戦国BASARA/エロパロ保管庫

愛別離苦10

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「どうやらアンタは間に合わなかったようだね。
 俺は早く帰って欲しくてあんな露骨なマネしちゃったのに傷つき損だよな。
 俺も女だからわかるよ。酷い目にあったね・・・」
ざっと周りを偵察した忍が地中から政宗の側へ現れる。
露になった醜い右目に同情の目を向け、佐助は眼帯の紐を直してやった。
「ここに生きてるのはこの三人だけだ。
 旦那、とっとと帰ろう。秀吉が気づくとまずい」
と、竹中の死体を見下ろして突っ立ったままの幸村に声をかける。
それに弾かれたように幸村が駆け寄ってくる。
「政宗殿!もう大丈夫でござる!しっかりなされ」
抱き上げようとするのを佐助が制止した。
「動かしちゃだめだ。四肢の骨が折れて肋が逝かれてる。
 内臓に損傷がないのが不思議なくらいだ」
ゆうるりと政宗の左目だけが動いて幸村を捉えた。
「ゆ・・・き・・・?」
「はい!」
返事を聞き、政宗の目に若干の生気が戻る。
「It's a dream・・・・・死ぬ間際に、は、会いたい、奴に、
 会え、るってのは、本、当だった、んだな」
全身が動かない政宗はただただ愛しい相手を見つめるしかできない。
流石の幸村も万感の想いを込められた視線を感じ、ぎゅうと胸が詰まった。
「なあ、俺、もう、生きる道が、ねえんだ、皆しんじまった・・・男でいられなくなった・・・」
政宗の涙がみるみる膨れてこぼれ落ちる。
「お前、が、好き。今度、生まれ、変わったら、お前に似合う女で・・・
 ・・・お前の、隣で。笑えたら、いいのに」
「政宗殿!!」
悲鳴のような呼びかけに政宗はそれはそれは美しく微笑んだ。
「Live happily ever after.」
すう、と閉じる瞼。
幸村は慟哭の衝動に襲われたが、佐助の叫びでそれは殺がれた。
「馬鹿だね!死ぬんじゃないよ。生きようとしろよっ。
 せっかく俺様が旦那を任せてもいいって思った途端
 生きる意味が無くなったぁ?んなもん誰かに言われて持つものかよ!
 無くなったなら自分で探せ!見つけろ!作れよ!!
 ほらっ、起きろ!俺様やっと踏ん切りついたんだぜ?
 だから旦那に助けに来させたのに。死ぬなよっ!
 起きて、旦那に似合いの嫁になっちまえよっ!!!」
気が高ぶりすぎて泣きながら佐助は政宗につかみかかろうとする。
「さ、さす、け。落ち着け」
抱き留める幸村に噛みつこうとする佐助だが、
次の言葉で憑き物が落ちたように静かになった。

「まだ息がある・・・生きて、おられる」

――――――――
言い忘れてました。
愛別離苦編はコレで終わりですが、
まだ合縁奇縁シリーズは続きますので
どうかお付き合いください。
あと1篇で終わります・・・多分(まだ書いてないので未定ですが)
こんどは明るくなるはず、です。

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