西宮硝子は震えていた。
彼女は先天性の聴覚障害を持っており、滑らかな発声と聞き取りが困難であるが、あの謎の『声』は何故か理解できた。
ここは殺し合いの場で、逆らえば見せしめの人のように殺される。
障害というハンデを持ち、ただの小学生にしか過ぎない硝子には過酷すぎる環境。
パニックに陥った硝子は、デイパックの確認すらせず、ただ震える事しかできない。
幸いにも、硝子の初期位置は室内だった。身を隠すには最適であり、そこで嵐が過ぎるのを待つのも策としては利に叶っていた。
彼女は先天性の聴覚障害を持っており、滑らかな発声と聞き取りが困難であるが、あの謎の『声』は何故か理解できた。
ここは殺し合いの場で、逆らえば見せしめの人のように殺される。
障害というハンデを持ち、ただの小学生にしか過ぎない硝子には過酷すぎる環境。
パニックに陥った硝子は、デイパックの確認すらせず、ただ震える事しかできない。
幸いにも、硝子の初期位置は室内だった。身を隠すには最適であり、そこで嵐が過ぎるのを待つのも策としては利に叶っていた。
ーーガチャ
玄関を開ける音。
鍵の閉め忘れという痛恨のミスにより、無情にも来訪者は訪れた。
鍵の閉め忘れという痛恨のミスにより、無情にも来訪者は訪れた。
「!?」
遥かに高い身長で硝子を見下ろす外人は、硝子に何やら話しかけてきた。
しかし、補聴器を取り上げられている彼女にそれを聞き取る術はない。
しかし、補聴器を取り上げられている彼女にそれを聞き取る術はない。
「あっ…うぅ、きょ、きょないへ……」
そんな呂律の回らない返答しかできない。すると黒人男性は優しげな笑みを浮かべ、両腕を忙しなく動かす。
『大丈夫、私は殺し合いには乗っていない。安心してほしい』
ーー手話!?
『あ、あの、本当ですか? えっと、私の手話、通じていますか?』
硝子も久しく使っていなかった手話で返答を試みる。
『ああ、伝わっている。大丈夫』
意志疎通ができる。たったそれだけで硝子はどっと安心感が沸き上がる。
理解のないクラスメイトや、健常者と同等の生活を押し付ける両親に挟まれ、追い詰められていた硝子にとって、手話が通じるだけでも充分すぎた。
理解のないクラスメイトや、健常者と同等の生活を押し付ける両親に挟まれ、追い詰められていた硝子にとって、手話が通じるだけでも充分すぎた。
「うぅ…あうぅ……」
泣き出す硝子を、謎の黒人男性は優しく介抱するのだった。
『さて、落ち着いたかな?』
『はい。ありがとうございます』
『さて、お互いに大変な目に遭っているが、私は助けが来るまで、君を保護しようと思っている。安全そうな場所を見つけてある。一緒に行こう』
『はい』
声なき応答を終え、二人は民家から出るのだった。
【西宮硝子@聲の形】
[状態]:健康
[装備]:ー
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×2
[思考・状況]基本行動方針:死にたくない
1:手話が通じる……良かった。
2:この人(黒人男性)についていく。
[備考]
参戦時期は学級会前。
補聴器は没収されています。
[状態]:健康
[装備]:ー
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×2
[思考・状況]基本行動方針:死にたくない
1:手話が通じる……良かった。
2:この人(黒人男性)についていく。
[備考]
参戦時期は学級会前。
補聴器は没収されています。
【でたらめな手話の黒人@現実】
[状態]:健康
[装備]:ー
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×2
[思考・状況]基本行動方針:生存優先。乗るかどうかは保留中。
1:西宮硝子と行動する。
[備考]
手話は全てデタラメです。
[状態]:健康
[装備]:ー
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×2
[思考・状況]基本行動方針:生存優先。乗るかどうかは保留中。
1:西宮硝子と行動する。
[備考]
手話は全てデタラメです。
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