戦国BASARA/エロパロ保管庫

瀬戸内のカイとゲルダ30

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akira

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さり気なく投げられた言葉の爆弾は、元就の鉄面皮を破るには、充分すぎる効果
があったようだ。
陽光だけが原因ではなく顔色を変えた元就は、弾かれたように元親から顔を背け
る。
「…元就?」
暫くの沈黙の後、意を決したようにこちらを再び振り向いた元就の硬い表情に、
元親は目を丸くさせた。
「……ここは、我の気に入りの場所なのだ。他には誰も知らぬ。父も母も…兄
にすら教えなかった、我だけの秘密の場所だ」
「え?」
「他人に教えたのは、貴様が初めてだ。いや…」
一旦言葉を切ると、元就はずい、と元親に詰め寄る。
「連れて行きたい、一緒に見たいと思った相手は、貴様だけだ。今も、そして
この先も……」
言いよどむ元就の頬が、仄かに染まっている事に気付かないほど、元親の全身
は茹蛸のようになっていた。
上気した両の頬を己の手で挟みながら、左右異なる色の瞳で、元就を見つめ返
す。
何も言えずにいる元親の手を取った元就は、少しだけ強引に彼女の身体を抱き
寄せた。
「その沈黙は、肯定と受け取って良いのか…?」
髪を撫でながら問い掛けてくる元就に、元親は返事の代わりに小さく頷く。
すっかり海面から顔を出した太陽が、ふたりの姿を照らし始める。
そのまま抱き合っていた元就と元親だったが、やがて、お互い視線を交わすと、
どちらともなく唇を寄せていった。
元就の薄い唇と、元親の薄桃色の唇が、触れようとした瞬間。

「お嬢──っ!」
「元就様あぁ!」

自分達を呼ぶ大声に、元親は慌てて身体を離した。
屋根から外を見渡すと、毛利の兵士と連なってこちらに向かってくる、長曾我
部の海賊達の姿が目に映る。
「うおおぉぉっ!お嬢ー!生きてますかぁ!?」
「だから、そんなに慌てなくても、長曾我部様なら大丈夫ですってば!ちょ
っと、聞いてるんですか貴方達!?」
「んな悠長な事、言ってられっか!お嬢の身に何かあったら…!」
「申し訳ありません、元就様あぁ!最早我々では、彼らを止める事が出来ませ
んでしたーっ!」
「み、みんな!?」
「──チィッ!」

必死な形相の部下達を見て、元親は、何処からか響いたかなり物騒な舌打ちに
は気付かないまま身を翻すと、屋根から地面へ飛び降りた。
そのまますとん、と見事な着地を決めた後で、一目散に彼らの元へと駆けて
行く。
「野郎ども!朝っぱらから人様ン家の庭先で、ギャアギャア騒いでんじゃ
ねぇ!」
「──お嬢!」
耳に心地良い怒号に、海賊達は一斉に破顔一笑した。


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