戦国BASARA/エロパロ保管庫

伊達×愛姫 7

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bsr_e

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 苛立ち任せに愛の唇を、政宗は自分のそれで塞いだ。花びらなら吹き散らされてしまえばいいだろうに、
触れた唇はしっとりと温かだった。開いたままの左目で、大きく見開かれた愛の右目が見えた。驚いただ
ろ、ざまぁみろ。そう思うのに体は頭を裏切って、唇に愛の熱が伝染するのが気持ち良くて、鼓動は相変
わらず落ち着かない。
 息苦しさに悶えるのを察知して解放すると、愛は肩を上下させて息を継ぎ、胸元を押さえた。
「政宗さま……あの」
 顔だけでなく、髪の間から覗いた耳まで真っ赤にして、潤んだ目で呼びかけられて、政宗は柄にもなく
照れた。
「文句あんの? 俺とお前は夫婦だから、いいんだよ」
 照れ隠しに、下から抉るような目を向けると、愛の口が軽く開く。
「あ……本当に」
「あぁ?」
「本当に、瞳孔が縦に。政宗さまの仰る通りです」
 こちらへとしげしげと見入る面上には嫌悪も畏怖もなく、政宗は拍子抜けする。
「お前、それでいいの? びびるとか引くとか何か他にあるだろ。throughかよ」
「他にって……あ、これ」
 つかの間考え込んだ愛は、うふふと笑うと打掛の裾を捌きながら座り直して、絵巻物のある場面を指さ
した。
「ほら、同じ目をしていらっしゃいます」
 示されたのは、絹本の上に描かれた竜。大海を割って嵐を起こし、黒雲を喚び稲妻を落として、己を害
そうとする愚かな人間を船もろとも波の底へ沈めんとしている。瞋恚の炎を宿して金色に耀く眼は、確か
に政宗と同じ目をしている。
「確かに、俺と同じだな。だが竜ってのは不遜だ、例えるならヘビが妥当だろ?」
 母がヘビと言った目を、なぜ愛は竜と言うのか。どうにも解せずに、絵の上にある指先を目で辿り上が
ると、愛の微笑みが待ち構えていた。
「政宗さまには、地を這うものよりも天を駆るもののほうが、きっとお似合いになると思います」
 全幅の信頼と絶大な尊敬を込めて、愛の瞳が輝いている。自分の目に驚かない、というのは想定してい
なかった。
「お前、俺のなにを知ってるっていうんだ? 知りもしないで適当なこと抜かしてんじゃねぇよ」
 詰問のつもりも、困惑が声音を和らげてしまった。


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