「いつまでおねんねしてるつもりだ?」
ばしゃりとかけられた水の感触に、幸村はようやく目を開いた。
意識を取り戻したのは今より少し前。
見張られていることはぼんやりと薄暗い視界の中からでもわかっていたので、
敢えて意識を失った振りをしたままじっとしていたのだがお気に召さぬようだ。
目の前の男はそれに気付いていたのか、いなかったのかどちらとも知れぬが
いい加減いつまでたっても目を覚まさない幸村に焦れ派手に水を掛けてくれたようだった。
意識を取り戻したのは今より少し前。
見張られていることはぼんやりと薄暗い視界の中からでもわかっていたので、
敢えて意識を失った振りをしたままじっとしていたのだがお気に召さぬようだ。
目の前の男はそれに気付いていたのか、いなかったのかどちらとも知れぬが
いい加減いつまでたっても目を覚まさない幸村に焦れ派手に水を掛けてくれたようだった。
「伊達、政宗っ……――」
張り付いた前髪の隙間からぎろりと睨まれても政宗は表情を変えはしない。
水の入っていた桶を適当にそこらに放り投げた後、
壁に繋がれた幸村へと政宗が近付いてきた。
傷口は辛うじて止血され赤く染まった布が巻かれているが、
それ以外は戦装束のままぼろぼろの姿で目も当てられない。
それを軽く上から下までまるで値踏みするように眺めた後、なんのつもりか
軽く口笛を鳴らしてから、政宗は幸村の手首を掴んで腕を無理矢理持ち上げさせた。
痛みに幸村が顔を顰めるのにも構わず、そうしてからまた全身をくまなく眺める。
水の入っていた桶を適当にそこらに放り投げた後、
壁に繋がれた幸村へと政宗が近付いてきた。
傷口は辛うじて止血され赤く染まった布が巻かれているが、
それ以外は戦装束のままぼろぼろの姿で目も当てられない。
それを軽く上から下までまるで値踏みするように眺めた後、なんのつもりか
軽く口笛を鳴らしてから、政宗は幸村の手首を掴んで腕を無理矢理持ち上げさせた。
痛みに幸村が顔を顰めるのにも構わず、そうしてからまた全身をくまなく眺める。
「Ha、俺個人としちゃ真っ向勝負と行きたかったんだが――生憎とそうも行かなくてな。
あんたの体、利用させてもらうことになるぜ」
あんたの体、利用させてもらうことになるぜ」
びっと音がしたのは布が裂ける音だった。
戦では邪魔になるからとさらしできつく巻き、押さえつけていた胸がぷるんと揺れて飛び出す。
はっとして、思わず胸を隠そうとするものの、腕は縄できつく縛りられたうえ、頭の上をくぐら
せるようにして背中へと捻るように回されていた為、思うように動くことはできなかった。
伊幸5
戦では邪魔になるからとさらしできつく巻き、押さえつけていた胸がぷるんと揺れて飛び出す。
はっとして、思わず胸を隠そうとするものの、腕は縄できつく縛りられたうえ、頭の上をくぐら
せるようにして背中へと捻るように回されていた為、思うように動くことはできなかった。
伊幸5




