戦国BASARA/エロパロ保管庫

影身に添う・弐3

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bsr_e

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報告を受けた政宗は、小十郎をまっすぐに見据えて口を開いた。
「で、今までのことも全部話してくれるんだろ?」
「はっ。……このようなことになり、面目次第もございません」
小十郎はそう口火を切って、風魔との出会いから再会までを、隠すことなく話し始めた。
「なかなか、Hardな話だぜ」
すべてを聞き終わると、政宗はそう感想を漏らした。
「あいつ、最後わざと避けなかったんだ。そういうことかよ」
「……死に場所を探しているのでしょうか」
小十郎の顔に影が差す。
どんよりとした空気が流れだしたのを感じて、政宗は彼らしくさっぱりと切り出した。
「で、お前はこれからどうしたいんだ?」
「正直、連れて帰りたいと思っています。ですが、彼女の気持ちを考えると……」
「そうだな。Virginに容赦ない男の顔なんて見たくないよな」
「ま、政宗様……」
政宗のきつい揶揄に、小十郎は眉根を寄せた。
「でも、俺も風魔を連れ帰るのには賛成だ。軍事面から考えてもアイツは戦力になる」
「はっ」
「どうしても、お前の顔が見たくねえって言うんなら、俺の直属にしてもいい」
「分かりました。では、純粋に傭兵として交渉してみます」
「二人のことは、奥州に帰ってからでも遅くないだろう」
そこまで言って、政宗は急にぴたりと固まった。
「俺の直属にするってことは、俺の部屋の前に死体の山が……」
「そ、それは、小十郎がさせませぬ!」
二人は顔を見合わせると、乾いた声で笑った。
「まさか、俺までSstalkingされたりしないよな?」
「それは、大丈夫にございます。風魔はまだ、政宗様に女であることがバレているとは気づいていないはずですし……」
「一時期のお前みたいに、やつれるのは嫌だからな!」
「はっ。万一のときはこの小十郎が命に換えましても!」
「頼むぜ、小十郎」
主の切実な願いに、小十郎はしっかりと頷いてみせた。

その後小十郎は政宗と契約内容の詳細を詰め、契約書を作ると、風魔の元へ取って返した。
大人しく寝ている彼女を確認して、ホッと胸を撫で下ろす。
しかし、左頬全体に張られた薬液の湿布を見ると、すぐに表情を曇らせる。
直接光玉が触れたせいで、肌が焼けてしまったのだ。
いつも塗っている顔料が落とされた風魔の顔は、小十郎も初めて見るが、これがあの伝説の忍だとは思えないほど血生臭い戦場に似つかわしくない無垢な顔立ちだった。
だからこそ余計に湿布が痛々しく見える。
早くその長いまつげを瞬かせて、あの黒目がちな瞳を見せてほしい。
そう思いながら、小十郎は緋色の髪をそっと梳いた。
思えば初めて会ったとき、鉢金の下のつぶらな瞳を見てしまってから、自分はほだされてしまっていたのかもしれない。
自分を追って奥州まできた風魔に、有無を言わせず伊達軍との契約を迫ったのも、いつかものにしようという計算が無意識のうちに働いたのではないか。
そうでなければ、自分の命を狙った女を傍に置くという暴挙の説明がつかない。
そして望み通り、反撃という必然を装った口実で、彼女を犯し破瓜を奪った。
――あれは武士のやることじゃねえ。
今となっては、後悔してもし足りない。

目覚めたときに自分が傍らにいたら、風魔は嫌だろう。
当然のことではあるのだが、伊達軍の他の誰にも彼女の看病は任せられない。
どう立ちまわれば、上手く話を進められるだろうか。
まずは謝る。
いや、謝って楽になるのは自分だけかもしれない。
小十郎は頭の中に様々な状況を思い描いて、風魔が目を覚ました時の対応を何種類も考えた。

 ◇


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