが。
さらに、鬼島津すーぱーれぷりか作成自体にかなりの資金が費やされたので、
元親の懐は今、この冬空よりも寒い。
しかし、その寒さを吹き飛ばしてなお、余りあるほどの熱が、元親の中には
渦巻いていた。
「見てろよ野郎ども!今日こそこいつで、連続あいこ脱却だぜ!」
「兄貴ー!かっこいいですぜー!」
「でも兄貴ー!ちょっと今回出費が過ぎやしたぜ!」
「姐さんにばれたら、確実に小遣い止められるんじゃねえですかい!?」
「てやんでい!貧乏が怖くて長曾我部元親がやってられっか!」
振り上がった琥珀の塊が、空を裂いて鮮やかにきらめく。
それよりきらめく笑顔で配下たちを見回し、元親は情熱を湛えた隻眼を
天に向け、高く吼えた。
「女房が怖くて亭主がやってられっかあ!」
「兄貴ー!やっぱそういうもんなんですかい兄貴ー!」
「兄貴ー!すごいぜ、まさに男の中の男ですぜー!」
「俺たちゃ一生ついていきますぜー!」
一定の年代以上の男達が感涙に咽び、それ以下の男達が不安におののく船上に
背を向けると、元親は再び自分の足元に目を落とした。
そこには、長い朱塗りの箱が置かれていた。先ほどまで鬼島津をしまっていた箱だ。
その中に、もう一つ、別のものが見える。
それはなめした獣の皮を、小さく丸めた巻物だった。
日の本では見かけない品だ。金糸の紐でまとめられ、赤い蝋封が施されている。
封じの印は人の顔型だ。髭面で、彫りが深い。
これもまた、元親が九州へ出向いた目的の一つだった。

「手に入れたぜ、南蛮教秘読本!」

なめし皮が風に揺れ、不気味な音を立てた。
それは元親が、最近九州に発生した、南蛮渡りの宗教団体からひそかに奪い取ってきた品だった。
珍しさなら立川流の上を行くだろう。まだ誰も内容を知らない、珍品中の珍品だ。
なにしろ手に入れた元親にも、なにが書いてあるのだかよくわからない。
元就とは通常の戦闘では互角だが、閨の戦いにおいては、現状では元親のほうが
何歩も先をいっていた。そしてまだまだ、勝ちを譲る気もない。
だが敵の追い上げもなかなかのもの、自分にも精進が必要だ。
そのためにも、これは必要な一品といえた。
まあこっちに関しては、一緒に学ぶのも楽しそうだが。
一息ごとに近づいてくる陸を睨んだ隻眼が、炎のように燃え上がった。
「待ってろよ元就ぃ!」
身の内に渦巻きみなぎる熱と愛を抑えきれず、元親は再び天に向かい咆哮を上げた。
西海夫婦馬鹿善哉29

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