「嘘・・・っ、何故・・・くぅっ!」
拳銃を持つ手の指が濃姫の意思とは無関係に徐々に開き始めた。
濃姫は抗おうとしたが体がまったく言う事を利かない。
ついに開ききった指先は拳銃を離してしまい
ガチャンと金属音を響かせ拳銃が床に落ちてしまった。
「こ、これは!?」
濃姫は自分の体を見下ろして驚愕した。
いつの間にか濃姫の体をぐるりと光の輪が囲んでいたのだ。
これが自分の動きを封じていたのかと理解した濃姫は
なんとか身動きを取ろうとするが体は固まったまま動かない。
「その程度で勝ったつもりだったのか?」
「!?」
うまく動かない首を動かし声のする方向に顔を向けると
先程瓦礫と化した扉の向こう側から細身の人影が姿を現した。
「毛利・・・元就!?」
思いもよらぬ人物の登場に濃姫は動揺を隠せなかった。
「すまんのサンデーどん、ちーとばかし油断しとったわ」
ガハハハと豪快に笑う島津とは対象的に元就はどこまでも無表情だった。
「チェスト・・・そなたもザビー様の重要な駒、このような鼠に何を手間取るか・・・」
元就はそのまま島津の横を通り過ぎ濃姫の目の前に立った。
「魔王の妻が何用で神聖なこの地に足を踏み入れたか?」
「・・・ふん、お前のような坊やに教えてたまるか」
ぴくりと元就の眉が釣り上がる。
その瞬間、島津は部屋の温度が急激に冷えたのを感じた。
「・・・そうか・・・言いたくないのならこの場で死ぬがよい」
元就の死刑宣告を告げると片手を大きく上げた。
濃姫はぐこれから来るであろう痛みに耐えるよう瞼をぎゅっと閉じた。
(上総介様・・・)
最後に夫に一目会いたかった・・・濃姫は死を前にただ夫の事だけを想った・・・
拳銃を持つ手の指が濃姫の意思とは無関係に徐々に開き始めた。
濃姫は抗おうとしたが体がまったく言う事を利かない。
ついに開ききった指先は拳銃を離してしまい
ガチャンと金属音を響かせ拳銃が床に落ちてしまった。
「こ、これは!?」
濃姫は自分の体を見下ろして驚愕した。
いつの間にか濃姫の体をぐるりと光の輪が囲んでいたのだ。
これが自分の動きを封じていたのかと理解した濃姫は
なんとか身動きを取ろうとするが体は固まったまま動かない。
「その程度で勝ったつもりだったのか?」
「!?」
うまく動かない首を動かし声のする方向に顔を向けると
先程瓦礫と化した扉の向こう側から細身の人影が姿を現した。
「毛利・・・元就!?」
思いもよらぬ人物の登場に濃姫は動揺を隠せなかった。
「すまんのサンデーどん、ちーとばかし油断しとったわ」
ガハハハと豪快に笑う島津とは対象的に元就はどこまでも無表情だった。
「チェスト・・・そなたもザビー様の重要な駒、このような鼠に何を手間取るか・・・」
元就はそのまま島津の横を通り過ぎ濃姫の目の前に立った。
「魔王の妻が何用で神聖なこの地に足を踏み入れたか?」
「・・・ふん、お前のような坊やに教えてたまるか」
ぴくりと元就の眉が釣り上がる。
その瞬間、島津は部屋の温度が急激に冷えたのを感じた。
「・・・そうか・・・言いたくないのならこの場で死ぬがよい」
元就の死刑宣告を告げると片手を大きく上げた。
濃姫はぐこれから来るであろう痛みに耐えるよう瞼をぎゅっと閉じた。
(上総介様・・・)
最後に夫に一目会いたかった・・・濃姫は死を前にただ夫の事だけを想った・・・
が・・・
『タクティシャーン!殺シチャダメネーッ!
ザビーのお部屋ニショータイしてアゲテー!』
ザビーのお部屋ニショータイしてアゲテー!』
その場に相応しくない脳天気な声。
気付かなかったが部屋の角に防犯カメラがありそのスピーカーから聞こえて来たようだ。
気付かなかったが部屋の角に防犯カメラがありそのスピーカーから聞こえて来たようだ。
「・・・・・・」
元就が無表情に手を下ろすと同時の濃姫の身体は自由になり
濃姫は床に崩れるように倒れた。
「くっ・・・」
「着いてくるが良い。・・・逃げようとなどとは思うな」
濃姫は床に崩れるように倒れた。
「くっ・・・」
「着いてくるが良い。・・・逃げようとなどとは思うな」