戦国BASARA/エロパロ保管庫

月見の宴

最終更新:

bsr_e

- view
メンバー限定 登録/ログイン
今日は無礼講だ、と言って日が沈むかどうかという頃から、皆で騒ぎ出して早数時間。
城内の一角にある庵で月見をしようということになり、かなりの量の酒が消費されたのは周囲に転がる瓶や樽の数で判る。
「おう、既に空じゃねぇか」
もっと飲んでくれよ、と元親は島津の持つ大杯へと酒を注いだ。
「ととっ…こぼれてしまうじゃろう」
「まぁまぁ、ここはぐいっと」
快活に笑う元親もかなりの酒を召しているらしく、白い肌はほんのり桜色に染まっている。
大胆に菖蒲が描かれた浴衣を紅海老茶の帯で可愛らしく結んでいる所が微妙な乙女心を現していた。
平均よりもかなり体格の良い元親だが、その長身に合わせて拵えたそれは、彼女の隠し持つ女らしさを匂い立たせる。
膝を崩した座り方をしているので、少々裾が乱れて隙間から日に焼けていない足がちらりと覗く。
普段であれば気にしてすぐに直すのだが、今日は随分と飲み機嫌が良いのか気にしていない。
「これはうまか酒じゃ」
そんな元親の膝の辺りへとちらりと視線を走らせ、島津は何となく気まずくて咳払いをする。
「気に入ってもらえて嬉しいぜ、島津の旦那ァ」
アンタに飲んでもらいたくて持ってきたんだ、と元親は笑顔で答えた。
注ぎ足そうとしたが、手元の瓶を持ち上げると空になっていたので、次のものを取りだした。
あっという間に先程の杯を空けた島津は、ふう、と一息ついて目の前の肴へと手を伸ばす。
新鮮な季節の野菜をさっと漬けたものだが、その風味といい歯ごたえといい、申し分ない。
「良い畑をば持っちょるのう」
「こいつは小十郎自慢の野菜を使って俺が作ったんだ、美味くない筈はねぇ」
島津を挟むようにして元親と反対側に座っている政宗は、白い流線が入った紺藍の浴衣に山吹色の帯という組み合わせだ。
袂を押さえて別の皿にのっていた料理を勧める。
ふとした仕草で彼女が良家の育ちである事を如実に現していた。
「こっちはちょっと漬け方を変えてみたんだ」
「ふむふむ」
「ほらよ」
箸で皿の物を一切れ摘み、政宗の手から島津の口へと運んでやる。
最初は照れもあったのか、そんなことは良い、と言っていた島津だが、これだけ美女に囲まれて悪い気はしない。
「食べっぷりが良いと、こっちも作る甲斐があるってもんだな」
ちらり、と元親の方を見ながら、政宗は胸を聳やかす。
「ちぃ…少しばかり手が立つからってよう、政宗ぇ~」
「悔しかったらもっと腕を磨いてこいよ、元親」
へへ、と勝ち誇ったような政宗の顔と、唇を噛み締めて悔しそうにしている元親の顔を交互に見遣り、島津は二人の肩へと手を回した。
「今宵は月見をする為の宴じゃ、いがみ合う場じゃなか」
がっはっは、といつもの陽気な笑いでばしばしと二人の肩を叩く。
「それはもっともだ」
「いつか見てろよ」
ばちばちと火花を軽く散らしていたが、次の瞬間には互いの顔を見合わせて笑いあった。

ウィキ募集バナー