PCの講座

PC講座



■ゲームPCのポイント

オンラインゲームを快適に楽しむためには、ある程度のPCスペックが必要。
また、ほとんどのゲームが周期的なアップデートや機能追加等で、1年毎に
必要なPC環境が変わる。
この環境変化はほとんどがグラフィックボード依存だが、そのたびにPCを
買い換える訳にもいかない人がほとんどだと思う。

そのため。ゲームPCの多くは「自作PC」に行き着く。
必要に応じて、必要なパーツのみを交換できることは、進化するアプリに対応
しやすく、かつ最低限の出費で済む為である。

ただし、「保障」は最高でもパーツ単位にすぎず、「PC」としての保障は一切ない。
もっとも、PCが故障する原因は限られている事がおおく、多くはその現象から
故障したパーツを特定できるため、自作PC使用にあたっては、そんなに大きなデメリットに
なっているわけではない。

また、部品の汎用性、互換性、拡張性を考え、「デスクトップPC」であるべき。

■ゲームPCのパーツの選択

予算に余裕さえあれば、最上級のパーツを選択すればよい。おおむね40万円あれば
ほぼハイエンドスペックのPC本体は手に入れられる。その上は、水冷化等の付加価値機能
の為に予算を割くことになる。

実際、4~50万をすぐに用意できる人など限られており、現実的な路線としては、8万円
~10万円以内が多い。

ゲームPCに限らず、自作PCを長く使うコツは、そのとき必要と思うスペックの少し上の部品を
選択しておく事となる。極端に予算を削って、最低限の物を選んでしまうと、3ヵ月後には
後悔する事になる。

それらを踏まえて、以下 2011年6月現在で基準となるパーツを記載する。
尚、本項目は、パーツの大幅な入れ替えがあれば、更新する。

1、CPU
  CPUは基本的に高速な物を選択する。
  ただし、高速なCPUほど、消費電力、発熱量が大きい。
  今後のPCゲームは、マルチスレッド対応が主流となるため
  4スレッド以上の実行が可能なCPUが望ましい。

  最低でも2コアでHT(ハイパースレッド)が可能なもの
  出来れば、ネイティブ4コア(物理的に4コア)以上のCPU

  現行CPUでの推奨ボーダーライン 

  Intel Core i5 2300           約15000円
  AMD  Athlon II X4 Quad-Core 635    約10000円

2、マザーボード
  CPUに合わせたチップセットの物が最低の条件となる。上のCPUに合わせると考えた場合、
  Intelであれば、Z68チップセット、AMDの場合は990FXとなる
  マザーボード自体にはビデオ出力は不要であるが、今後の機能拡張を考えると
  Z68も990もマザーにビデオ出力機能が有った方が良い。

  ただし、高性能マザーは無い傾向があるので要注意の事、ただし後述するVGAを
  高性能な物にすれば特に問題はない。

  Intel Z68系 約10000円~40000円
  AMD  990系 約15000円~30000円

  サイズはATXが望ましい。置く場所の問題などの制約が無ければ、拡張性に優れた
  ATX規格のマザーボードを選択する。

  CPUとチップセットの組み合わせ

  Intel Coer i5/i3 4桁番台     P6/Z6シリーズ  ソケット LGA1155
      Coer i7 900番台       X58チップセット ソケット LGA1366
      Coer i7 800/i5 600番台   P55シリーズ   ソケット LGA1156
      Core 2/Qシリーズ       P45シリーズ   ソケット LGA775

  AMD ソケットAM3(AM3+)ならば問題なく現行AMD総てのCPUが使える
  ※マザーによってはAM3CPU専用も稀にある

3、メモリ
  現在は殆どのデスクトップ用はDDR3メモリである。基本的には大容量が望ましいが
  予算に合わせて購入する。
  今後OSも含め64bitが主流になるため、4G以上は用意したい。
  また、チップセットによって、メモリの枚数で処理が高速化できる事を把握しておくこと
  基本的に、2枚一組と考え、また同じ速度で同じ容量を選ぶ事。
  変則的に、X58は3枚一組、将来でてくるX79は4枚一組となるので注意。

  4G(2G×2枚) 約3000円 ノーブランド品
  8G (4G×2枚) 約5000円 ノーブランド品

4、グラフィックボード
  ゲームPCの肝になる部分、基本的にケチってはいけない部分であるが、プレイするゲーム
  によって、求められる性能が違うため、自分が主にプレイするゲームの推奨環境より、
  少し上を設定しておくのがベスト。
  海外製FPSゲームの場合は、現在で最強のパーツを組み合わせても、まともに動かない物も
  あるので要注意のこと。
  注意点として、FEZを基準に考えないこと。
  FEZは、基本のエンジン部が古いので、FEZが満足に動いても、今後のゲームには対応できない
  とおもっておいてよい。

  実際は、メインストリーム(ミドルレンジ)と呼ばれるスペックラインのやや上を購入すれば
  しばらくは、VGAで困ることもないと思われる。

  NVIDIA GeForce GTX 560 Ti
  ATI   RADEON HD 6950

  いずれも、約25000円前後。
  ちなみに、FEZさえ動けばいいレベルなら、ローエンドアッパーかミドルレンジの下位GPUや
  一世代前のGPUでも十分動く。

5、ストレージ
  光学ドライブは、DVDマルチ以上で予算に合うものなら何でもかまわない。2000円から入手できる。
  HDDはOS用とゲーム用、データ用と用途に分けた方が、拡張用やデータの保護的にも便利である。
  出来れば2台以上を搭載したい。コストパフォーマンス的には1TBor500GBサイズのHDDとなる。

6、ケース、電源
  ケースは置く場所が許す限り、大きなものが良い。拡張性や整備製にすぐれ、冷却効果も高い。
  ゲーム用ケースとうたった物が望ましいが、基本的に静穏性は皆無なので注意のこと。
  ポイントは、ミドルタワー以上のサイズ、ATXに対応していること。
  特に、最初の自作は大型のケースをお勧めする。

  電源は、一般的な構成なら500W以上の出力があれば、殆ど問題ない。ハイエンドグラボでも
  1枚構成なら850Wもあれば、十分安定して動く。
  簡単な計算は、CPUの消費電力+マザーの電力、HDDやファンの電力+グラボのピーク電力を
  足したものの2~3割り増しでよい。

  CPU 95W + マザー平均100W ファンHDD 平均合計100W ハイエンドグラボ 350W

  650W+安全マージン200 = 800W = 850W電源 となる。

  基本的に大容量電源はピークの出力を保障するもので、実際に消費電力が少なくても弊害が
  殆ど無いため、安全安定のためにも、出来るだけ大きな電源を積んでおいたほうが良い。
  電源は殆どATX規格なので、容量に関係なくATX対応をうたうケースならほぼ搭載できる。

7、OS
  現行では 「Windows 7 professional 64bit」一択で良い。事情などで、別のエディション
  の場合も基本的に64bitを選択する。

  尚、殆どのゲームは Windows XPの64bitでは動作しないので、XPはどのエディションでも
  32bit版となる。
  逆に、現行の殆どのゲームは、Vista/7 においては、64bit版のほうが快適に動作する。
  これは、使えるメモリの制限に起因する。

  OSは正規版とDSP版が存在するが、自作PCの場合はDSP版と呼ばれるものを購入することになる
  この場合、バンドルと言って、OSと同時にOSをインストールするPCに搭載するハードウェアを
  購入する必要があるが、USB増設カードを選んでおけば問題ない。
  DSP(バンドル)版は、かならず購入した部品と同時に使用する規約のため、壊れても支障ない
  部品を選ぶ。OSのバンドルパーツをCPUや、メモリ、HDDを選択してしまうと。HDDの交換や
  CPUの交換をした場合、また新たにOSを購入する必要がある。

8、その他のデバイス
  マウスは、光学でレーザーの物をDPIは2000以上が反応も早くなって、使い勝手がよい。
  多機能ボタンは、ゲームによっては外部ツールになるので注意のこと。
  キーボードは、出来るだけ、しっかりした作りの物を選択すること。打撃感やキー抵抗は
  人それぞれなので、一度店頭で触れる物がよい。
  高価なゲーミングキーボードは、日本語の表記がないので、ローマ字入力が出来る事が前提。
  モニタは、反応速度(応答速度)が5ms前後のものを選ぶ。コントラスト比などは好みになるので
  実物の発色などを確認してから購入する。
  ワイドモニタは、21.5インチ以上のものでないと、縦比率が小さく、文字が見づらい場合が多い。
  また、一番売れているのが22~23インチなので、このあたりが価格も安い。

■チューンナップ

  現行のPCをチューンUPする場合①CPUの交換 ②メモリの増設 ③グラボの交換 ④HDDの交換
  いずれか、または組み合わせになる。
  確認するポイントとして
  ①CPUの場合は、そのPC(マザーボードのBIOS)が、交換したいCPUに対応しているかをチェック
  マザーボードのメーカーがわかれば、最新BIOSの導入でCPUの換装も可能になる。

  ②メモリの増設の場合は 追加なのか、交換なのか。追加の場合は、空きスロットが有る事が前提
  同じ規格(DDRタイプと速度)の物を追加する。(速度が異なる場合は、遅い方に合わせられる)
  交換の場合は、付いているメモリの規格を確認して、容量の上の物と刺しかえる。

  ③グラボの交換 交換する場合、現在使用中のグラボと同じスロットの規格(AGP、PCI-EX)の
  物なら問題ない。ただし、ハイエンドグラボは別に電源ラインが必要になるので、コネクタの有無を
  確認する。増設する場合、空きスロットの有無とスロット規格に確認が必要になる。ここ数年のPC
  ならば、基本的にPCI-EXが使用できるはず。また、グラボ交換することにより、消費電源が大きく
  変化するので、電源容量も合わせて確認しておく。

  ④HDDの交換 基本的に交換時は、OSをクリアインストールしたほうが、最終的な処理速度において
  効果は高い。また、同じ容量でも、複数フラッタのHDDよりシングルフラッタのHDDの方が読み書きが
  早くなる。交換時には、ATA(IDE)、SATAの確認をしておく事。

  ⑤その他のチューンナップ 長く使っていると不要なファイルやドライバ、それに類するレジストリが
  保存され、PCの動作が不安定になる事がある。定期的なデフラグや、ドライバー削除、レジストリーの
  クリーニングを行うことで改善される場合が多い。ドライバやレジストリの削除は、専用ツールが
  フリーソフトで配布されているので、比較的安全に出来る。

  ⑥定期的なメンテナンス 定期的に、吸気部分のフィルターなどの掃除、電源やHDDのケーブルの緩み
  を点検して掃除する。あまり神経なって綺麗にしようとするのではなく、目立つ埃だけを掃除する程度で
  良い。

  ⑦オーバークロック オーバークロックについては別途記載する。(予定)

最終更新:2011年07月25日 14:12