まとめwiki ~ 「♀29匹のボックスに♂1匹を入れてみた」

03話 - 遭遇

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f29m1

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 時は少し遡り……。

 >ボックス:入口部屋中央

 ゲンガーは、自分がゴーストタイプのポケモンでよかったと思った。
 ゴーストタイプのポケモンは、他のタイプのポケモンとは違い、『第2の視覚』を使うことができるのだ。
『第2の視覚』とは、それを使うと、暗闇のなかでもはっきりと、物を見ることができるのだ。
 といっても、彼は、さっきまでそれを使うのをすっかり忘れていたのだが……。

 ゲンガーは、『第2の視覚』を使って、辺りを見渡すと、自分はどこかの部屋にいるに違いないと思った。
 なぜなら、この部屋には、正面と左右ひとつずつにドアがあり、それ以外は、部屋には何もなかったからである。

ゲンガー
「まずは、ここから一番近い、あのドアから行ってみるか」

 そう呟いて、彼は正面のドアへと向かった。



 >ボックス:リビングへと通じるドア前

 ドアの前についたので、ゲンガーは『第2の視覚』を使うのを止めた。
 僅かだが、ドアの隙間から光が漏れている。
『第2の視覚』は、暗い所では効果を発揮するが、明るい所では逆効果になるのである。
 彼はさっそくドアノブをひねり、それを引いた。ドアは音もなく開いた。眩しい光が、目にも止まらぬ速さで、ゲンガーの目を突き抜け、彼の視野を奪う。

ゲンガー
(眩しいのは苦手なんだよなあ)

 とは思いつつも、ゲンガーは、リビングのなかへと入っていった。



 >ボックス奥:リビング

ゲンガー
「えっと……」

 ゲンガーは、突然の光景に、戸惑ってしまった。
 今、ゲンガーの目の前には、7匹のポケモンがいて、じいっとこちらを見つめているのだ。

ゲンガー
「……失礼しました」

 リビングの雰囲気を察したのか、ゲンガーは入ってきたドアを開けて戻ろうとした。
 が、ロコンの言葉が、彼の足を止めた。

ロコン
「あ、あの……、よろしければ、こちらへどうぞ」
ゲンガー
「いや、なんか、お邪魔な感じがしたから……」

 彼は、その先を言おうとするが

デリバード
「なにいってんのよ。そんなことないから、こっちへいらっしゃい」

 そうはさせまいと、デリバードが先をいわせない。

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 &コリンク
「そうだよ! こっちにきなよ!」
キレイハナ
「それに、そっちに戻ったって空いてる部屋なんかどこにもないわよ?」

 ロコン、デリバードに続いて、パチリス、コリンク、キレイハナが、さらにゲンガーを呼び止める。
 彼は、少しの間、思い止まっていたが

ゲンガー
「わかった」

 と、静かにいい、7匹のいるちゃぶ台へと足を進めた。
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