戦国BASARA/エロパロ保管庫

狐の尻尾

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そういえば、こんな事があったなと片倉小十郎はふと思い出した。
あれは政宗が真田と恋仲になる前の、お互いに淡い気持ちを抱いていた頃の事。
何かと用事をつけて甲斐に行こうとする政宗に、珍しく小十郎もついていった。
武田屋敷の側の森に差し掛かった時に、なぜか全身傷だらけ煤だらけになった真田幸村が実にいい笑顔で森の中から現れたのだ。
『Hey、Are you OK?』
『おお政宗殿!いえ大丈夫です。お館様の素晴らしさに某…』
うっとりと語る幸村から何があったのかは聞き出せなかったが、伊達の抱える忍びからの報告を小十郎は思い出していた。
武田屋敷近くの森にたびたび消えていく武将たち…彼らはやがて傷だらけの煤だらけになって帰って来るのだが、皆一様に清々しい笑顔になっているのだと。
忍び使いでは向こうが上、それ以上は探り出せなかったのだが。
「なるほど。こいつだったのか」
「小十郎!早く行こうぜ!」
立派な道場だが、思いのほか新しい気がする。

「ああ、すぐに崩れたり焼けたりするんでしょっちゅう建て直してるんですよ」
「そうか」
「お館様が」
「………」
どうしても政宗の意見が必要な事案があり甲斐を訪れたのだが、それはいわゆる口実という奴だった。
使いを出せば済む事だったが真田に嫁いだ大切な政宗の顔が見たかったのだ。そして、小十郎自身の新妻にも。
ところが、仕事には何の問題もなかったが、小十郎の妻はいなかった。
幸村は、どこにいるかはわからないが今日は休みだという。
そして信玄や他の武将たちは『ああ、あれも久しぶりですからなあ』と意味深な口ぶり。
明日には帰るということだが今から明日まで何をしようかと考える小十郎に、幸村がやたらと輝く瞳で武田道場で修行はどうでしょうかと勧める。
たまには修行もいいかとうなづけばなぜか政宗までついてきている。
もっともただの見物のつもりらしく刀は持っていないし打ち掛けのままだ。

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