戦国BASARA/エロパロ保管庫

迷宮情死

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bsr_e

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  • 暗いです。最初から最後まで希望がありません。
  • 心中かどうかは明記してませんが、どう考えてもハッピーエンドではありません。
  • 信玄×政宗(♀)、幸村×政宗(♀)
  • なんか色々と最低な人たちです。心中とか駆け落ちとかそういうネタですので、苦手な人はスルーしてください

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上田から佐助が来たと聞き、信玄は顎鬚をなぞった。
書院に現れた佐助は、いつもの忍び装束ではなく、素襖に冠といういでたちだった。
上田からの正式な使者ということだろう。
「――真田家中は、今、どうしておる」
事の仔細は、信玄の耳に既に届いている。
「いかなるお咎めも、受ける覚悟です」
静かな声。いつもの飄々とした軽口を叩く忍びとは思えない重々しさが漂っている。
近習が三方を持って信玄の前に進み出た。三方には簡素な書と二房の髪が乗っている。
誰の手によるものか、黒と茶色の髪はみすぼらしくないように整えられていた。
書を開き、信玄は唸った。その目に、様々な感情が表れては消える。
やや時を置いて信玄は書を畳み、三方の上に置いた。
「……骸は」
「いまだ見つかっておりません。――お館様。主の不始末、この猿飛佐助、
いかなるお咎めも受ける所存」
佐助が深く頭を下げる。香の匂いがした。身を清め、香まで焚いたのか。
白が基調の素襖。死に装束を連想する。
信玄は目を細めた。白い装束に身を固め、頭を下げた女がいた。

――武田信玄と、伊達政宗の子。これ以上、納得できるものなんかねぇぜ?
不遜な響きを持つ、張りのある低い声。まっすぐ信玄を見つめた隻眼。
躊躇いを覚えたのは、恐れからではなかった。

「そなたや家中を罰しても何にもなるまい。だが、真田の家は絶えることとなる。
それが罰じゃ。――それだけのことを、幸村は犯した」
「は」
「真田の家中は、誰も処罰はせぬ。此度のことは、幸村一人で犯した罪よ。
――いや、儂の罪でもあるか」
「…………」
佐助は答えない。
是とはいえまい。かといって、否とも思えない。
「……どこで、間違ったのかのう……」
最初から、間違っていたか。

武田と伊達、そして真田がまみえた、あの瞬間から。


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