いま、何と言った? 顔をあげて佐助と肩ごしに視線をあわせると、男はずいぶんと
落ち着いた表情をしていた。
「今みたいな戦ばっかの世の中が終わったら、俺たち忍びは用無しだろうし。
その時はさ、ふたりで一緒に暮らすのも悪くないと思わない?」
一度真っ白になった頭で思案をめぐらすことは難しく、かすがは瞠目したままで
男を見ることしかできなかった。もとはと言えば、かすが自身の言葉が始まりなのだが、
男の提案のような返答にただただ驚愕させられている。
「……佐助」
「でも、俺は今すぐでもいい。……いや、今すぐのほうがいい、かな」
続けられた佐助の声は、かすがの時を止めた。
いよいよ何を言われているのか分からなくなってしまった。幻聴だったのかも、とも思ったが、
たしかに男の唇が動いて言葉を紡いだのをこの目で見ている。
「言ったろ、好きな女が傷つくのはもう見たくない、って」
芯の通った声で佐助が言う。浮き出た背骨を優しくなぞられているが、その感触も
どこか遠くのことのように思える。かすがは視線を泳がせた。
「今すぐかすがが『つるぎ』をやめて俺のところに来てくれたら、すごく嬉しい」
つるぎをやめるという事は戦うことをやめるという事で、佐助のところへ行くという事は
謙信のもとを去るという事だ。
平生ならばこのような事を言われても、絵空事だと言い切ってしまうだろうに、
今のかすがでは色々な思いが浮かんでしまい、なにも言えなかった。
「……ま、俺はそんなことを考えてるんだけど。かすがは、どう?」
かすがは困惑するばかりで、うすく開かれた口からはなにも出てきそうにない。
その様子を見て佐助はちいさい声で謝り、いつのまにか取り出していた自身の肉棒を
かすがに宛がった。それに気付き、話はまだ終わっていない、と、かすがは言おうとしたが、
佐助が動くほうがはやかった。
「はっ、ああぁーッ!」
肩を震わせ、貫かれた衝撃と快感を味わう。張り詰めていた肉塊は肉を押しわけて
奥へ進みながら壁をこする。
善がりながら、これではろくに考えることも出来ないなと、かすがは頭の妙に冷静な部分で
思っていたが、もしかしたら佐助はそれが目的なのかもしれないとも思い至った。
男の提案の返事をわざと愉悦で邪魔しているのかもしれない、と。彼もまた、かすがの返事が
こわいのかもしれない、と。
確信はもてないが、そう思えば少しは納得できる。ならば無理に考えず、ただ佐助から
あたえられる快感を素直にたのしんだ方がいいのではないか。――しかし。
「あっ……」
まだ達してもいないのに、佐助の男根がずるりと抜けていった。今まで包み込んでいたものを失い、肉襞がひくひくと物欲しそうに蠢く。怪訝そうな顔をしたかすがが背後を見ようとすると、
男は幹に手をつけていた彼女の体を反転し、対面させた。
「うーん、やっぱり顔見ながらのほうがいいな」
ひとり言にも確認にも聞こえる口調で言い、佐助は太ももを手にし、かすがの左脚を持ち上げる。
濡れた膣口に何度か雁首をすりつけた後、重々しく腰を進めた。待ち焦がれていた膣肉が
柔々と満足そうに佐助を受け入れていく。
「ふ、ぅあッ、あ、あっ」
腕を佐助の背にまわし、抱きつく。そうでもしないと、立っていられなくなるようだった。
佐助はかすがの太ももを己に寄せるのにあわせて腰を動かし、さらに深く押し込んでいった。
腰が進むごとに聞こえてくる甘く甲高い声は、それだけで男の加虐心をくすぐる。
もっと啼かせたいと、無意識に思ってしまう。佐助は荒っぽく動かし、かすがを揺すりたてた。
「あァっ! あ、あ、やあぁッ」
腰の律動が激しくて、背にまわした腕に力が入る。微弱な電撃がはしったように体が痺れて、
佐助の手で持ち上げられ浮いている左脚の爪先が震えた。男と密着している部分が
とても熱いのに、不思議なことにこの上なく気持ちよく思えて鳥肌が立つ。
落ち着いた表情をしていた。
「今みたいな戦ばっかの世の中が終わったら、俺たち忍びは用無しだろうし。
その時はさ、ふたりで一緒に暮らすのも悪くないと思わない?」
一度真っ白になった頭で思案をめぐらすことは難しく、かすがは瞠目したままで
男を見ることしかできなかった。もとはと言えば、かすが自身の言葉が始まりなのだが、
男の提案のような返答にただただ驚愕させられている。
「……佐助」
「でも、俺は今すぐでもいい。……いや、今すぐのほうがいい、かな」
続けられた佐助の声は、かすがの時を止めた。
いよいよ何を言われているのか分からなくなってしまった。幻聴だったのかも、とも思ったが、
たしかに男の唇が動いて言葉を紡いだのをこの目で見ている。
「言ったろ、好きな女が傷つくのはもう見たくない、って」
芯の通った声で佐助が言う。浮き出た背骨を優しくなぞられているが、その感触も
どこか遠くのことのように思える。かすがは視線を泳がせた。
「今すぐかすがが『つるぎ』をやめて俺のところに来てくれたら、すごく嬉しい」
つるぎをやめるという事は戦うことをやめるという事で、佐助のところへ行くという事は
謙信のもとを去るという事だ。
平生ならばこのような事を言われても、絵空事だと言い切ってしまうだろうに、
今のかすがでは色々な思いが浮かんでしまい、なにも言えなかった。
「……ま、俺はそんなことを考えてるんだけど。かすがは、どう?」
かすがは困惑するばかりで、うすく開かれた口からはなにも出てきそうにない。
その様子を見て佐助はちいさい声で謝り、いつのまにか取り出していた自身の肉棒を
かすがに宛がった。それに気付き、話はまだ終わっていない、と、かすがは言おうとしたが、
佐助が動くほうがはやかった。
「はっ、ああぁーッ!」
肩を震わせ、貫かれた衝撃と快感を味わう。張り詰めていた肉塊は肉を押しわけて
奥へ進みながら壁をこする。
善がりながら、これではろくに考えることも出来ないなと、かすがは頭の妙に冷静な部分で
思っていたが、もしかしたら佐助はそれが目的なのかもしれないとも思い至った。
男の提案の返事をわざと愉悦で邪魔しているのかもしれない、と。彼もまた、かすがの返事が
こわいのかもしれない、と。
確信はもてないが、そう思えば少しは納得できる。ならば無理に考えず、ただ佐助から
あたえられる快感を素直にたのしんだ方がいいのではないか。――しかし。
「あっ……」
まだ達してもいないのに、佐助の男根がずるりと抜けていった。今まで包み込んでいたものを失い、肉襞がひくひくと物欲しそうに蠢く。怪訝そうな顔をしたかすがが背後を見ようとすると、
男は幹に手をつけていた彼女の体を反転し、対面させた。
「うーん、やっぱり顔見ながらのほうがいいな」
ひとり言にも確認にも聞こえる口調で言い、佐助は太ももを手にし、かすがの左脚を持ち上げる。
濡れた膣口に何度か雁首をすりつけた後、重々しく腰を進めた。待ち焦がれていた膣肉が
柔々と満足そうに佐助を受け入れていく。
「ふ、ぅあッ、あ、あっ」
腕を佐助の背にまわし、抱きつく。そうでもしないと、立っていられなくなるようだった。
佐助はかすがの太ももを己に寄せるのにあわせて腰を動かし、さらに深く押し込んでいった。
腰が進むごとに聞こえてくる甘く甲高い声は、それだけで男の加虐心をくすぐる。
もっと啼かせたいと、無意識に思ってしまう。佐助は荒っぽく動かし、かすがを揺すりたてた。
「あァっ! あ、あ、やあぁッ」
腰の律動が激しくて、背にまわした腕に力が入る。微弱な電撃がはしったように体が痺れて、
佐助の手で持ち上げられ浮いている左脚の爪先が震えた。男と密着している部分が
とても熱いのに、不思議なことにこの上なく気持ちよく思えて鳥肌が立つ。




