爆音が轟く。
壁が、ぶち破られた。
元親は状況が把握出来ない。が、出来ないなりに絶望した。
そもそも壁を破ろうとしているのは自分自身というか俺のFUGAKUであって、破ろうとしてるのも壁っていうか処女膜っていうか、
いいや違う、俺は、俺たちは心の壁を破ろうとしているんだ。
そう元親の脳内をゲッ.ター.ビームより早く思考が駆け抜けたが、同時に絶望している。
室内の壁が物理的に破られたんじゃどうしようもない。
体に下に敷き倒した元就も、やっぱりさっきまでの性的な意味とは違う意味で呆然自失となっている。
「くま」
そうだなあ元就、くまさんだなあ。
やっぱしお前も女のコだもんな、よおし今度の航海で、お前にでっかいくまさんをぷれぜんとしてやるからな★
現実逃避しても無駄だった。
目の前にいるのは女子に喜ばれそうなぬいぐるみではなく、どうみても本物のヒグマですありがとうございます。
どうあがいても、絶望。
壁が、ぶち破られた。
元親は状況が把握出来ない。が、出来ないなりに絶望した。
そもそも壁を破ろうとしているのは自分自身というか俺のFUGAKUであって、破ろうとしてるのも壁っていうか処女膜っていうか、
いいや違う、俺は、俺たちは心の壁を破ろうとしているんだ。
そう元親の脳内をゲッ.ター.ビームより早く思考が駆け抜けたが、同時に絶望している。
室内の壁が物理的に破られたんじゃどうしようもない。
体に下に敷き倒した元就も、やっぱりさっきまでの性的な意味とは違う意味で呆然自失となっている。
「くま」
そうだなあ元就、くまさんだなあ。
やっぱしお前も女のコだもんな、よおし今度の航海で、お前にでっかいくまさんをぷれぜんとしてやるからな★
現実逃避しても無駄だった。
目の前にいるのは女子に喜ばれそうなぬいぐるみではなく、どうみても本物のヒグマですありがとうございます。
どうあがいても、絶望。
その時、一つの影が動いた
吹き上げる爆風。影の足もとをもうもうと覆う。
破壊された壁のかけらと、強く踏み込んだ際に飛び散った畳が塵となり舞い上がる。
両前足を掲げ、襲いかからんとするヒグマとその影は、同じ態勢で組み合った。
互いにめり込む熊と影の爪。
踏んじばった脚のその力強さたるや、魔人皇帝の如くある。
破壊された壁のかけらと、強く踏み込んだ際に飛び散った畳が塵となり舞い上がる。
両前足を掲げ、襲いかからんとするヒグマとその影は、同じ態勢で組み合った。
互いにめり込む熊と影の爪。
踏んじばった脚のその力強さたるや、魔人皇帝の如くある。
「いいぞー!まつー!がんばれーっ!」
能天気な利家の掛け声に元親と元就は眼を覚ました。
まつが、暴走して室内に乱入してきた熊を止めているのだ。
ぽかんとする二人に、まつが振り返り、叫んだ。
まつが、暴走して室内に乱入してきた熊を止めているのだ。
ぽかんとする二人に、まつが振り返り、叫んだ。
「さあ、お二人とも……お早く、
この隙に合体なさりませ!!」
この隙に合体なさりませ!!」
刹那の空白。そして、
「できるかああああああ!!」
二人の声が重なった。
「できるかああああああ!!」
二人の声が重なった。
その後。
結局萎えちゃった元親の富嶽は、やっぱり我に返ってツンデレのツンしかない元就に侵入できるはずもなく、
二人はダメダメな空気のまま瀬戸内に帰った。
合わせる顔もなく数か月たった。
航海から戻り、異国の珍しい土産だと言って元親が元就に渡したそれはでっかいくまさんのぬいぐるみで、
「続き、したいんだけど」とにへっと笑いながら言う元親の顔を、元就は高らかな音を立ててビンタした。
結局萎えちゃった元親の富嶽は、やっぱり我に返ってツンデレのツンしかない元就に侵入できるはずもなく、
二人はダメダメな空気のまま瀬戸内に帰った。
合わせる顔もなく数か月たった。
航海から戻り、異国の珍しい土産だと言って元親が元就に渡したそれはでっかいくまさんのぬいぐるみで、
「続き、したいんだけど」とにへっと笑いながら言う元親の顔を、元就は高らかな音を立ててビンタした。
おしまい。