帰蝶は元親の指に翻弄され啼き続けたが、元親は帰蝶を貫く事もなく陰茎や小陰唇をひたすら愛撫するので帰蝶の膣や周囲の陰毛は愛液でぐっしょり濡れていた。何度も達した帰蝶の膣は狂おしい程元親を求めていたが、元親は一向に挿入する様子がない。
それどころか、もう十分すぎる程濡れているのに膣の中に指を差し込む事さえもない。
「……もとち、か……もう……」
帰蝶は、恥ずかしさの余り顔が赤面する事は解ったが、遂に我慢できなくなって元親に声を掛けた。元親とてとうに青年期を迎えた男であるから、帰蝶が言わんとする事は十分解っている。解っているのだが、今の元親は少年の頃より遙かに緊張していた。
帰蝶の乱れた姿は視覚的にも元親に訴える物があったし、まして帰蝶は元親の愛撫でこの様なあられもない姿をさらしているのだから嬉しくない筈がない。現に、乱れた着物で申し訳程度隠されている元親の男根は、だらしなく精液を零している。
だが、心から好いた女を抱くのは此が始めてであるから――しかも此で最後かもしれないのだから――柄にもなく色々考えてしまい緊張するのだ。そうは言っても帰蝶から強請られたからには、これ以上先延ばしにする事も出来ない。大体、元親もとうに限界を迎えているのだ。
「姫さん、痛かったら、言えよ?」
帰蝶の膣口に指を宛がいながら、元親は心配そうに帰蝶を見詰めた。
処女でもあるまいし、まさか痛い事など無いとは思うのだが、何人女を抱いていても、相手が帰蝶では何の参考にもならない。元親にとって、帰蝶とその他の女は全く別の生き物であり、同じように抱いても繊細な帰蝶では耐えられないのではないかとさえ思ってしまう。
それどころか、もう十分すぎる程濡れているのに膣の中に指を差し込む事さえもない。
「……もとち、か……もう……」
帰蝶は、恥ずかしさの余り顔が赤面する事は解ったが、遂に我慢できなくなって元親に声を掛けた。元親とてとうに青年期を迎えた男であるから、帰蝶が言わんとする事は十分解っている。解っているのだが、今の元親は少年の頃より遙かに緊張していた。
帰蝶の乱れた姿は視覚的にも元親に訴える物があったし、まして帰蝶は元親の愛撫でこの様なあられもない姿をさらしているのだから嬉しくない筈がない。現に、乱れた着物で申し訳程度隠されている元親の男根は、だらしなく精液を零している。
だが、心から好いた女を抱くのは此が始めてであるから――しかも此で最後かもしれないのだから――柄にもなく色々考えてしまい緊張するのだ。そうは言っても帰蝶から強請られたからには、これ以上先延ばしにする事も出来ない。大体、元親もとうに限界を迎えているのだ。
「姫さん、痛かったら、言えよ?」
帰蝶の膣口に指を宛がいながら、元親は心配そうに帰蝶を見詰めた。
処女でもあるまいし、まさか痛い事など無いとは思うのだが、何人女を抱いていても、相手が帰蝶では何の参考にもならない。元親にとって、帰蝶とその他の女は全く別の生き物であり、同じように抱いても繊細な帰蝶では耐えられないのではないかとさえ思ってしまう。
帰蝶の膣は、肌理細かい肌とは違いざらりとした感触で元親の指を締め付ける。二本の指をばらばらに動かして内壁を擦りあげると帰蝶から先程より高い嬌声が洩れる。
「やっ……あ……ちか……っ……!」
啼き過ぎた帰蝶の声はすっかり掠れているが、其れがまた元親を興奮させる。少し指を曲げて圧迫する様に擦ると一層反応が良くなり身体が震える。其れが絶頂に達する前の反応である事は先程からで良く解っている。
元親は、帰蝶を再び布団に寝かせると秘所に顔を近付けた。元親の髪を指で乱しながら、帰蝶は形ばかりの抵抗を見せたが、其れは本当に形だけだったので元親が陰茎に息を吹きかけただけで甘い声が洩れた。
「……すげーな……姫さんは……いつもこんなに淫乱なのか? まぁ、俺は嬉しいけどよ」
臀部まで伝う愛液に、思わずからかう様に言うと、帰蝶は恥ずかしそうに身を捩った。元親は口調とは違い、それは優しい眼で帰蝶を見詰めるのだが、帰蝶には其れが殊更いやらしく感じられる。
そんな貴重な反応を楽しみながら、元親の舌は陰茎を舐り始めた。すっかり包皮の剥けたそれは、赤黒く腫れ上がりグロテスクでさえある。しかし、だからこそ帰蝶を抱いている実感が湧く。
鬼蝶10
「やっ……あ……ちか……っ……!」
啼き過ぎた帰蝶の声はすっかり掠れているが、其れがまた元親を興奮させる。少し指を曲げて圧迫する様に擦ると一層反応が良くなり身体が震える。其れが絶頂に達する前の反応である事は先程からで良く解っている。
元親は、帰蝶を再び布団に寝かせると秘所に顔を近付けた。元親の髪を指で乱しながら、帰蝶は形ばかりの抵抗を見せたが、其れは本当に形だけだったので元親が陰茎に息を吹きかけただけで甘い声が洩れた。
「……すげーな……姫さんは……いつもこんなに淫乱なのか? まぁ、俺は嬉しいけどよ」
臀部まで伝う愛液に、思わずからかう様に言うと、帰蝶は恥ずかしそうに身を捩った。元親は口調とは違い、それは優しい眼で帰蝶を見詰めるのだが、帰蝶には其れが殊更いやらしく感じられる。
そんな貴重な反応を楽しみながら、元親の舌は陰茎を舐り始めた。すっかり包皮の剥けたそれは、赤黒く腫れ上がりグロテスクでさえある。しかし、だからこそ帰蝶を抱いている実感が湧く。
鬼蝶10




