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第3話 惨状
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dmps_fun
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ストーリー
| ――――…… | |
| 何も見えない | |
| 何も聞こえない | |
| 自分は何をしていたのだろう 確か、見知らぬ世界に来て…… それから―― | |
| ……きろ…… | |
| ダピコ | |
| ――起きろ!! 【プレイヤー】!! | |
| ダピコ | |
| よかった、無事だったか……! | |
| ダピコ | |
| ちょっと目が虚ろだな…… 私が誰か分かるか? どこか痛むところはないか? | |
| ダピコ | |
| ダピコは心配そうに 【プレイヤー】の 身体をベタベタと触ってくる | |
| いきなりのことだったのと くすぐったさに身をよじる | |
| ――大きな外傷はないな 身体も問題なく動いている ……よし | |
| ダピコ | |
| 私か? 私もかすり傷程度だ しかし……何が起こったんだ? | |
| ダピコ | |
| 覚えていることは レースの途中…… | |
| ダピコ | |
| 【プレイヤー】の クリーチャーに乗っていたはずが 大きな音がした瞬間 | |
| ダピコ | |
| 身体がフワッと 浮いたことくらいだ | |
| ダピコ | |
| ……私達を囲う瓦礫を見るに 誰かの攻撃で吹き飛ばされて 意識を失っていたようだ | |
| ダピコ | |
| この程度で済んだのは 不幸中の幸いだな…… | |
| ダピコ | |
| ……よし、何とか 瓦礫から出られそうだ! 行くぞ【プレイヤー】 | |
| ダピコ | |
| ――――!! | |
| ダピコ | |
| その光景にダピコ達は驚愕した | |
| 先ほどダピコ達がレースを していたはずの場所は 見る影もなく崩壊しており | |
| あれだけ居たクリーチャーが どこにも見当たらない | |
| な……っ!? これは、一体何が!? | |
| ダピコ | |
| しかも、なんだアレは…… 巨人……? クリーチャー、なのか……? | |
| ダピコ | |
| ダピコ達の目には建造物と 見紛うほど巨大な存在が 映っていた | |
| それは山よりも、 この世界に存在するなによりも 遥かに巨大 | |
| この惨状を引き起こしたのは ソレであることは明らかだった | |
| あんなもの、レースの時には いなかったはず | |
| ダピコ | |
| これはあのクリーチャーが やったことなのか? | |
| ダピコ | |
| 一瞬で、こんな…… | |
| ダピコ | |
| ダピコさん! 【プレイヤー】さん! よかった、無事で……! | |
| 光の守護者 エレナ | |
| エレナ! | |
| ダピコ | |
| 一瞬、嫌な光が見えて とっさにクリーチャーを 召喚しましたが | |
| 光の守護者 エレナ | |
| なんとかお二人のことは 守れたようですね | |
| 光の守護者 エレナ | |
| そうか、エレナが…… | |
| ダピコ | |
| ん? 待ってくれ 私達だけか……? | |
| ダピコ | |
| あまりの突然のことに 【プレイヤー】さんと ダピコさんを庇うのが精一杯で | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 他の方々は………… | |
| 光の守護者 エレナ | |
| ………… | |
| ダピコ | |
| ――そうか、 守ってくれてありがとう | |
| ダピコ | |
| エレナが居なければ、私達は 無事では済まなかっただろう | |
| ダピコ | |
| 辺り一面に広がる惨状 | |
| 人間の身体ではどうなっていたか 想像に難くない | |
| では、隣に居たルピコは? 手の届く先に居た彼女は? | |
| そう思い至った矢先に 昏いものが体の底から 湧き上がってくる | |
| ダピコはそれを ぐっと抑え、前を向く | |
| (……考えちゃだめだ) | |
| ダピコ | |
| (エレナが無事だったんだ きっとみんなも無事だ) | |
| ダピコ | |
| ……うっ、うぅ…… | |
| ??? | |
| ! 今の呻き声は…… 生存者ですか! | |
| 光の守護者 エレナ | |
| お前は……転移した時に 話しかけてきた…… | |
| ダピコ | |
| ……お前、らは…… あぁ……異世界の……奴らか | |
| 受付のクリーチャー | |
| へへ……運が……無かったな…… | |
| 受付のクリーチャー | |
| ひどい怪我…… 急いで応急処置を! | |
| 光の守護者 エレナ | |
| もう、手遅れだよ…… | |
| 受付のクリーチャー | |
| くそ……本当に終末が 来ちまうなんてよ 最……あ……く…… | |
| 受付のクリーチャー | |
| ……ダメだ もう、事切れている | |
| ダピコ | |
| 再びあの巨人が 動きだしたらマズイ | |
| ダピコ | |
| 心苦しいが 今はここから離れよう | |
| ダピコ | |
| ……彼をここに 放っては行けません | |
| 光の守護者 エレナ | |
| な、なにっ!? エレナ、今はそんな場合じゃ…… | |
| ダピコ | |
| ではせめて、安全な場所で 彼を弔いましょう | |
| 光の守護者 エレナ | |
| ……そう、すべきです | |
| 光の守護者 エレナ | |
| ~~~~~っ! 分かった! | |
| ダピコ | |
| 【プレイヤー】! このクリーチャーを運ぶのを 手伝ってくれ! | |
| ダピコ | |
| すまないな、 エレナまで手伝わせてしまって | |
| ダピコ | |
| 私が言い出したことですから むしろこちらこそお礼を 言わせてください | |
| 光の守護者 エレナ | |
| おかげでこの方を 埋葬することができました | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 【プレイヤー】は 大丈夫か? | |
| ダピコ | |
| こんなことは お前は慣れていないだろう | |
| ダピコ | |
| 私か? 私は……慣れているんだ | |
| ダピコ | |
| 仲間の死は常に私と共にあった | |
| ダピコ | |
| そう言って 自らの身に着けている骨に触れる | |
| ルピコとそう見た目は変わらない しかし闘いに慣れている彼女は 相応の事を経験してきたのだろう | |
| さて……これからどうするか…… | |
| ダピコ | |
| 私も知らない世界だし 迂闊に動くと危険だ しかしここに留まるのも…… | |
| ダピコ | |
| もはやレースどころでは ありませんね…… | |
| 光の守護者 エレナ | |
| お二人を見つける前 周辺を探していましたが 他の方は見つかりませんでした | |
| 光の守護者 エレナ | |
| かなりの衝撃だったので 遠くまで飛ばされてしまった ということもあり得るかも…… | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 悩むエレナとふと目が合う | |
| エレナの表情からは焦燥感が 見えるも、それをかき消すように 笑顔を見せてくる | |
| 大丈夫です 【プレイヤー】さん | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 彼らはクリーチャーを操る デュエリストです きっと生きています | |
| 光の守護者 エレナ | |
| ああ、きっとそうだ ルピコのことも、エレナのように 守ってくれているはずだ | |
| ダピコ | |
| 今はルピコ達の捜索のために 安全な拠点が必要だな | |
| ダピコ | |
| それなら…… 安全な場所を探しつつ情報を 集めるのはどうでしょう? | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 今の状況でこの場にいるのは 危険すぎます また攻撃が来るかもしれません | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 距離を取りながら 生き残ったクリーチャーを探し この世界の情報を集めれば…… | |
| 光の守護者 エレナ | |
| ルピコさん達と 合流できる場所も検討がつくはず | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 彼らも安全な場所を 探しているでしょうから | |
| 光の守護者 エレナ | |
| そうだな…… デュエマシティへの戻り方も 見つけないといけないし | |
| ダピコ | |
| 困ってるクリーチャーも 居るかもしれない? | |
| ダピコ | |
| それも……そうだな 【プレイヤー】 | |
| ダピコ | |
| 素晴らしい提案です 【プレイヤー】さん 我々はこの世界では部外者…… | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 協力を得るためにも、 まずは私達から手を差し伸べて いきましょう | |
| 光の守護者 エレナ | |
| だがこの状況だ この世界の住人はパニックに なっているだろう | |
| ダピコ | |
| 敵だと思って襲ってくる クリーチャーも居るかもしれない | |
| ダピコ | |
| 細心の注意を払いながら 進んでいこう | |
| ダピコ |
勝利時
| こんな状況で てめぇらなんか信用できるかよ! あばよ!! | |
| クリーチャー | |
| ちょっと待ってくれ! せめて話だけでも……! | |
| ダピコ | |
| またダメか…… みんな自分の命を守ることで 精一杯だ | |
| ダピコ | |
| ……こんな状況ですから 皆余裕はないようですね | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 手を貸したいと言っても 騙そうとしていると疑われて しまいます | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 一体、この世界に 何が起こっているんでしょう…… | |
| 光の守護者 エレナ | |
| 荒廃してしまったこの大地を あれからかなりの時間を 歩いていた | |
| 生き残ったクリーチャーと何度か 遭遇したものの、警戒され 会話すらままならない | |
| 仕方ないとはいえ…… 何一つ情報が得られないのは 少しまずいな……ん? | |
| ダピコ | |
| ……! すまない! そこの者 少し話を聞いてくれないか! | |
| ダピコ | |
| ……ッ!! | |
| ??? |
敗北時
| 落ち着いてくれ!! こちらに戦闘の意思は…… | |
| ダピコ | |
| 嘘つくんじゃねぇ!! どうせお前もどさくさに紛れて オレを襲うつもりだろ!! | |
| クリーチャー | |
| 分かった!! もう 近づかない! 近づかないから 攻撃の手を止めてくれ!! | |
| ダピコ | |
| ……くそっ! オレの足を止めやがって 一体何なんだよ……!! | |
| クリーチャー | |
| ……はぁ、やはり 一筋縄ではいかないな | |
| ダピコ |
