DQⅦ

Ⅶに登場するキャラクター。
【ダイアラック】の町にただ1人だけ残された老人。

時をさかのぼること50年以上前、かつてはこの町で数少ない戦士であった。
ダイアラック一帯は古くから雨が少なく、食料や水を他の町からの買い出しに頼っており、遠く離れた町への道のりは危険なため少しでも戦える彼が買って出ていた。

だがある日、買い出しの帰り道で彼は遠目に町を覆う深い紫の雲を目撃する。
その雲は町に念願の雨を降らせていたのだが、その雨はひどく濁った色をした、【灰色の雨】だった。
そしてクレマンが町にたどり着いた時、町の住人はすべて石となっていしまった。
婚約者の【ミリー】や町の住人を元に戻すために彼は手を尽くしたのだが、やっとの思いで【石化】を解除するという【天使の涙】を手に入れた頃には、石となった町の人々は風化が進んでボロボロになってしまっており、元に戻すことは叶わなかった。

解除手段はその手にあり、解除対象は目の前にいる。
もし彼がもっと早く天使の涙を入手していれば、あるいは元に戻すことができたかもしれない。
にもかかわらず時の流れという抗うことのできない要素によって彼らを蘇らせることが不可能と悟った時の、彼の絶望は察するに余りある。

それから50年程経って、主人公たちが石版で到着する頃には、完全に諦めの境地に達してしまっている。
しかし主人公が岩の上で天使の涙を使用すると、地下室で風化を免れていた【ヨゼフ】が石化から解除。
彼はヨゼフと共に灰色の雨の恐怖を各地に語り歩くべく旅立つこととなった。

その後は各地の本棚で彼らの旅を知ることができるが、相手にされなかったり迫害されたりと楽ではなかったようだ。
また途中で語り部は青年(ヨゼフ)のみになってしまうので、クレマンは旅の途中で息を引き取ったのだろう。
彼はどんな心境でこの世を去ったのだろうか。

最終更新:2013年09月14日 18:57