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裏準決勝戦【温泉旅館】SSその3 - (2013/06/13 (木) 19:23:05) の最新版との変更点
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*薄っぺらい殺人事件
「概して、事件の外見が奇怪に見えれば見えるほど、その本質は単純なものだ。平凡な顔ほど見わけがつきにくいように、ありふれた特徴のない犯罪ほど、本当はやっかいなんだよ」
―――シャーロック・ホームズ
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834 :以下、名無しにかわりましてVIPが実況します:2020/04/13(土) 09:19:55.28 ID:K8sSKK5l0
汚いなさすが探偵きたない
835 :以下、名無しにかわりましてVIPが実況します:2020/04/13(土) 09:20:22.45 ID:K8sSNxy60
綺麗な決着というか、見事なルールを突いた探偵らしい勝ち方。
836 :以下、名無しにかわりましてVIPが実況します:2020/04/13(土) 09:20:54.15 ID:w62RS7Hp0
なんて汚く面白い手で勝つんだ!
837 :以下、名無しにかわりましてVIPが実況します:2020/04/13(土) 09:21:00.07 ID:bsHiKK5l0
糞尿汚えな!探偵マジ汚えな!
『本格派の探偵』遠藤終赤は怒りに震えていた。
旧き良き大日本軍事探偵制の復活を希望する終赤にとって、探偵に汚いイメージを与える偽名探偵こまねが許せようはずもない。
ラーメン探偵も大概ではあったが、負けてなお意地汚く戦う偽名探偵こまねに比べればマシである。
「それでは、遠藤終赤様は裏トーナメントに参加される、ということでよろしいですね」
「はい。拙は無様に負けた自分も、探偵の名を汚す『偽名探偵こまね』様も許すことはできません」
「承知いたしました、それでは対戦相手が決まり次第ご連絡差し上げます」
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「次の対戦相手は『賞金稼ぎ』の山田さんと『本格派の探偵』の終赤ちゃんかぁ~
どっちも厄介な相手ではあるけど、ま、四葉ちゃんの現代兵器の敵ではないかなぁ~」
「……ちょっと駒音、何勝手に人の能力使うこと前提で話してるのよ」
「えぇ~?だって私たち同盟組んだんだから一緒に戦うのは当たり前じゃない~?
ルールのどこにも仲間を戦いに参加させちゃいけないなんて書いてないよぉ~?
どっちかっていうと、山田さんと終赤ちゃんにどうやって同盟に入ってもらうかの方が難題かなぁ~
山田さんはファントムルーザー(※ファントムルージュに負けた人のこと)同士それなりにうまくいく気もするけどねぇ~」
「四葉、こいつ本気だぞ。本気でお前の現代兵器で終わらせる気だ」
「ホントに汚いわねこいつ…」
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「さて、…では作戦会議を始めましょうか…」
「あぁ、頼むよ澄診ちゃん…」
ザ・キングオブトワイライト裏トーナメント第二回戦の二日前 、
四つ目興信所の所有するパネルバンの中で、
山田、兎賀笈澄診の二人はパイプ椅子にすわり作戦会議を行っていた。
そう、いつもの作戦会議からは兎賀笈穢璃が欠けている。
会議に参加している二人も本調子ではない。
それでも裏トーナメントに参加したのはもちろんファントムルージュに一矢報いるためである。
「まずは『本格派の探偵』、遠藤終赤ちゃんね…。彼女の能力は『スマート・ポスト・イット』
手に触れた物体をポスト・イットのように引きはがし、二つに『分割コピー』する能力よ…
厄介なのは生物、さらに自分にも普通に使えることね。実際、自らを分割して偵察に使うことも多いみたい…」
「随分とケッタイな能力だな…」
「でも彼女とのやり辛さは能力そのものよりも『本格派の探偵』にあると思う…
彼女たち『探偵』は一挙手一投足で推理小説の形式をなぞり推理光線を繰り出してくるわ…」
「…、悪い、本調子じゃないからかもしれないけどちょっとよく解らない…」
「『探偵』っていうのはね、推理を究めると指先から推理光線が出て犯人を刺し貫くものなの…」
「…うん、まだ本調子じゃないからそれでいいや…」
「…じゃぁ続けるよ。『本格派』は中でも『形式』を重視した流派なの。
つまり簡単に言えば、『古典的な探偵っぽいことするほど強い』
例えば伏線を張れば強いし、探偵っぽい言動をすれば強いわ…。
『探偵っぽい』ことが彼女の最大の『武器』になるわけね…」
「…おい、次の対戦場って『温泉旅館』だろ、まさに探偵におあつらえ向きじゃないか」
「…うん、おそらく今回は『温泉旅館』という舞台自体が彼女の最大の『武器』になるだろうねー
多分推理光線の射程は3倍の3mぐらいになるんじゃないかな」
「まじかよ、探偵って何なんだ…」
山田は思わず大きく息を吐く。
それは相手へのやり辛さからくるものだけではなく、ファントムルージュの後遺症の影響も大きい。
WL社特製の『ファントムルージュ』特効薬。それは確かに効果があった。
しかしその効果はファントムルージュの完治させるには程遠かった。
1日3回服薬しても少し気を抜けば奇声を叫びたくなる。そういう状況である。
事実、肉体的ダメージも多かった兎賀笈穢璃は未だに目高機関御用達の病院に入院中だ。
「…続いては『偽名探偵こまね』ね。能力は『音玉』。音をシャボン玉に変える能力。
能力で生まれたシャボン玉の位置を知覚することもできて、それを使って探知能力みたいな運用をしてるみたい。
…さらに能力範囲が最大で半径100kmとバカみたいに広いのも注意かなー。
この広範囲をうまく使って前回は高島平四葉を遅刻させる『場外戦術』を使ってたね」
「こっちはこっちで厄介だなー。…しかも『探偵』なんだろ?」
「そのはずなんだけど、彼女は推理光線とか出したことはないんだよねー
しかも、彼女も私たちと同じ病院にいたからちょっとカルテを漁ってみたんだけど、彼女の本名はどうも『&ruby(こまね){駒音}』みたいなんだよ
てっきり『こまね』っていうのが偽名なのかと思ってたけどそうじゃないみたい…
ホントはもっと調べたかったんだけど…」
「いや、澄診ちゃんはホント良くやってくれてるよ…」
あんな目にあったのに、という言葉を山田は飲み込んだ
「…ありがとう。あとは前回の戦いで同盟を組んでたのがすごく気になる。
光学的な幻を見せる『雨竜院雨弓』と敵の武器よりもちょっと強い武器を召喚する『高島平四葉』
どっちも容易い相手じゃないわ。特に『高島平四葉』の方は現代兵器も召喚できるから…」
「さ、さすがに運営もそれは認めないんじゃないの?」
「…淀輝ちゃんもわかってるでしょ。この大会の運営は相当甘めにルールを解釈してる。
『事前に試合場に』『ゲーム参加者の仲間』を立ち入らせることをOKとしたんだよ…。
しかもお料理対決やバラエティ対決まであったんだから」
「…たしかに、これは事前に手を打たないとまずいなぁ…」
「しかも遠藤ちゃんがすごく駒音ちゃんにライバル心抱いてるみたいだから、下手したら推理対決!なんてことにもなるかも」
「えーー」
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†運営からの通告†
山田様からの打診があり、遠藤終赤様と偽名探偵こまね様の了承も得たので、温泉旅館の試合では以下のルールが基本ルールから追加されます。
内容はお三方へのヒヤリングをふまえ、運営側でできるだけ不公平が生じないようにしています。
なお、『試合』とは定められた戦闘領域内で、既定の試合開始時間から決着がつくまでに行われる勝負のことを指します。
1.試合でのアナウンスやギブアップ宣告の改ざんの禁止(アナウンス消したりしちゃダメ)
2.参加者の仲間が試合外で対戦者を攻撃した場合も参加者本人の反則負けになる(仲間に闇討ちさせるのダメ)
3.試合における自分以外の人物を立ち入らせることや、自分以外の人物の能力を直接的に利用することの禁止(仲間連れ込んだり、仲間が召喚した武器もちこんだり、仲間の近代兵器で試合場を攻撃しちゃダメ)
4.本試合での勝者は通称『遊園地同盟』のリーダーとなり、敗者をその同盟に追加する権利を得る
★よくあるQ&A★
Q.相手の声真似してギブアップしたことにするとかもないなのぉ~?
A.ダメです
Q.仲間が事前に能力を使って情報収集したりするのはありなのぉ~?
A.ありです。情報の利用は能力の直接利用には入りません
Q.終赤ちゃんの能力で参加者が2人になったら「2.」のルールは適用されるのぉ~?
A.いえ、コピー体と合わせて1人として扱われます。なのでコピー体が生きた状態で試合場外にいる場合は反則負けとなります
Q.なんか異様に私を狙い撃ちしたルールになってないぃぃ~~??
A.「4.」を認めたてあげたんだから我慢しろよ
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『偽名探偵こまね』が試合で悪いことできないように追加ルールが色々と定められた。
その分同盟に関するルールも追加されたが、ひとまずは置いておくべきである。勝てばよいのだから。
(これで拙の方が探偵としてあるべき姿だということが証明できます。)
舞台となる温泉旅館は東京から近いといえども、秘境感があふれた趣で、あたりに霧も立ち込めていた。
寂れた駅から舞台となる温泉旅館へは一本道である。
(探偵にふさわしい舞台ではないですか)
そう心の中でつぶやく遠藤終赤は既に厚みが半分となっていた。
彼女の調査によると偽名探偵こまねと遊園地同盟一行は数日前から現地入りしているようだ。
明らかに怪しい。
そのため偵察として先に『半身』を旅館に送り出していたのである。
厚みを半分にしたのは裏1回戦のように駒音が「相手を遅刻させる」戦術を行ってきたときに、即座に本体である自分が自害することで偵察用のコピー体で戦うことを想定しているからである。
死体は戦闘領域外に出ても場外判定にはならない。
もちろんその場合でもコピー体は半分の力しか出せないし、能力の制限時間を超えれば強制的に敗北が決定するが、彼女には『偽名探偵』などスピード解決する自信があったのだ。
(いかなるトリックも拙が見破ってみせます)
試合開始まで残り30分、というところで遠藤終赤の本体は温泉旅館に到達し、
ダン、という銃声と
「きゃあああああああああああ」
お約束のように悲鳴を聞いた。
(くっ、こんな時に事件ですか!)
一流の探偵であれば悲鳴の発生源と自分の位置関係はすぐに分かる。
彼女は声を聴いた瞬間に本能的に駆け出していた。
そして悲鳴の発生源、混浴場にたどり着いた彼女は、
温泉を赤く染める 偽名探偵こまね の死体がプカプカと浮かんでいるのを発見した。
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遅刻を恐れていた山田も試合開始の1日前には温泉旅館に到着し、現地の調査を行っていた。
実際見てみると運営からもらったパンフレッド通りの綺麗な旅館ではなく、まさに事件でも起こりそうな『古さ』を思わせる建物であった。
トラップを仕掛けることも考えていたが、駒音あたりがわざとひっかかって戦闘前の戦闘攻撃だとイチャモンをつけてきそうなのでやめた。
山田にも銃声と悲鳴は聞こえていたが、罠である可能性を考えしばらく様子を伺っていた。しかし
ピン↑ポン↑パン↑ポン↑ッ♪
『実況の佐倉光素です。緊急事態です。偽名探偵こまね選手の死体が発見されました。
関係者の皆様は混浴場までお集まりください』
ピン↓ポン↓パン↓ポン↓ッ♪
という館内放送の声を聴いて現場へと向かった。
これが罠という可能性も十分にあったが、彼は既に温泉旅館にたどり着いており、遅刻の危険性がないと判断したのである。
彼が現場でまず目にしたのは
「これは確実に死んでいますね…」
既に検視を始めていた遠藤終赤の姿であった。
(&ruby(アイスパイ!アイ){目ッケ!})
能力を使ってみてもシルエットとして見えたのは遠藤終赤だけである。
つまりこれは駒音が死んだふりなどではなく魔人ですらなくなった『死体』であることを示している。
ただし、死体には明らかに不審な点があった。
駒音の死体も『厚みが半分』だったのである
「おい、マジかよ…。まだ試合開始前だぜ。なんでこいつが半分とはいえ死んでるんだよ」
「現時点ではまだ謎ですが、拙が解き明かして見せましょう。叔父の名に懸けて」
「いや、でも試合はどうなるんだこの場合」
ピン↑ポン↑パン↑ポン↑ッ♪
『大変もうしわけございません。現在運営側でも事件の全容が分かっていない状態です。困りました
もしもこれが試合前の戦闘行為であった場合は当然殺人を犯した選手は反則負けです
殺したのが参加選手自体でなく仲間であった場合も同様です
戦闘開始前に事件が解決した場合はそれをもとに反則判定を行います
しなかった場合はそのまま試合開始とします
偽名探偵こまねさんが見当たりませんが彼女もまだ半分生きているようですし』
ピン↓ポン↓パン↓ポン↓ッ♪
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◇読者への挑戦状代わりの謝罪文◇
大変申し訳ございません、書く時間が足りませんでした。
この後、遠藤終赤(本体)と山田の調査によって以下のような事実が判明します。
&nowiki(){*}死んでいたのは偽名探偵こまね(コピー体)
&nowiki(){*}死亡時刻は2人が悲鳴を聞いた時間と同じ
&nowiki(){*}死因は頭部に打撃系の致命傷を受けたことによる。即死
&nowiki(){*}銃声が聞こえたにもかかわらず、死体には撃たれた痕はなく、現場に銃自体も銃痕も見当たらなかった
&nowiki(){*}大広間に酔いつぶれた遠藤終赤(コピー体)と高島平四葉がいた
&nowiki(){**}四葉に話を聞くと、遠藤終赤(コピー体)と偽名探偵こまねは試合開始前だというのに口論に発展し、どちらがより探偵かで実技での勝負を始めたらしい
&nowiki(){**}ハードボイルド探偵の素質を見るために最後に飲み対決になり四葉も巻き込まれたらしい
&nowiki(){*}偽名探偵こまね(本体)は気づいたらいなくなっていた
ここまでの部分で、推理に必要な手がかりは全て晒したような気がします。できていない気もします。
一体誰が偽名探偵こまね(コピー体)を殺したのか。
そして試合の勝者は誰なのか。
推理したうえでこのSSに投票してみてください。
コメントに推理書いてみたりしてもいいかもしれませんね!
勝ちあがったときのみ解決篇が書かれるでしょう。本当にごめんなさい!
}
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