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生まれ落ちた王権 第2話 前編
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dmps_fun
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ストーリー
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よう! また会ったな 9号……だっけ? |
8号 | |
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あ……生きてた |
9号 | |
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久しぶりなのに ひどくねえか、それ? |
8号 | |
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影の者が居ない時くらい 違う名で呼ぶってルールを 忘れた奴には適切な扱いでしょ |
9号 | |
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数字を意味する名前なんて ほんとは嫌だけど…… |
9号 | |
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……アハト、そっちも 大丈夫そうだね |
9号 | |
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そっちもな、ノイン |
8号(アハト) | |
生き残った私達には 容赦ない命がけの訓練が 続けられた | |
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はあっ! |
9号(ノイン) | |
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GSHHH |
凶鬼 | |
闘いに次ぐ闘い…… | |
凶鬼達との闘いでは 足りなかったのか | |
訓練は生き残り同士での 闘いにまで及んだ | |
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トドメだ! |
8号(アハト) | |
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きゃあっ!? |
9号(ノイン) | |
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まだまだだな、ノイン そんなんじゃ いつか凶鬼にやられちまうぜ |
8号(アハト) | |
アハトは生き残りの中でも 最も強かった | |
クリーチャーを操る技術も 単純な戦闘技術も卓越していた | |
生き残りの人間達は そんな彼を頼りになんとか 生き抜く毎日だった | |
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今日の訓練だが―― |
クリーチャー | |
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あそこに群れている凶鬼を お前達二人で全滅させてこい |
クリーチャー | |
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え? 二人だけで? |
9号(ノイン) | |
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……どう考えても 無事じゃすまない |
8号(アハト) | |
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あんたら、せっかく少しは 闘えるようになった俺らを 無駄に死なせたいのか? |
8号(アハト) | |
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ははは! 少し闘えるように なったくらいで生意気だな |
クリーチャー | |
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無駄死にするならそれまで そうなったらまた 別の人間を育てるさ |
クリーチャー | |
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お前達はこれから先 もっと大勢の敵を相手に することになるんだ |
クリーチャー | |
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クリーチャーを率い 天上の者達…… |
クリーチャー | |
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ホウエイルの奴らを殲滅して この地を平定するんだ |
クリーチャー | |
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ホウエイルの奴らは 地上を闇文明の領地たらしめる 「魔導具」を回収し |
クリーチャー | |
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兵器として運用することすら 画策している |
クリーチャー | |
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奪われた俺達の魔導具を回収し 「魔凰」を降臨させて 奴らを殲滅するのがお前達の役目だ |
クリーチャー | |
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……あいつらはこの闇文明の地に 得体の知れないクリーチャーが 現れるようにした |
クリーチャー | |
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奴らを倒せばこの災害も終わる 闇文明の繁栄は 確実なものになるんだ |
クリーチャー | |
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そうなりゃ、お前らは 英雄として祭り上げられるだろうさ |
クリーチャー | |
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だが、この程度の敵を前に 怯んでちゃ到底無理だな! |
クリーチャー | |
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言ったな…… |
8号(アハト) | |
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じゃあ、俺達は必ず それを成し遂げて お前をひざまずかせてやる! |
8号(アハト) | |
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そうなる日を楽しみにしてるさ |
クリーチャー | |
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早く行け ごちゃごちゃ言ってねぇで 闘ってこい |
クリーチャー | |
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生き残りたきゃ 死ぬ気で闘うんだな |
クリーチャー | |
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やってやるよ! 行くぞ、ノイン! |
8号(アハト) | |
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え!? 待って、置いてかないでよ…… |
9号(ノイン) | |
それからも過酷な 訓練の日々は続いた―― | |
訓練の難度が上がっていくのは もちろんだが | |
何よりも苛烈を極めたのは 生き残り同士の戦いだった | |
内容はやがて実戦そのものに なっていき―― | |
一人、また一人と 姿を見せなくなる者が 増えていった | |
この私も、 次第に仲間と闘うことに 違和感を覚えなくなっていった | |
気付くと、部屋には 私以外誰もいなくなっていた | |
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え……? 残ったのは私だけ? |
9号(ノイン) | |
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ううん、そんなこと…… あるはずない |
9号(ノイン) | |
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だって、アハトだけじゃない みんな、私より強かった |
9号(ノイン) | |
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そ、そうだ……きっと 強さが認められて 別の部屋に移されたんだ |
9号(ノイン) | |
一人残された不安からか 声を出していたらしい | |
次の訓練の迎えに来ていた クリーチャーが、私の 独り言を聞いていて教えてくれた | |
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生き残りどもか…… そうだな、強さが認められて 次の部屋に連れていかれたよ |
クリーチャー | |
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しばらく戻らないだろう 今日からこの部屋は お前が一人で使うんだな |
クリーチャー | |
それからどれほど 月日が経ったかわからない | |
結局たった一人になってしまった 私だったが、それからも しぶとく生き延びた | |
特に意味はない 私には目的もない | |
訓練は任務へと変わっていき ただ命令を聞き ただただ生き延びる毎日 | |
未だにしぶとく生き残っていた 私は、ある日突然 クリーチャーに呼ばれた | |
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9号、ついてこい |
クリーチャー | |
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……はい |
9号(ノイン) | |
どこへ連れていかれるのだろう? そう思ったけれど 特に質問もせずついていった | |
ほとんどの場合、何を聞いても 教えてはくれなかったから 聞くだけ無駄だと判断した | |
答えてくれたとしても どうせこちらをコントロール するための言葉 | |
聞く価値もない言葉が 返ってくるだけだ | |
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(……確か、私達はいずれ 英雄視されるとか 言ってたっけ) |
9号(ノイン) | |
クリーチャー達から受ける 扱いを考えると、そんなことは あり得ないことがわかる | |
このクリーチャー達に 何を期待しても無駄 | |
どうせ逃げ出したところで 未来もない | |
いくら強くなろうとも 何をしても意味がないのだ | |
私がこうして 生き残っていることにも きっと価値はない | |
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連れて来たぞ 最後の一人だ |
クリーチャー | |
このあたりから 私の記憶は曖昧だ たぶん麻酔を打たれたせいだろう | |
麻酔が切れかけている間も 痛みはあったのだろうが | |
私の記憶がはっきりし始めるのは 激痛で目を覚ましたところからだ | |
まるで誰かが私の体を折り曲げて 全然別の物に作り替えようと しているような痛み | |
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うあああああっ! |
9号(ノイン) | |
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こら、暴れるな! |
研究者 | |
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私の体に何をしたの……!? |
9号(ノイン) | |
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お前が知る必要はない |
影の者 | |
影の者の冷たい声と同時に また体に激痛が走る | |
胸の中心から全身へ 体が内側から燃えてるように 広がる痛み | |
それは次第に 少女の小さな体から 意識を奪い始める | |
まるで意識が真っ黒な絵の具で 塗りつぶされていくような感覚 | |
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無月の門の欠片との 融合が始まったようだ |
影の者 | |
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具合はどうだ? |
影の者 | |
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9号、適合率83%です! |
研究者 | |
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……ダメだな 理想には程遠い |
影の者 | |
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ですが、制御可能限界まで16% かなり危険な状態です 一旦中断したほうが…… |
研究者 | |
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代わりの人間など またいくらでも作ればいい 続けろ |
影の者 | |
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完成すれば我らの王国の 理想への大きな一歩になる |
影の者 | |
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……………… |
9号(ノイン) | |
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どうした? 動か――ったぞ |
影の者 | |
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生――反応は正――す 恐――、侵蝕――界に 近づ――いるため―― |
研究者 | |
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……体――の――界が 近――い――うだ―― |
影の者 | |
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制御――限――越え―― |
影の者 | |
………… | |
意識が消えていく | |
何かに塗りつぶされて 考えるのも億劫になっていく | |
そこにあるのは 痛みと苦しみだけ | |
その後も影の者と研究者が 私を見ながら何か話していたが 私には聞こえていなかった | |
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(痛いのは嫌…… 苦しいのも嫌……) |
9号(ノイン) | |
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(こんなこと、いつまで 続ければいいんだろう) |
9号(ノイン) | |
意識を手放そうとしたとき―― どこからか声が聞こえてきた | |
影の者達とは別の……声 | |
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(おい、小娘) |
??? | |
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(私を宿した肉体を持ちながら こんなところで果てる気か?) |
??? | |
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(え……?) |
9号(ノイン) |