アットウィキロゴ
戦国BASARA/エロパロ保管庫
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

戦国BASARA/エロパロ保管庫

迷宮情死19

最終更新:

bsr_e

- view
メンバー限定 登録/ログイン
ばしゃ、と雨が跳ねた。佐助か、と幸村は目を瞑る。
「どうした、佐助」
「……残念だったな」
静かな声。幻かと思って顔を上げた。
辺りに、墨でも零したような闇が漂い始めている。その中で、薄汚れた白い夜着が眩しかった。
ふらふらと危なっかしい足取りで、政宗は一歩ずつ歩を進めた。
どうやって、城に入ったのだろう。塀を伝ったのだろうか。
幸村は駆け寄り、腕を取った。湿った上着が雨の中に落ちた。
政宗は目を閉じ、幸村に体を預けた。よくない冷え方をしている。
「よかった……会えた……」
「いつでも会えまする。何故、出奔などなされた!」
「――死にたくない、って思った。そしたら、夜中に体が動いて。気がついたら、
屋敷を出てた。……どうやって出たのかは聞くなよ。俺も覚えてない」
雨から庇うように背を抱いた。政宗の腕に力が籠る。弱々しい手の力に、幸村は首を振った。
「とにかく、軒へ。ここは冷えます」
「歩けない」
では、と政宗を横抱きにした。馬屋の中でも、綺麗な藁に政宗を下ろした。
子馬を傍に置いた。暖の代わりくらいにはなるだろう。子馬は鼻を鳴らし、
政宗に顔を寄せる。政宗は馬の顔を撫でた。
「着替えを探してまいります。あと、火と休める場所を作りますから、もうしばらく辛抱してくださいませ」
「……いいよ」
「よくありません。濡れたままでは、体に障ります」
「どうせ、もうすぐ死ぬ体だ。労わっても意味ねぇよ」
「探してまいります」
「言っただろ。もうすぐ死ぬ体なんか、労わる必要など」
幸村は政宗の肩を掴んで揺さぶった。抱きしめて、背中に手を這わせる。骨を感じた。
「生きておられる限り、労わる必要があります。最期の瞬間まで、死を願ってはなりませぬ!」
政宗はぼんやりとした目を幸村に向け、腕を持ち上げた。
「願ったのは……一つだけだ」
首に手が絡む。細く冷えた指先を取る。温かい、と政宗は笑った。久しぶりに見る政宗の笑顔だった。
「お前の腕の中で、死にたい」
幸村は首を振った。
――そんな願い、聞きたくない。
「生きて……くだされ……」
「無理だ。もう、永くない。もう歩けないだろうな。何日も食べてない。
……よくないものばっか、溜まっていく。――ああ、馬で駆けたいな」
「駆ければよい! 俺の馬を貸す! 残月は聡い馬だ。政宗殿の言うことを聞く!」
「残月……ああ、あの馬か。いい馬だな、あれ」
折れそうに細い体。昔はどうだった。意外と腕が太かった。肩幅も広かった。
骨は細かったが、肉がしっかりとしていた。
「嫌だ……嫌だ……死ぬなんて……」
「しょうがねぇだろ。……見ろよ」
政宗は自分の腕に目をやった。枯れ木のような腕だった。
「こんなに肉が落ちた。胸も尻も、もっとしっかりしてたんだぜ? 毎日、胸潰して、
腰に厚い布巻いてから着物を着て。小十郎に助けてもらわねぇとだめでさ。
……夏は大変だったな。冬は、結構温かくてよかったけど」
腕を袖に隠す。政宗は気持ちよさそうに目を閉じる。
嫌だ。まだ早い。


最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー