暗い街を、二足歩行の猫がとぼとぼと歩いている。
彼の名はニャース。ばけねこポケモンである。
彼の名はニャース。ばけねこポケモンである。
「あーもう、なんでこんなことになってるのにゃ……」
彼は、そんじょそこらのニャースではない。
悪の組織・ロケット団に所属し、人間の言葉をしゃべることができる、唯一無二の存在なのだ。
悪の組織・ロケット団に所属し、人間の言葉をしゃべることができる、唯一無二の存在なのだ。
「何なのにゃ、あの怖いやつは……。ポケモンなのかにゃ?
いや、伝説のポケモンだとしてもあれは迫力がありすぎなのにゃ……。
っていうか、なんでニャーが殺し合いなんかしなくちゃならないにゃ!
ニャーたちはそういうタイプの悪役じゃないにゃ!」
いや、伝説のポケモンだとしてもあれは迫力がありすぎなのにゃ……。
っていうか、なんでニャーが殺し合いなんかしなくちゃならないにゃ!
ニャーたちはそういうタイプの悪役じゃないにゃ!」
ぶつくさと文句を呟きながら、歩き続けるニャース。
すると……。
すると……。
「ほう、珍しい。しゃべるニャースとは……」
彼の前に、一人の男が現れた。
整えられた短髪に、黒いスーツ。
筋骨隆々というわけではないが、がっしりした体つき。
そして鋭い眼光と、口元に浮かべた不敵な笑み。
ニャースは、その男に見覚えがあった。
整えられた短髪に、黒いスーツ。
筋骨隆々というわけではないが、がっしりした体つき。
そして鋭い眼光と、口元に浮かべた不敵な笑み。
ニャースは、その男に見覚えがあった。
「ボ……ボス~ッ!」
その男は、ニャースが敬愛するロケット団のボス・サカキに他ならなかった。
たまらず、ニャースはサカキに駆け寄る。
だがある程度近づいたところで、その勢いは衰えてしまう。
たまらず、ニャースはサカキに駆け寄る。
だがある程度近づいたところで、その勢いは衰えてしまう。
「……と思ったけど、あれ?
なんか雰囲気が違うにゃ?」
「ふむ……」
なんか雰囲気が違うにゃ?」
「ふむ……」
困惑するニャースを、サカキはまじまじと見つめる。
「ひょっとして君は、ロケット団のポケモンなのかな?」
「なっ……!」
「なっ……!」
サカキの言葉に、ニャースは絶句する。
「何言ってるにゃ、ボス! あんなにかわいがってくれたニャーのことを、忘れちゃったのかにゃ!?
ひょっとして、記憶喪失!?」
「かわいがって……なるほど……」
ひょっとして、記憶喪失!?」
「かわいがって……なるほど……」
涙を浮かべてまくし立てるニャースに対し、サカキは表情を崩さずに何やらうなずいている。
「よく聞いてくれ、ニャース。
君の主は、おそらく私とは別のサカキだ」
「ええっ!? どういうことだにゃ!? ボスは二人いたのかにゃ!?」
「あのハ・デスという存在は、様々な世界から参加者を集めたというようなことを言っていた。
おそらく、君と私は違う世界から連れてこられたんだ。
ゆえに私は、君から見たら別の世界のサカキということになるな」
「べ、別の世界の……?」
「よく似てはいるが別人、ということだ」
「な、なんとなくわかったにゃ……」
君の主は、おそらく私とは別のサカキだ」
「ええっ!? どういうことだにゃ!? ボスは二人いたのかにゃ!?」
「あのハ・デスという存在は、様々な世界から参加者を集めたというようなことを言っていた。
おそらく、君と私は違う世界から連れてこられたんだ。
ゆえに私は、君から見たら別の世界のサカキということになるな」
「べ、別の世界の……?」
「よく似てはいるが別人、ということだ」
「な、なんとなくわかったにゃ……」
顔中に汗を浮かべつつも、ニャースはうなずく。
「さて、わかってもらえたと判断して、話を進めようか。
ニャースよ、私のポケモンとして働いてくれないか?」
「ニャッ!?」
「残念ながら私の支給品には、ポケモンはなかったのでね。
君が戦力になってくれると助かる。
それとも、本来の主でない私に仕えるのはいやかな?」
「…………」
ニャースよ、私のポケモンとして働いてくれないか?」
「ニャッ!?」
「残念ながら私の支給品には、ポケモンはなかったのでね。
君が戦力になってくれると助かる。
それとも、本来の主でない私に仕えるのはいやかな?」
「…………」
サカキの誘いに、考え込む様子を見せるニャース。
1分ほど空けた後、彼は口を開いた。
1分ほど空けた後、彼は口を開いた。
「一つ、聞かせてほしいにゃ。
ボスの目的はなんだにゃ?
この殺し合いで優勝するのか、それとも殺し合いを潰すのか……」
「私の目的か……。いいだろう、教えてやろう。
私は、ここに集められた全てを手に入れる。
異世界の技術、道具、全てを!
もちろん、ハ・デスの持つであろう願いを叶える力もな!」
「全てを……」
「受け入れがたいかね?」
「いや……それでこそ、ニャーの憧れるボスですにゃ。
どうか、おそばに置いてくださいにゃ」
ボスの目的はなんだにゃ?
この殺し合いで優勝するのか、それとも殺し合いを潰すのか……」
「私の目的か……。いいだろう、教えてやろう。
私は、ここに集められた全てを手に入れる。
異世界の技術、道具、全てを!
もちろん、ハ・デスの持つであろう願いを叶える力もな!」
「全てを……」
「受け入れがたいかね?」
「いや……それでこそ、ニャーの憧れるボスですにゃ。
どうか、おそばに置いてくださいにゃ」
ニャースは、神妙な面持ちでサカキにかしづく。
サカキは満足そうにうなずくと、ニャースの頭を撫でた。
サカキは満足そうにうなずくと、ニャースの頭を撫でた。
「これで君と私はチームだ。
よろしく頼むぞ、ニャース」
「こちらこそですにゃ!」
「そうだ、君の知っているサカキと私がどれほど違うかわからないからな……。
いちおう、自己紹介をしておくか」
よろしく頼むぞ、ニャース」
「こちらこそですにゃ!」
「そうだ、君の知っているサカキと私がどれほど違うかわからないからな……。
いちおう、自己紹介をしておくか」
サカキは、ポケットから球状の物体を取り出す。
モンスターボールではない。鉱石のような代物だ。
サカキがそれを握りしめると、轟音が轟く。
そしてアスファルトを突き破って、彼の周囲に土の柱が出現した。
モンスターボールではない。鉱石のような代物だ。
サカキがそれを握りしめると、轟音が轟く。
そしてアスファルトを突き破って、彼の周囲に土の柱が出現した。
「にゃーっ!?」
驚愕に目を見開くニャースを満足げに見つめながら、サカキは悠然と名乗りを上げる。
「トキワジム・ジムリーダー、そしてロケット団首領……。
我が名は、『大地』のサカキ!」
我が名は、『大地』のサカキ!」
【ニャース@ポケットモンスター(アニメ版)】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:サカキに従う
1:ムサシとコジロウがいれば、合流を目指す
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:サカキに従う
1:ムサシとコジロウがいれば、合流を目指す
【サカキ@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]疲労(小)
[装備]碧地珠@封神演義(藤崎竜版)
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2(ポケモンはなし)
[思考・状況]基本方針:異世界の技術や道具を手に入れる
[備考]
参戦時期はレッド編とイエロー編の間。
[状態]疲労(小)
[装備]碧地珠@封神演義(藤崎竜版)
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2(ポケモンはなし)
[思考・状況]基本方針:異世界の技術や道具を手に入れる
[備考]
参戦時期はレッド編とイエロー編の間。
【碧地珠@封神演義(藤崎竜版)】
「九竜島の四聖」の一人である、楊森が使用していた宝貝(パオペエ)。
大地の力を操ることができ、地面を操作するほか、味方の体力を回復することもできる。
楊森は手のひらに埋め込んでいたが、このロワでは手に持つだけで使用可能。
また宝貝は本来なら仙道でない人間が持つと数秒で生命力を吸われ尽して死んでしまうが、
「触れているだけで体力を消耗する」程度まで緩和されている。
「九竜島の四聖」の一人である、楊森が使用していた宝貝(パオペエ)。
大地の力を操ることができ、地面を操作するほか、味方の体力を回復することもできる。
楊森は手のひらに埋め込んでいたが、このロワでは手に持つだけで使用可能。
また宝貝は本来なら仙道でない人間が持つと数秒で生命力を吸われ尽して死んでしまうが、
「触れているだけで体力を消耗する」程度まで緩和されている。