プロローグSS
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dangerousssms
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プロローグ
よっ、俺は謎の主催者H・リー!謎が謎を呼ぶミスター謎!
そしてこれはこの物語のプロローグ!聞け!戦いの産声を!掴め!今回の雰囲気を!
そしてこれはこの物語のプロローグ!聞け!戦いの産声を!掴め!今回の雰囲気を!
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「あ、面白い戦いが見たいな……めっちゃ見たい。うわっ見たくない?」
ある日、俺は急に面白い戦いが見たくなってしまったんだよな。
理由とかそういうのは特にない。なんか、見たくなった。
そういう情動を大事にしていきたい。みんなも大事にしていけ。
理由とかそういうのは特にない。なんか、見たくなった。
そういう情動を大事にしていきたい。みんなも大事にしていけ。
「は?」
急に自問自答を始めた俺の横で、超有能美人秘書である栞ちゃんが怪訝な顔をしている。
いつから俺の秘書をやっているのかは定かではないが(なんか気付いたらいた)、超有能かつ超美人秘書なのでとても頼りになるすごいやつだ。
いつから俺の秘書をやっているのかは定かではないが(なんか気付いたらいた)、超有能かつ超美人秘書なのでとても頼りになるすごいやつだ。
「ボス、まさかとは思いますが……」
この時点で、彼女は俺の言いたいことを理解したようだった。
流石は栞ちゃんだ。彼女に隠し事は出来ない。
流石は栞ちゃんだ。彼女に隠し事は出来ない。
だが、俺も負けてはいない。口に出さずとも、彼女の気持ちはよく分かる。
多分『馬鹿な思いつきに身を任せるのはやめてください。いい歳なんですから』とか思ってるんだろうな。
でも、そんな正論じゃ俺は止まらないぞ。俺は俺の止め方を知らないんだ!
多分『馬鹿な思いつきに身を任せるのはやめてください。いい歳なんですから』とか思ってるんだろうな。
でも、そんな正論じゃ俺は止まらないぞ。俺は俺の止め方を知らないんだ!
「よし決めた。大会やろうぜ!めっちゃ面白いやつ!」
「馬鹿な思いつきに身を任せるのはやめてください。いい歳なんですから」
「うぐぉっ」
「馬鹿な思いつきに身を任せるのはやめてください。いい歳なんですから」
「うぐぉっ」
口に出すのかよ。思わず止まりそうになったわ。
だが、面白い戦いが見たい。その気持ちに嘘はつけねぇ…!大事にするぞ!そういう情動を!
だが、面白い戦いが見たい。その気持ちに嘘はつけねぇ…!大事にするぞ!そういう情動を!
「嫌だい嫌だい!大会やるんだい!やるったらやる!」
「…………はぁ」
「…………はぁ」
よし、栞ちゃんがため息をついた!俺を説得することを諦めたサインだ!
こうなるとしばらく淹れてくれるお茶が激烈に渋くなったりスマブラで手加減してくれなくなったりするが、とにかく俺の手助けをしてくれることは間違いない。
こうなるとしばらく淹れてくれるお茶が激烈に渋くなったりスマブラで手加減してくれなくなったりするが、とにかく俺の手助けをしてくれることは間違いない。
「分かりましたから、みっともない真似はやめてください。ええ、お手伝いしますよ。
……さしあたって、出場者の選定からでしょうか」
……さしあたって、出場者の選定からでしょうか」
そうそう、やっぱ面白いバトルは面白い奴がいないと始まらないんだよな!
その他の要素はまあ後からなんとかなるだろ!
その他の要素はまあ後からなんとかなるだろ!
「どうします?特に希望がなければ、無難に予選大会を勝ちあがった者などで……」
「いや、希望はある!早まるな栞ちゃん!」
「いや、希望はある!早まるな栞ちゃん!」
実は、是非とも参加して欲しい奴が何人かいる。
いるんだけど、あいつら予選開いても来ない気がするんだよな。
別に戦いに飢えてないっていうか、参加者募集のツイート見ても「ふぅん…」で終わりそう。くそ、もっと戦いに飢えろ。かかってこい。
いるんだけど、あいつら予選開いても来ない気がするんだよな。
別に戦いに飢えてないっていうか、参加者募集のツイート見ても「ふぅん…」で終わりそう。くそ、もっと戦いに飢えろ。かかってこい。
「かくなる上は……俺が直接勧誘に行くしかあるまい!」
栞ちゃんを幾度となく渋々了承させてきた俺の交渉スキル、今こそ輝くとき!
俺の華麗なる口車に乗せられて、奴らも喜び勇んで大会に参加してくれるに決まってるぜ!
俺の華麗なる口車に乗せられて、奴らも喜び勇んで大会に参加してくれるに決まってるぜ!
「はあ、まあいいですけど。では、大会の細かいルールは私の方で詰めておくとして……一応、大会ですので景品等あった方がいいかと思いますが」
「全部任せた!」
「はい、全部任されました」
「全部任せた!」
「はい、全部任されました」
うーん、話が早いぜ。みんなも持ったら?有能美人秘書。
「あ、ボスはもう出発してもらって結構です。玄関に数日分の着替えと食料が入ったリュックが置いてありますので、是非ご利用ください」
話早すぎてちょっと怖くなってきたな。まあいいや。善は急げって言うしな!
「では、行ってらっしゃいませ」
「うぎゃあーーー!!四肢がバラバラに引き千切れちまう!!!!お邪魔します!!!!!」
その旅路は、困難を極めた。
「あちぃーーー!!!こんな所に住んでんじゃねぇ!!!大会参加してくれ!!!!」
ある時は果てまで続く嵐に巻き込まれ、またある時はマグマの海を掻き分けて、
「さみぃーーー!!!全身の血液が凍った!!!お前の戦いを見るまで死なんぞ!!!!」
俺は目当ての連中の家を巡り、大会参加をお願いして回った。
「馬鹿な…右手の法則が通用しねぇ!ここから二度と出られないのか!?大会には出てくれ!!!!」
マジで困難を極めた。馬鹿な思いつきに身を任せるのやめればよかったわ。いい歳だし。
「痛ってぇ!!!くそっ、ゴブリン共め!!!素手でかかって来い!!!!大会は武器の持ち込み可だけどな!!!!」
ていうかなんでこいつらこんな辺鄙なとこばっかり住んでるんだよ。助けてくれ。
「…っ!あ゛っ…、!(まさか酸素が無いとはな……長居は無用だぜ!!!大会もトーナメント形式ではなく一人一試合のみの短期戦!!!忙しいスケジュールの合間を縫って参加可能だぜ!!!!!)」
これとか普通死んでるからね。この後栞ちゃんが酸素ボンベ持ってきてくれなかったら終わってたから。いつもありがとね栞ちゃん。
とにかく俺は頑張った。頑張りには結果が付いてくる。俺はそう信じてる。
そして信じた結果が……これだ!!
そして信じた結果が……これだ!!
「あ、いいよー」
「やったぜ!」
「やったぜ!」
「多分暇だし大丈夫」
「やるもんだぜ!」
「やるもんだぜ!」
「出る出る!」
「やってやったぜ!」
「やってやったぜ!」
「ええ、めちゃくちゃ面倒なんだけど…」
「やるっきゃないぜ!」
「やるっきゃないぜ!」
「この条件が呑めるならいいですよ」
「やらせていただきます」
「やらせていただきます」
「恨むからな」
「やらかしたぜ!」
「やらかしたぜ!」
……結果、付いてきたな!!!!もはや大会の成功は約束された!!!!ここがプロローグにしてエンディングってわけよ!!!!!!
「ということで、晴れて自由の身だぜ。遊ぶしかねぇ。スマブラやらない?」
「ええ、また後で。それと、ボスが不在の間に大会日程等を仮組みしておきました」
「ええ、また後で。それと、ボスが不在の間に大会日程等を仮組みしておきました」
マジかよ。相変わらず話が早すぎる。だから大好きだぜ栞ちゃん。
「つきましては、参加者への通達が必要になりますね」
「その通りだな!」
「その通りだな!」
あれ?その通りじゃん。えっ、ちょっと待って。一回スマブラやらない?
「では、行ってらっしゃいませ」
「うぎゃあーーー!!四肢がバラバラに引き千切れちまう!!!!2月頃お暇ですか!!!!!」