「俺はとんだうつけだ」
不思議と幸村を恨む気に離れず、ただただ舞い上がっていた己を卑下し、後悔した。
初めての失恋に呆然としてしまい、頭の中は纏まらない自分への罵倒だけが浮かぶ。
こんな痘痕だらけの女がいつまでも幸村の心を留めておくことなど出来はしなかったのだ。
娶るやら綺麗やらは社交辞令の睦言だ。それを馬鹿正直に信じた自分が阿呆なのだ。
「それでも・・・・・・」
好きという気持ちは静まらず、政宗はただ困惑した。
恋という感情は自分の中で抑えていた感情で、政宗はそれの扱いが皆目分からない。
失恋をすれば文字通り恋心は失われるのだと思っていたのに、
この焦がれる気持ちは収まらず、馬上の彼女を散々に痛めつける。
ぎゅうっと唇を噛み締めて、涙を無理に押さえ込んだ。そして大きく息を吸い、
吐き出すとともに殺伐とした声で一人強く哀しく呟く。
「俺には・・・やっぱり伊達家当主として修羅になる道しかなかったんだ・・・そうだろ?」
だから、早く修羅へ戻らなければ。政宗はやっと馬の腹を蹴り、速度を上げた。
不思議と幸村を恨む気に離れず、ただただ舞い上がっていた己を卑下し、後悔した。
初めての失恋に呆然としてしまい、頭の中は纏まらない自分への罵倒だけが浮かぶ。
こんな痘痕だらけの女がいつまでも幸村の心を留めておくことなど出来はしなかったのだ。
娶るやら綺麗やらは社交辞令の睦言だ。それを馬鹿正直に信じた自分が阿呆なのだ。
「それでも・・・・・・」
好きという気持ちは静まらず、政宗はただ困惑した。
恋という感情は自分の中で抑えていた感情で、政宗はそれの扱いが皆目分からない。
失恋をすれば文字通り恋心は失われるのだと思っていたのに、
この焦がれる気持ちは収まらず、馬上の彼女を散々に痛めつける。
ぎゅうっと唇を噛み締めて、涙を無理に押さえ込んだ。そして大きく息を吸い、
吐き出すとともに殺伐とした声で一人強く哀しく呟く。
「俺には・・・やっぱり伊達家当主として修羅になる道しかなかったんだ・・・そうだろ?」
だから、早く修羅へ戻らなければ。政宗はやっと馬の腹を蹴り、速度を上げた。




