■書く人の場合
「父...」
娘の別れの言葉も耳に届けず。
娘の別れの言葉も耳に届けず。
父はいつもそうだった。人に愛情を見せた事が無い。あの面は人のものではない。
私には同じ血が流れている筈なのに。
どうやって人に子供ができるか。生娘ではあるがそれは知っている。
私には同じ血が流れている筈なのに。
どうやって人に子供ができるか。生娘ではあるがそれは知っている。
ではなぜ私は生まれてきたのだろう?
人を愛さない筈の父がどうして?
それを考えると怖くなった。もしかしたら私もただ毛利の為だけに「作った」のではないか?
私は異常だった。
父が好きなのだ。それは親子の情以上の感情。いや、親子の情がなかったからこそ父にそんな感情を持ったのだろう。
父が好きなのだ。それは親子の情以上の感情。いや、親子の情がなかったからこそ父にそんな感情を持ったのだろう。
父が通常でないなら私も通常でない筈だ。そう思って自分を抑えてきた。でもこの感情を実らせる事なく、政略結婚の道具として嫁ぐ。
嫌だった。
だから今決意する。
例え拒まれたとしても処女(おとめ)を父に捧げる事を。私の全てを、
一時でもいい。父に抱かれてみたい。
それを考えるだけで下半身が疼いた。
私は淫乱なのかもしれない。でもこれだけ思った相手は父親だけ。
例え拒まれたとしても処女(おとめ)を父に捧げる事を。私の全てを、
一時でもいい。父に抱かれてみたい。
それを考えるだけで下半身が疼いた。
私は淫乱なのかもしれない。でもこれだけ思った相手は父親だけ。
日輪を見て呟く。
「父上....父上だけなのです.....」
感情が燃え上がる。例えそれが間違った道でも。