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【ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁】 - (2014/02/26 (水) 08:21:53) の編集履歴(バックアップ)


・DQ本編シリーズ
―Ⅴ―


概要

1992年9月27日にスーパーファミコン向けソフトとして発売。【天空シリーズ】の2作目。
DQ初のSFC進出作品であり、DQ立ち上げメンバーである【チュンソフト】が開発を担当した最後のナンバリング作品でもある。
容量は12メガビット。

前作Ⅳではキャラクターの個性を出していく路線が取られたが、今作ではそれを更に発展させ、人生というドラマを描くという方向に特化。
主人公の親・主人公・主人公の子供たちの三世代に渡るストーリーになっている。
ゲーム中盤には誰と【結婚】するかを選択するイベントもある。堀井氏曰く本気でプレイヤーを悩ませたかったという。
また、モンスターを仲間にするシステムが初登場。これは次作Ⅵにも引き継がれ、外伝のモンスターズシリーズの原点のひとつにもなった。
今や恒例となった隠しダンジョンが登場したのもこの作品が初であり、裏ボスを何ターンで倒せるかを競うコンテストが「ファミ通」誌上で行われたりもした。

約11年半後の2004年3月25日にはプレイステーション2で、また2008年7月17日にはⅣに続く形でニンテンドーDSでリメイクされた。
2014年以降にはスマホでの配信も予定されている。

海外ではSFC(SNES)版とPS2版は出なかったが、DS版が "DRAGON QUEST V Hand of the Heavenly Bride" のタイトルで初進出を果たしている。

開発

開発に関してはかなり難航したことが知られている。
1990年の制作開始時、チュンソフトに内乱が起きており、メインプログラマーが多数の社員を引き連れ独立(ただし、その後出戻った人も多いらしい)。
エニックスは1991年の年賀状にⅤの製作を発表したのに続き、同年3月には少年ガンガンを創刊。
Ⅴとのタイアップ企画なども行われ、おそらくこの半年後あたりに発売を予定していたものと思われるが、
前述のスタッフ不足や、開発機材が非常に高額なSFCでの開発が初めてということなどが響き、完成度を求める堀井氏の要求で発売延期を何度も繰り返し…、
最終的に同作を最後にチュンソフトが開発から離れるという事態になった。
中村光一氏は「割が合わない」という身も蓋もない発言をしている。

従来作からの変更点(SFC版)

ハードがFCからSFCに移ったことによる、グラフィックなどの変更点が多く見受けられる。
テキストではメッセージフォントが大型化し漢字も使われるようになったほか、従来から使われている小型フォントでも今作からカタカナがすべて使えるようになった。

全般

  • セーブデータにセーブ場所が表示されるようになった。またセーブ時にセーブデータを選択可能になった。

キャラクター関連

  • 【名前】にカタカナが使用可能になり、濁点・半濁点で一文字分とらなくなった。
  • 【馬車】が前作に続き登場。最大8人パーティだが、外に出せる人数は3人に減少。
  • 【ルイーダの酒場】が人間キャラ入れ替えの施設として青年時代後半に登場。
  • 【仲間モンスター】システムの導入。倒したモンスターを味方に付けることが可能。これに伴い、人間キャラが使えない特殊攻撃を【とくぎ】として味方が使えるようになった。
  • ステータスは「たいりょく」に代わり【みのまもり】が新たに登場。【かしこさ】は仲間モンスターが命令に従うかどうかの判定に使われる。
  • レベルアップ時のステータス成長幅が固定値に戻った。
  • 呪文選択時に消費MPが表示されるようになった。

移動中

  • キャラのサイズが若干大型化。移動単位は半キャラ単位になった。
  • 【便利ボタン】の導入。従来の「はなす」「しらべる」「とびら」がボタン1発で可能となった。
  • 【まんたん】コマンドが初登場。
  • 毒状態やダメージ床による移動中のHP減少が、残りHP1で下げ止まり、死ななくなった(【ドラゴンの像】は例外)。
  • 【キメラのつばさ】の仕様がⅡと同様のものに変更。【ルーラ】はⅢやⅣと同じ効果だがイベント習得となり、それまでは使用できない(呪文のイベント習得はこれが初)。

戦闘

  • エンカウントが【歩数エンカウント】方式に変更。
  • 戦闘画面はⅠのようなウィンドウ形式に戻り、Ⅱ~Ⅳで真っ暗であった背景は画像が復活。
  • 敵モンスターを標的とした攻撃や呪文・特技のエフェクトがアニメーションで表現されるようになった。
  • モンスターが上下2段表示となった(Ⅴ限定)。
  • 作戦に【めいれいさせろ】が初登場。「いろいろやろうぜ」が削除。
  • メンバーの入れ替えシステムが変更。一度に入れ替える「そうがえ」が登場し、また入れ替えが完了した状態で戦闘を再開できるようになった。
  • パーティーアタックが削除。
  • 攻撃対象が既にいなくなっていた場合、自動的に他の敵を攻撃するようになった(【行動空振り】の回避)。
  • 幼年時代はHPが0になると死亡ではなく【気絶】となり、戦闘後にHP1で復活する。
  • モンスターの耐性の仕様が変更され、確率方式(効果ありor効果なし)からダメージ減少方式に変更。
  • 中ボス専用の戦闘BGM(今作は【不死身の敵に挑む】)が登場。

アイテム関連

  • 1人につき12個までアイテムを持てるようになった(従来は8個まで)。
  • 装備品購入の際、ステータスの増減が表示されるようになり、またその場で装備可能になった。
  • ムチ、ブーメラン等が【複数攻撃武器】となった。

おまけ要素


舞台

今回の舞台は前作Ⅳより後の時代の世界とされており、作中でも前作の主人公と思われる「伝説の勇者」という単語、およびその装備品である天空の各武具が登場する。
しかし世界地図は全く異なり、前作の面影はまったくといっていいほど無くなっている。
共通する施設は【天空への塔】【天空城】のみであるが、前者は途中で崩壊している。
天空城は湖の底に墜落してしまっているが、一定条件を満たすことで浮上し、その後は乗り物の一つとして利用できる。
このほか今回の乗り物はおなじみの【船】に、初登場の低空飛行用乗り物である【まほうのじゅうたん】が登場。
それに加え【てんくうのベル】を使うと【マスタードラゴン】に乗って飛行が可能となる。

今作では前作の章に相当するものとして3つの時代区分があり(後述「シナリオ」参照)、時代の流れによって登場人物が加齢した