Colour Out of Space(怪物)

それらしきものが登場・言及される作品

小説

  • The Colour Out of Space
著者:Howard Phillips Lovecraft
公開:1927年
+ 邦訳
  • 宇宙からの色
収録書:ラヴクラフト全集 4
公開:2011年
訳者:大瀧啓裕
通常のスペクトルで知られるどんなものとも異なる色。隕石の中にある球形の種と推測される物体から育ち、宇宙の法則に従わない無定形のガスのようなものへと育つ。

有機体に取り憑き異常成長を引き起こし、精神を狂わせ生気を吸い取る。取り憑かれたものは、灰色の脆い組織となり死を迎える。植物は風もないのに枝を揺らすようになる。

隕石は常に発熱し柔らかく可塑性があり、通常のスペクトルとは異なる色でぼんやりと光る。熱や薬品による刺激に反応しないが、段々と小さくなり焼け跡を残して消失する。

ネイハム・ガードナー家の井戸の近くに隕石が落下した後、ガードナー家付近の植物が奇怪な色の花を咲かせるなど異常成長する。その後、植物は灰色となり枯れ果て、家畜などの動物や、井戸水を通して取り憑かれたガードナー家の者が失踪・灰色の塊となり死に追いやられる。
アミ・ピアースと警官隊の前で井戸が燐光を放ち、その輝きが増すに連れて周囲の木々や建物も輝きを放ち色は宇宙に向かい垂直に飛び去ったが、アミは色の力ない名残が井戸に沈み潜む光景を目撃する。

  • 宇宙の彼方の色
収録書:新訳クトゥルー神話コレクション5 宇宙の彼方の色
公開:2020年
訳者:森瀬繚

  • To Arkham and the Stars
著者:Fritz Leiber
公開:1966年
+ 邦訳
  • アーカムそして星の世界へ
収録書:暗黒神話大系シリーズ クトゥルー 4
公開:1989年
訳者:後藤敏夫
1882年に、隕石の残骸を求めたお偉方が調査班を〈焼け野〉の貯水池に派遣するが、潜水夫2人は潜ったきり戻って来なかった。

  • The Thing from the Blasted Heath
著者:Brian Lumley
公開:1971年
+ 邦訳
  • 異次元の灌木
収録書:黒の召喚者
公開:1986年
訳者:朝松健
アーカム西方の果樹園跡の荒野だった貯水池から掘り起こされた灌木が登場。
灌木は異次元の放射線によって突然変異し異形の存在となっていた。

  • The Color Out of Time
著者:Michael Shea
公開:1984年
+ 邦訳
公開1990年
訳者:荒俣宏・栗原知代
ぬめぬめとよじれた七色の奇怪な“色彩”。
水系を通して植物や動物に取り憑き、異常成長を引き起こし生気を奪う。人間の苦悶の感情も食糧としており、半固体化し直接人間を襲うこともある。
成長に伴い活動できる範囲は拡がるが、種が芽吹いた地点に根が残る。

40年前に、サイムズ家の農場に隕石が落下。
木々や家屋から異様な光が現れ、植物は異常成長し枝をくねらせるようになり、家畜とサイムズ家の者は死に追いやられる。
事件の調査団の目前で周囲一帯が輝き、井戸の上方で半固体の光体となり空の彼方に飛び去った。
ラヴクラフトは、この事件を調査して「異次元の色彩」を執筆した。

ダム建設により湖となった農場跡地で、残された種から子孫が誕生する。
子孫は成長速度と食欲が進化しており、取り憑いた木々を操り、大型の蜘蛛やゼリー状の塊に固体化し生かしたまま人間を喰らう。

  • The Beast Under the Wizard's Bridge
著者:Brad Strickland
公開:2000年
+ 邦訳
公開:2004年
訳者:三辺律子
“旧支配者”の存在を信じる魔術師エディドヤ・クラバノングが赤色星の欠片を地球に呼び寄せる。隕石はこの世のものとは思えない色の光を放ったとされる。

隕石が落ちたクラバノング農場は、動植物が命が吸い取られ結晶化したように脆い物質に変わり果てた枯れ野となった。

  • The Colour of the Deep
著者:William Meikle
公開:
収録書:The Call of Lovecraft、Caverns: Three Tales of Deep Places
海辺の洞窟の海水溜まりの深みに潜み、年に一度虹色のオーロラとなって上空に拡がる?
人間の脳に取り憑いて、眼の前の生き物を何でも食べる怪物にする。

  • 宇宙からの色の研究
著者:山田正紀
公開:2013年
収録書:ホームズ鬼譚〜異次元の色彩

  • バスカヴィル家の怪魔
著者:北原尚彦
公開:2013年
収録書:ホームズ鬼譚〜異次元の色彩
デヴォン州ダートムアにぼんやりと光る隕石が墜ち、エクセター大学が一部を標本として研究するが、日を追うごとに縮み消滅した。
隕石は熱を持ち奇妙に柔らかい。どのような色とも異なるスペクトルが検出される。

十七世紀半ばにも隕石が墜ちており、荒れ地が燐光を帯び、植物が異常成長し枯れ、植物を食べた動物が凶暴化した後に死に灰色となって崩れるなどの怪異が起きたと古文書に記録が残る。

アーカムの西でも同様に隕石が墜ち、作物や動物、住人に異変が起こり、井戸の周囲で燐光が目撃されたことが語られる。

  • The Cthulhu Casebooks - Sherlock Holmes and the Miskatonic Monstrosities
著者:James Lovegrove
公開:2017年
+ 邦訳
公開:2023年
訳者:日暮雅通
アーカム郊外のクラークス・コーナーズに落下した隕石を加工したコンパスをシャーロック・ホームズが所持する。
「ネクロノミコン」を手にルルイエ語の呪文を唱えることで、石は可視スペクトルに類似するもののない色を帯びる。

隕石はミスカトニック大学の学生が盗み出し売り払ったもので、大学は不祥事を隠蔽するために徐々に縮み消滅したと捏造した。ホームズ以前の所持者は手にした途端に体調を崩し亡くなっている。

クラークス・コーナーズでは、クレーター付近の植物と家畜が汚染され農場の人間が行方不明となった、怪しい光を見たなどの噂が語られている。

  • 星々からの呼び声
著者:山本弘
公開:2017年
収録書:トンネル・ザ・トロールマガジン Vol.5
ネイハム・ガードナーの農場に隕石が落ち、生命を持つ不定形の光により地域一帯が「焼野」となった事件が語られる。
アミ・ピアースの娘はアミと共に何度か「焼野」に足を踏み入れており、アミの孫と推測されるフィービー・ベントンは生まれながらに「焼野」の毒を身に宿し触れた相手を死に追いやる体質となっている。
フィービーは星空からの呼び声に応え、皮膚を破り異次元の色彩に輝く骨格を変形させて夜空に飛び去った。

  • Something Eating at You
著者:R.C.Mulhare
公開:2018年
収録書:Ancient Ones Ⅱ
3ヶ月前、Gardner家の井戸付近に隕石が落ちる。
Laura HarndenはNorah Gardnerが作ったパンプキンパイを口にして以降「心を開くように」呼びかける囁き声に悩まされるようになる。
Gardner家を訪ねたLauraは、灰色に変色した生き物の気配のない付近一帯の土地、Norahの瞳の中で輝く奇妙な色を目撃する。

  • 億年書庫

ゲームブック

  • バーナム二世事件
著者:フーゴ・ハル
公開:2013年
収録書:ホームズ鬼譚〜異次元の色彩

漫画

原作:鋼屋ジン
作画:空十雲
公開:2013年〜
表記:“色”(異次元の色彩、宇宙からの色)
ウイルスのようなもの“色”を媒介に邪神が人間に感染し魔人に変える。
固体化した色はアーティファクトに擬態する。

原作:海法紀光・桜井光(協力:モンスターラウンジ)
作画:狗句
公開:2018年〜
表記:宇宙からの色(カラーズ・アウト・オブ・スペース)
変種「宇宙からの狂える色(カラーズ・アウト・オブ・スペース・インサーレ)」が登場。

映画

  • Die Farbe
公開:2010年
+ 邦題
公開:2023年

解説している書籍

  • The encyclopedia Cthulhiana
著者:Daniel Harms
公開:1998年
表記:
+ 邦訳
  • エンサイクロペディア・クトゥルフ
翻訳:坂本雅之
公開:2007年
表記:宇宙からの色

  • クトゥルー神話解体新書2
著者:森瀬繚
公開:2024年
表記:宇宙の彼方の色
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  • Colour Out of Space
最終更新:2025年03月27日 11:52