戦国BASARA/エロパロ保管庫

松永久秀の恐るべき計画7

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nozomi

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口ではそう言うが、浮かぶのは侮蔑の笑みだ。
くそ、くそ! 小十郎は歯噛みする。取り返すべきものは目の前にいるのに。
殺したいほどに憎い野郎はすぐそこにいるのに!


「……いい目だな、竜の右目。欲と殺意に満ちた眼差しだ。……気に入った」


松永は、いつの間にやら後方に控えていた二人の部下に、何やら視線で合図を送った。
それを受けて部下の一人が、松永から佐助を抱き取り手の戒めを解いてやる。
もう一人が牢屋の鍵を開け、扉を開けた。そして。
佐助の細い体が、牢屋の中へと投げ出され、同時に、何かの鍵が投げ入れられる。
突然のことに呆然とする小十郎の目の前で、再び扉は閉められ、鍵を掛けられた。
佐助は、白い体を畳の上に投げ出して横たわったまま、荒い呼吸を繰り返している。
時折ひくりと揺れる肩、背、足。近くで見れば、そこに刻まれた陵辱の痕に嫌でも気付かされた。
赤い痣、擦り傷、腿の辺りにこびり付いた、白く乾いたものは、男の精か。
駆け寄って抱き上げたい衝動に駆られたが、戒められている小十郎には到底無理な話。
だから小十郎は、代わりに牢屋の外を睨んだ。
 一体、何のつもりだ。
そう言外に問えば、

「いや何、単身乗り込んできた卿の無謀を称えようと思ってね。
久方ぶりの、愛しい愛しい恋人との逢瀬だ、楽しめばいい――――ああそれと」

佐助の横に落ちている鍵を、指差して。

「それは卿の手枷の鍵だ。くのいちに外してもらえばいい」
「テメェ……どういうつもりだっ」
「脱出できるものなら、そうしてもらっても構わんよ。……出来るものなら、だがね」
「何だと」

意味深な言葉に、小十郎は怪訝な顔をしたが、松永はそれには構わずに踵を返した。
背後の部下たちもそれに付き従う。
まだ聞かねばならぬことがある、制止しようと叫びかけた小十郎だったが、その前に松永がふと、思い出したように振り返った。

「一応の注意はしておこう、今のそのくのいちは、『魔性』だぞ」

軍の若い兵士を数名、虜にした挙句に使い物にならなくしてくれたからな……
かく言う私も、危うく篭絡されそうになったほどでね。

「さて、卿はどこまで保つかな、竜の右目」

愉しげな嗤いを一つ響かせて、今度こそ松永は、闇の奥へと姿を消した。
待て、と小十郎は声を荒げたが、当然のごとく、返事など返ってはこない。
やがて気配は遠退き、硬い靴音も途切れて聞こえなくなった。
忌々しげに舌打をし、だがはっと気が付いて佐助へと再び視線をやる。
佐助は、まだ横たわっていた。
時折ぴくりと細い体が跳ねるところから、気を失っている訳ではないのだと分かったが……。
しかし、薬によって引き出された熱は余程酷いのだろう、苦しげな息遣いが、余りにも耳に痛々しかった。


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