■小太郎×氏政(♀)の続き(小田原城を奪還した後のお話)です。
■小太郎は相変わらずSです。
■真田主従もちょっと出てきます。
■エロありなので、駄目な方はスルーお願いします。
■小太郎は相変わらずSです。
■真田主従もちょっと出てきます。
■エロありなので、駄目な方はスルーお願いします。
「約束は守ったからな。んじゃな!」
迷彩柄の忍装束に身を包んだ気さくな忍は、そういい残して颯爽と駆けていった。
その忍から何かを受け取った、鉢金で顔を隠した忍は、その忍とは反対の方向へ駆けて行った。
その忍から何かを受け取った、鉢金で顔を隠した忍は、その忍とは反対の方向へ駆けて行った。
――それは、もう一月も前の話だ。
その時は、まだ「それ」を使う日が来ようなどとは、露ほども思っていなかった。
その時は、まだ「それ」を使う日が来ようなどとは、露ほども思っていなかった。
今は冬。小田原城名物の満開の桜もこの時ばかりは散っている。
桃色が乗っていない小田原城の桜の木の羅列は、なんともさびしい風景だった。
桃色が乗っていない小田原城の桜の木の羅列は、なんともさびしい風景だった。
小田原城の女城主・北条氏政は、ぼんやりと夜空を眺めていた。
小太郎のおかげで、何とか小田原城は北条の手に戻った。
件の戦で得た資金を元に、腕の立つ兵を雇い入れ、どうにか体裁を取り繕う事に成功した。
これもひとえに、小太郎のおかげだと、氏政は内心感謝していた。
小太郎のおかげで、何とか小田原城は北条の手に戻った。
件の戦で得た資金を元に、腕の立つ兵を雇い入れ、どうにか体裁を取り繕う事に成功した。
これもひとえに、小太郎のおかげだと、氏政は内心感謝していた。
小太郎とは、あの一夜っきり、肌を重ねていない。
別に、不仲だからという訳ではない
小田原城が北条に戻ってから、氏政は何となく小太郎を避けていたのだ。
あの夜、幾度となく膣内に小太郎の精を受けた。
――子を孕んでしまったらどうしよう。
月のものが来るまで、気が気ではなかった。
小田原城が北条に戻ってから、氏政は何となく小太郎を避けていたのだ。
あの夜、幾度となく膣内に小太郎の精を受けた。
――子を孕んでしまったらどうしよう。
月のものが来るまで、気が気ではなかった。
あの時は、元々死ぬつもりであったから「孕んだらどうしよう」などという考えは思い浮かばなかった。
日が経つにつれ、自分の命はまだまだ続いていくのだと自覚した時、それはとてつもない不安となって圧し掛かってきた。
果たして自分が子を宿せる身体なのかは定かではないが、とにかく子を孕むのが怖かった。
今回の事で、子が要らぬのなら、ああいう真似はするべきではないと、つくづく思い知らされた。
日が経つにつれ、自分の命はまだまだ続いていくのだと自覚した時、それはとてつもない不安となって圧し掛かってきた。
果たして自分が子を宿せる身体なのかは定かではないが、とにかく子を孕むのが怖かった。
今回の事で、子が要らぬのなら、ああいう真似はするべきではないと、つくづく思い知らされた。
今が多忙な時期だからか、小太郎は求めてこない。
「自分に飽きてしまったのだろうか」とも思ったが、それはそれで好都合だとも思う。
「自分に飽きてしまったのだろうか」とも思ったが、それはそれで好都合だとも思う。
嫁の貰い手もなかった出来損ないのわしじゃ。
これからも縁などなかろう。
…一度くらいの間違いがあっても、何の問題もない。
これからも縁などなかろう。
…一度くらいの間違いがあっても、何の問題もない。
小太郎との事は、そう思う事にしていた。
巨大な門の上に、腕を組んで佇み、遠くを眺める小太郎の姿があった。
今夜も冷え込む。あの時の様に…。
ちらりと白い物が視界を掠めた気がして、空を見上げると、こんこんと雪が降ってきた。
儚げな白い雪に、氏政の面影を見つける。
今夜も冷え込む。あの時の様に…。
ちらりと白い物が視界を掠めた気がして、空を見上げると、こんこんと雪が降ってきた。
儚げな白い雪に、氏政の面影を見つける。
…そういえば、あの人は今どうしているだろう。
昼間は普通に顔を合わせているが、人目がある為なのか、何処か自分への態度が余所余所しかった。
妙な噂が立っては主君として家臣達に示しがつかぬからと、斯様な態度を取っているのかとも思ったが、どうも違う気がする。
妙な噂が立っては主君として家臣達に示しがつかぬからと、斯様な態度を取っているのかとも思ったが、どうも違う気がする。
あの日以来、一度も氏政を抱いていない。
確かに北条家再興のためにしなければいけない事が山積みで多忙ではあったが、小太郎にとっては苦にもならなかった。
豊臣を討ち、小田原城を取り戻し、北条軍の整備が一段落つくまでは城の警備を怠ってはいけないと、自ら監視役をしていた。
…その為、なかなか氏政の閨にいく事もままならない。
だが、最近では「伝説の忍」に恐れをなして、小田原城に忍び込む者は殆どいない。
豊臣を討ち、小田原城を取り戻し、北条軍の整備が一段落つくまでは城の警備を怠ってはいけないと、自ら監視役をしていた。
…その為、なかなか氏政の閨にいく事もままならない。
だが、最近では「伝説の忍」に恐れをなして、小田原城に忍び込む者は殆どいない。
小田原には風魔衆の中でも選りすぐりの手だればかりを呼び寄せている。
見張りの兵は他にも大勢いる。その兵さえも、腕の確かな者ばかりだ。
見張りの兵は他にも大勢いる。その兵さえも、腕の確かな者ばかりだ。
――今夜あたり、氏政の閨に忍び込もうか、と思っている。
あの、触れれば吸い付くような、艶かしく清らかな白い肌が忘れられない。
まるで何かの禁断症状のようだ。無性に恋しい。
あれから半月経つが、もうこれ以上待てそうにもない。
たった一夜だけの交わりで、小太郎は氏政にすっかり溺れきっていた。
まるで何かの禁断症状のようだ。無性に恋しい。
あれから半月経つが、もうこれ以上待てそうにもない。
たった一夜だけの交わりで、小太郎は氏政にすっかり溺れきっていた。
元々女に免疫がなかったとはいえ、小太郎も忍である。
何の術も持たぬ生娘に溺れてしまうなど、失態もいい所だ。
…けれども、小太郎はそれを恥だとは思っていない。
何が楽しいでも、面白いでもなく生きてきた小太郎には、そんな感情を知る術はない。
だからなのか、一度芽生えた欲望を抑える事もできなかった。
何の術も持たぬ生娘に溺れてしまうなど、失態もいい所だ。
…けれども、小太郎はそれを恥だとは思っていない。
何が楽しいでも、面白いでもなく生きてきた小太郎には、そんな感情を知る術はない。
だからなのか、一度芽生えた欲望を抑える事もできなかった。