「と、とにかく。お嬢はふしだらなヒトなんかじゃねぇ。あんた達のトコロの鬼
畜大将と一緒にすんな!」
「それは心外です!元就様だって、ちょっと不器用なだけで、根は悪人なんかじ
ゃないですよ!」
「ちょっとどころじゃねぇ!あれは究極のドSだ!そんなオクラとお嬢がふたり
っきりだなんて……」
畜大将と一緒にすんな!」
「それは心外です!元就様だって、ちょっと不器用なだけで、根は悪人なんかじ
ゃないですよ!」
「ちょっとどころじゃねぇ!あれは究極のドSだ!そんなオクラとお嬢がふたり
っきりだなんて……」
(さあ、長曾我部。観念して我を受け入れよ)
(そんなグロくてトゲだらけのモノなんか、入らないよぉ!そもそも、食べ物
粗末にするなんて…!)
(問答無用。貴様のその腰つきなら、さぞや丈夫な子が孕めそうだ。毛利の繁
栄と存続の為、その身を我に差し出すのだ!)
(こんなお約束な展開で襲われるなんてイヤーっ!誰かーっ!)
(そんなグロくてトゲだらけのモノなんか、入らないよぉ!そもそも、食べ物
粗末にするなんて…!)
(問答無用。貴様のその腰つきなら、さぞや丈夫な子が孕めそうだ。毛利の繁
栄と存続の為、その身を我に差し出すのだ!)
(こんなお約束な展開で襲われるなんてイヤーっ!誰かーっ!)
「……ダメだああぁぁっっ!このままじゃお嬢が、オクラを孕んじまうぅぅ!」
「そうでなくても、オクラに散々な目に遭わされた挙げ句、お嬢、虚空に向か
ってブツブツ呟く事しかしなくなっちまうかも…!」
「お嬢ーっ!無事でいてくれぇぇ!」
「──何気に言いたい放題ですね、あなた達」
酒も手伝ってか、通常では考えられない盛り上がり(?)を見せる海賊達に、
毛利の兵たちはゲッソリと返した。
「まあ、でも皆様が心配するような事は、起こらないと思いますよ?」
「何でンな事が判るんだよ」
不審そうな海賊の顔を見て、ひとりの毛利兵が、僅かに口角を綻ばせる。
「だって…なあ」
「おお」
苛つく長曾我部軍を尻目に、毛利の兵達は、あの時の元就の元親に対する行動を
思い出しながら、面白そうに囁き合う。
「何なんだよ!ハッキリ言いやがれ!」
「──判りませんか?元就様は、何だかんだ言って、長曾我部様の事が気にな
って仕方ないからですよ」
さらりと紡がれた意外な返答に、海賊達は揃って驚愕の表情を浮かべた。
瀬戸内のカイとゲルダ14
「そうでなくても、オクラに散々な目に遭わされた挙げ句、お嬢、虚空に向か
ってブツブツ呟く事しかしなくなっちまうかも…!」
「お嬢ーっ!無事でいてくれぇぇ!」
「──何気に言いたい放題ですね、あなた達」
酒も手伝ってか、通常では考えられない盛り上がり(?)を見せる海賊達に、
毛利の兵たちはゲッソリと返した。
「まあ、でも皆様が心配するような事は、起こらないと思いますよ?」
「何でンな事が判るんだよ」
不審そうな海賊の顔を見て、ひとりの毛利兵が、僅かに口角を綻ばせる。
「だって…なあ」
「おお」
苛つく長曾我部軍を尻目に、毛利の兵達は、あの時の元就の元親に対する行動を
思い出しながら、面白そうに囁き合う。
「何なんだよ!ハッキリ言いやがれ!」
「──判りませんか?元就様は、何だかんだ言って、長曾我部様の事が気にな
って仕方ないからですよ」
さらりと紡がれた意外な返答に、海賊達は揃って驚愕の表情を浮かべた。
瀬戸内のカイとゲルダ14




