戦国BASARA/エロパロ保管庫

利家×まつ2

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匿名ユーザー

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利家が口から米粒を飛ばしながら「おかわり」という意味のくぐもった声を放つたび、
しゃもじを握るまつの手にぐっと力がこもる。
まつは怒っていた。
疲れて帰ってきた夫が晩飯を催促するのは理解できる。彼にとって、胃袋が飯で
満たされていない状況は大変な苦痛なのだということも、まつはとてもよく分かっていた。
だが今の利家はどうやら、飯のことしか考えていないようなのだ。
普段なら愛しいと感じる、白米を口の中に押し込む夫の姿も今は憎らしく見える。
そんな気持ちを腹にしまって唇を尖らせていたまつに気づいたのか、利家が
よく澄んだ目でこちらを見た。
「まふ、ほうはひはほは?」
米粒が盛大に飛んだ。「まつ、どうかしたのか?」と訊ねたいらしいのだが、
こちらを気にしながらも、飯をかきこみ続ける利家の態度はまつの心を硬化させた。
まつは眉をあげて、利家を睨み怒鳴った。
「口の中にものを入れたまま、しゃべるとは何事にござりまするか! まつは
どうもいたしませぬ! 行儀よう召し上がっていただきたいと思っているだけに
ござりまするっ!!」
自分の声がまるでふてくされた童のような響きを持っていることに気づいて、
まつはぎょっとした。
見れば、利家も箸を動かす手を止めて妻の顔をまじまじと見ている。
「あ……」
まつは自分の顔が火照っていくのを感じた。
口をついて出てきたのは、駄々っ子の声。
それが、恥ずかしい。たまらなく恥ずかしかった。
――これでは、まるで……。
まつは、わがままを言って泣き、幼なじみの利家を困らせていた子供の頃のことを
思い出していた。
いぬちよさま、いぬちよさま、と舌足らずな声で呼び、ちょっと気に入らない
ことがあれば嵐のように泣いた。
利家の困った顔を見るたびに、彼を独り占めした気分に浸っていた愚かな幼子。
――今の自分とどこが違うと?
「ま、まつ……?」
利家の困惑したような視線が、痛い。
まつは羞恥心に苛まれ、いたたまれなくなってその場から逃げ出していた。
後ろから聞こえてきた利家の戸惑った声さえ、たまらなく恐かった。
利家×まつ3

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