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**プロフィール紹介 >なんら才能がないが義侠心だけはある女性。年のころは20代半ば。取りあえず何とかなる文族として名乗りを上げる。 >基本的に真面目かつ冗談の通じない堅い人物。それ故か、想定外のことが起こると慌ててしまう事が多々ある。~国民名簿より~ 文族にして参謀。越前藩国きっての才媛。Wishという女性を言い表すならばこの言葉は欠かせません。 Wishはもともと越前藩国に代々仕える私臣の一族の出身です。越前軍医大学を卒業。3年の従軍経験を経て出仕しました。真面目な性格で、仕事に妥協はしませんが、反面優しい一面があり藩国の若手より「お姉様」と呼ばれて親しまれています。ただ、アクシデントに弱く、すぐにパニックに陥ってしまうのはご愛嬌でしょうか。後、料理の腕が壊滅的です。普通に作るだけで何故か致命的なダメージを与える料理が作ることができます。紅茶一つ満足に淹れることができません。 武芸の方では護身術を兼ね小太刀での戦闘術を嗜んでいます **イラスト #ref(http://kurosakik.s263.xrea.com/cgi-bin/image/467.gif,,width=300) http://kurosakik.s263.xrea.com/cgi-bin/image/467.gif 越前藩国の謎の生物チビクレと遊ぶWish(鴻屋心太作) **本人PR 「ただ今紹介に預かりましたWishです。普段は参謀として日々外交に走り回っています。 黒オーマの皆さんのことは前回の記録を読み存じております。子供を丁重に送り届けたその義侠心、一騎打ちで得意分野ではないにもかかわらず求められたからと出陣をするその勇気。1人の人間として感銘を受けました。 この度はお見合いとして政略結婚の色合いが強いです。しかしそれでも私は黒オーマの皆さんとなら添い遂げても良いと1人の女性として思います。 いろいろ至らぬ私ですが、よろしくお願いします」 **SS お見合いに向けて ニューワールド世界に越前藩国という国がある。最近まで特に名が立つようなことはなく、むしろ財務が非常に乏しい貧乏国家であった。ただ最近では文殊の開発や機術師の活躍により情報戦国家として有名になりつつある。 ただ越前は相変わらず貧乏であり、国民皆、その財務状況に青い顔をしているが、それでも卑屈になることはなく大らかにすごしていた。 しかし、その日越前藩国に届いた一通の連絡が越前の家臣団を騒がせるようになる。 >そう、そこのあなた、黒オーマとお見合いしてみませんか? > 小宇宙@秘書官の呼びかけ 41707002 お見合い! しかも相手はオーマ!! これは明らかに和平のための政略結婚であり、愛とかそう言う感情は介在しない物だった。これを知った一同は悩んでいた。人を人として扱わず和平の道具として使う作戦のどこに大義があるのか。 家臣団の会議は重い空気に包まれた。その想い空気を切り裂くように1人の女性が手を挙げた。 「恐れながら……。」 「どうした、Wish。」 手を挙げた女性はWishである。Wishは今年で20代半ば過ぎになる妙齢の女性で黒くて長い、艶やかな髪が目を引く。Wishは眼鏡を上げると口を開いた。 「私、お見合いに参加したいと思います。」 一同を包み込んだぞよめき。 「本気か、Wish?」 眉を顰めて確認をする摂政黒埼。Wishはその黒埼に向けてにっこりと微笑んだ。 「本気じゃいけませんか?摂政」 「いや、いけないことはない。ただ私は此処に使える以前からあなたを知っているが、とてもじゃないが藩国のために身を犠牲にする女性とは思えなくてな。」 「あら、私だって藩国とかニューワールドのために身を犠牲にする殊勝な精神はありませんよ。」 Wishはころころと笑う。 「ならば何故」 「だって、黒オーマの皆さん格好いいんですもん」 とたんに頬に手を当てていやんいやんと身を振る。その知性的な普段とはあまりの変わりように一同硬直をする。 「か、かっこいい?」 末席にいた空木がぼそりと呟く。先の黒との決戦では越前からは兵を出していない。よって越前にとって黒オーマハまだ見ぬ相手といえた。精々記録で知っている程度。確かにWishは参謀として自分たちには閲覧できない資料も見ることができるだろうが、そんないつものキャラをかなぐり捨てて身を振るまで格好いいか? そんな空木のみならず他のメンバーも抱いた疑問にWishが答えた。 「ほら、黒オーマって他のオーマと違い私達を地べたすりと呼んで蔑まないでしょう。しかも略奪なんて一切しないその秩序の高さ!子供を送り返すその義侠心!なにより不利にかかわらず堂々と一騎打ちに応じる高潔さ!まさしく私好みです!」 この中で一番付き合いの長いS山崎はWishの演説を聞きながら「ああ、そう言えばこいつも義侠心を大切にしていたよな」と思い返す。 Wishは普段の冷徹な中に義侠心という熱い心が存在をする。普段は知性を重視をする冷静なのに時として計算をしない行動を取るのがその表れだ。そして其れは今発露している。 議長であるセントラル越前はWishの演説が終了したのを見計らい言葉をいれた。 「分かった。これが望まぬ政略結婚ならなんとしてでも阻止をするが、あなたが望んでいるのなら越前はあなたを喜んで送りだそう。」 「はい、ありがとうございます。」 「その代わり条件がある。」 「何でしょう」 「家事、特に料理の腕を磨いておくように」 「はい、お任せください」 堂々と胸を張るWishの横で家臣一同は再び重い空気に包まれていた。 ……一体誰が試食の生け贄になるんだろうか…… Wishは当然人間で、欠点が存在をする。例えばアクシデントやトラブルに弱いというのがそうだ。彼女は規定された行動を素早く、確実にこなすことに関しては優秀といっても差し支えない。しかしいったんトラブルやアクシデントに見舞われるとパニックになるという悪癖がある。いわば官僚型の人間なのだ。 そしてもう一つ致命的な欠点がある。其れが料理を含めた家事が一切苦手と言うことだ。紅茶一つでさえ満足に淹れることができない。というか何故か気絶するほどまずくなる。 しかも其れが本人ではあまり知覚をしていないのがなお悪い。 今でも参謀仕事の合間を縫って家事の訓練をしているが、一切向上をしていない。これなら亀の方がまだ速い。 「何でWishお姉様お見合いする気になったの?」 あまりの家事のド下手さに半ば呆れつつ刀岐乃が声をかけた。それに対して下手な理も一生懸命やっているWishは口を開く。 「何でって、結婚したかったけど?」 「だってWishお姉様なら引く手あまたじゃない?」 「そんなにもてませんよ」 Wishは苦笑を零す。 「いろいろ仕事をしていると忙しくてね。ましてや私は地方の郷士出身だからいろいろ家柄とかうるさくて」 「郷士ってそんなに偉いの?」 「偉くはないですよ。ただ古い家柄だから気を遣うのよね。その分黒オーマならそう言うしがらみもないし、何よりもこの前いったとおりまさしく騎士道を体現したお方。私の理想とぴったりなの。」 「ふーん……。」 「そう言う刀岐乃ちゃんはRANK君にべったりだからね」 「あ、いや、そんな訳じゃ……。」 刀岐乃は真っ赤になってうつむく。Wishはにっこりと微笑んでその光景を眺めた。 結局、Wishの家事の腕は向上しなかったという。 なお、Wishの作った料理のの試食により不破を初め幾人かが倒れたと後に伝わっている
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