世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
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世界はそれを愛と呼ぶんだぜ(新規作成ファイル)
ヒルコ街 レベッカ宅
「レベッカ!?居るのか!?ドアを開けてくれ!?」
扉を乱暴に叩く音と、随分と取り乱した彼の声が聞こえる。大方旅行先で義体を壊したのだろう。まぁなかば捨てられていた義体だ。無理もない。
「どもっす、十三さん。また義体壊したんすか?お代は土産話にしといてあげますから、取り敢えず中に入って下さいっす」
多分今回はこちらに非がある。私もGSUについて全て理解しているとはいい難い。コアが全くもって理解不能のブラックボックスなのだ。
「いや、俺の事はどうでもいい!舞が……ッ!□□▽↑▼◆☆△□……」
まぁ今回も気のすむまでいじくって……「……はい?」
幸い現代は昔と違ってエコーやCTスキャンの機器類は小型化されているうえに複製が容易だ。皮肉な事にジャンクからそれらを作成するのにさほど時間は掛からなかった。検査結果を見て、私は彼に声を掛ける。
「検査結果っすけど、取り敢えず異状はないみたいっすね。安心するっすよ。あ、あと今後十三さんは舞ちゃんの近くから絶対離れない事。ホント、何かあってからじゃ遅いんっすから」
「あ、あぁ、そうだな。……大分取り乱してたみてぇだ。済まなかったな」
「いえ、良いっすよ。あ、コーヒー飲むっすか?」
「……いや、いい。舞を連れて帰るさ。荷物を片付けねぇといけねぇしな」
「分かったっす。気を付けるっすよ。ここらだって危険度じゃあんまり変わんないんっすからね?」
「あぁ」
「あ、あぁ、そうだな。……大分取り乱してたみてぇだ。済まなかったな」
「いえ、良いっすよ。あ、コーヒー飲むっすか?」
「……いや、いい。舞を連れて帰るさ。荷物を片付けねぇといけねぇしな」
「分かったっす。気を付けるっすよ。ここらだって危険度じゃあんまり変わんないんっすからね?」
「あぁ」
舞さんを抱いて彼は去って行った。一応安心はしたようであり何よりだ。彼に暴れられるのは面倒だし。旦那を呼び出し検査結果を見せる。良い気分はしないだろう。当たり前ではあるが。
「……レベッカ、これは……」
「コーヒー、飲むっすか?」
「……頼む」
「コーヒー、飲むっすか?」
「……頼む」
湯沸し器を点けながらもう一度検査結果を見る。検査結果は最悪のそれだ。恐らく特殊細胞を用いた舞の躰と妖のそれは酷く相性が良かったのだろう。異常な速度で胎児は成長している。隠し通せるのも、せいぜいあと1週間だ。
「……中絶すべきだ」
「意味、分かって言ってるんっすよね?」
「……あぁ、だが、あんまりだろ。あいつらはもう十分苦しんだ筈じゃねぇか」
「私には、……出来ないっす」
「それは……そうかもしれねぇけどよ」
「意味、分かって言ってるんっすよね?」
「……あぁ、だが、あんまりだろ。あいつらはもう十分苦しんだ筈じゃねぇか」
「私には、……出来ないっす」
「それは……そうかもしれねぇけどよ」
インスタントコーヒーにお湯を注ぎながら、私は、彼らを香港へ送り出したことを酷く後悔していた。
「ここであの子を中絶したら、あなたも、十三さんも、舞ちゃんも、……みんな否定する事になるっす」
「分かってるさ。GSUとして生み出された俺達の方が、よっぽどその赤ん坊より罪深いだろうってのはな。その子はなんもしてねぇ」
「なら……ッ!」
「レベッカ、俺はな、人間なんだ。……どうしても譲れねぇ事の一つや二つはある」
「私だってそうっすよ。だから、あの子は、絶対に、救うっす」
「分かってるさ。GSUとして生み出された俺達の方が、よっぽどその赤ん坊より罪深いだろうってのはな。その子はなんもしてねぇ」
「なら……ッ!」
「レベッカ、俺はな、人間なんだ。……どうしても譲れねぇ事の一つや二つはある」
「私だってそうっすよ。だから、あの子は、絶対に、救うっす」
何分経っただろうか。ひょっとしたら一瞬だったのかもしれない。まだコーヒーの湯気はたっていた。
「あぁ……だから嫌なんだ。断れる訳ねぇじゃねぇか……お前のその眼でよぉ……」
「酷いと思うっすか?」
「あぁ、ま、そんくれぇ安いもんさ」
「へへ……照れるっす……」
「ま、十三には俺から話とくぜ。アイツもバカじゃねぇ。それに、探偵の勘ってのはこういう、隠し事に良く効くもんさ。さっさと話しちまった方が後々楽になるだろうよ」
「……お願いするっす」
「酷いと思うっすか?」
「あぁ、ま、そんくれぇ安いもんさ」
「へへ……照れるっす……」
「ま、十三には俺から話とくぜ。アイツもバカじゃねぇ。それに、探偵の勘ってのはこういう、隠し事に良く効くもんさ。さっさと話しちまった方が後々楽になるだろうよ」
「……お願いするっす」
彼に電話を掛ける旦那の顔は、疲労と、それ以上の決意を持った顔で。
「じゃ、行ってくる」
「いってらっしゃいっす」
「いってらっしゃいっす」
私に希望と惚気を与えるには十分な理由であった。
乾探偵事務所 屋上
「で、お前が俺に用があるって事は……」
「あぁ、薄々感づいてはいたんだろ?」
「……まぁな。いや、考えたくはなかったのさ。結局のところ俺は」
「レベッカだって、悪気があった訳じゃねぇんだ。ま、済まなかったな」
「いや、気づかい感謝するぜ。……今は夜風に当たって丁度良く頭が冷えててな。さっきじゃこうは行かなかっただろうぜ」
「……冷静に殺す算段でもってか?お前がすべきはヤツを殺す事じゃなくて舞を守る事だ。見失うな、十三」
「じゃぁ……じゃぁよぉ……」
「あぁ、薄々感づいてはいたんだろ?」
「……まぁな。いや、考えたくはなかったのさ。結局のところ俺は」
「レベッカだって、悪気があった訳じゃねぇんだ。ま、済まなかったな」
「いや、気づかい感謝するぜ。……今は夜風に当たって丁度良く頭が冷えててな。さっきじゃこうは行かなかっただろうぜ」
「……冷静に殺す算段でもってか?お前がすべきはヤツを殺す事じゃなくて舞を守る事だ。見失うな、十三」
「じゃぁ……じゃぁよぉ……」
コイツの怒りはもっともだ。自分が生きていても良いのは舞を守っているからとさえ思っている。……コイツはまだ、人間としての存在理由を他者に預けなければ、生きていくことすらままならない赤子だ。俺だって似たようなもんだが……。
「お前が、お前の意思で、アイツを倒すなら、まずは舞に詫びを入れろ。それがアイツを地獄に叩き落すのに必要な最初のステップだ」
「……分かってるさ。俺が注意しておけば良かったんだ。あのクソったれ社長以外にも、この世にゃ悪は五万と居ることにな」
「いや、そこじゃねぇ。確かにお前が気を付けてりゃこんな事にはなってねぇが」
「なら!「お前、舞に説明したか?」……ッ!……出来る訳、ねぇだろ……」
「お前よ、舞を都合のいい女と思ってねぇか?」
「何を……」
「舞は、多分気が付いてるぜ。俺達に似て頭の切れる子だ。お前から説明されるのをずっと待ってる筈だ。それに比べてなんだお前は!」
「いや、違う!俺は舞を!」
「舞を守ってやっているってか?……甘ったれんのもいい加減にしろ糞餓鬼ィ!お前がしてんのは唯の自己満足だ!勝手に舞をお姫様に仕立て上げて、自分の檻に閉じ込める!お前一回でも舞を隣に立たせてやったかよ!?舞はお前のパートナーだ!何時までもか弱いお前の娘じゃねぇんだよ!」
「……分かってるさ。俺が注意しておけば良かったんだ。あのクソったれ社長以外にも、この世にゃ悪は五万と居ることにな」
「いや、そこじゃねぇ。確かにお前が気を付けてりゃこんな事にはなってねぇが」
「なら!「お前、舞に説明したか?」……ッ!……出来る訳、ねぇだろ……」
「お前よ、舞を都合のいい女と思ってねぇか?」
「何を……」
「舞は、多分気が付いてるぜ。俺達に似て頭の切れる子だ。お前から説明されるのをずっと待ってる筈だ。それに比べてなんだお前は!」
「いや、違う!俺は舞を!」
「舞を守ってやっているってか?……甘ったれんのもいい加減にしろ糞餓鬼ィ!お前がしてんのは唯の自己満足だ!勝手に舞をお姫様に仕立て上げて、自分の檻に閉じ込める!お前一回でも舞を隣に立たせてやったかよ!?舞はお前のパートナーだ!何時までもか弱いお前の娘じゃねぇんだよ!」
殴った右手に鈍い痛みが走る。流石GSUだ。無駄に身体は出来てやがる。
「……違う、俺は……」
「認めろよ。楽になるぜ」
「認めろよ。楽になるぜ」
崩れ落ちた十三にタバコを投げつける。ヤニは精神に良い。古事記にもそう書いてある。
「怖かったんだ。ずっと」
「おう。ゲロっちまえ」
「いつか、舞がどこか遠くに行っちまうんじゃねぇかって。俺みてぇな底辺より、舞にはもっと似合いの男がいるって。舞が気が付いちまうんじゃねぇかって」
「おう」
「……結局、あのクソ社長のシナリオでそういう関係になっただけだ、俺と舞は。舞がいつか、この関係に嫌気がさしちまうんじゃねぇかって。俺は……それが嫌なんだ」
「おう。ゲロっちまえ」
「いつか、舞がどこか遠くに行っちまうんじゃねぇかって。俺みてぇな底辺より、舞にはもっと似合いの男がいるって。舞が気が付いちまうんじゃねぇかって」
「おう」
「……結局、あのクソ社長のシナリオでそういう関係になっただけだ、俺と舞は。舞がいつか、この関係に嫌気がさしちまうんじゃねぇかって。俺は……それが嫌なんだ」
十三の隣に寝そべり、汚れ切った東京の空を見上げる。タバコの煙が螺旋を描いて、微かに見える軌道へ昇っていた。
「……あと1週間だ」
「それが期限か。ま、それまでには話をつけねぇとな。……舞に嫌われるとしても」
「あ、そうだ」
「何だよ?」
「それが期限か。ま、それまでには話をつけねぇとな。……舞に嫌われるとしても」
「あ、そうだ」
「何だよ?」
俺は懐にしまっておいた無線を奴に見せる。
「……何時からだ?」
「最初から」
「……ウッソだろお前」
「最初から」
「……ウッソだろお前」
屋上の扉がゆっくりと開く。隣のクソ野郎から慌てふためいた様子がひしひしと伝わってくる。良いザマだ。その席に着いたことの重大さを思い知らせてやる。
「ふふふ……父さんの子供っぽいところ、久々に見たかも」
「舞、すまねぇ……俺は……」
「ううん。良いの。私、幸せだよ」
「……敵わねぇなぁホント」
「舞、すまねぇ……俺は……」
「ううん。良いの。私、幸せだよ」
「……敵わねぇなぁホント」
お熱いこって、邪魔者は退散すっかね。
「じゃ、俺はこの辺で……」
「あ、隼人さん。レベッカさんに、手術の準備、お願いしといてください」
「舞、お前……」
「父さんだって、1割くらいは子供が出来て嬉しい癖に~」
「いや、舞……無理は……」
「してないよ。確かに父さん以外の奴にヤられたのは腹たつし100回地獄送りにするけど。それと、この子は関係ないもの」
「……強く、なったな」
「毎回ボロボロになって帰ってくる、どこかの誰かさんのお陰で、ね」
「じゃ、レベッカにはその旨を伝えとくぜ。そんじゃごゆっくり~」
「あ、隼人さん。レベッカさんに、手術の準備、お願いしといてください」
「舞、お前……」
「父さんだって、1割くらいは子供が出来て嬉しい癖に~」
「いや、舞……無理は……」
「してないよ。確かに父さん以外の奴にヤられたのは腹たつし100回地獄送りにするけど。それと、この子は関係ないもの」
「……強く、なったな」
「毎回ボロボロになって帰ってくる、どこかの誰かさんのお陰で、ね」
「じゃ、レベッカにはその旨を伝えとくぜ。そんじゃごゆっくり~」
濁り切った夜空は朝の澄んだ空気と光に去り、明けの明星は軌道もスラムも等しく照らしていた。
3日後 ヒルコ街 レベッカ宅
「容体が急変した!?」
レベッカの声で目が覚める。時刻は……朝5時。些か早い起床だ。
「どうしたレベッカ、お前また徹夜で機械を」
「そ、それどころじゃないっすよ!し、手術の準備を……」
「そ、それどころじゃないっすよ!し、手術の準備を……」
そう言いながら昨日完成した分娩室の電源を付けるレベッカ。何が何だか良く分からんのだが。
「何だよレベッカ。何かバグでも見つかったのか?」
「あなた寝覚めホントポンコツっすよね。早く手伝ってください!舞さんもう産まれるって大変らしいっす!」
「……は?」
「あなた寝覚めホントポンコツっすよね。早く手伝ってください!舞さんもう産まれるって大変らしいっす!」
「……は?」
扉が破壊される音と共に十三が舞を運び込んで来る。
「レベッカ、手術は……」
「もう出来るっすよ。あんまり舐めないでくださいっす」
「助かる」
「もう出来るっすよ。あんまり舐めないでくださいっす」
「助かる」
いや、え?
「もしかしたらと思ったっすけど、これ私の時とすんごい似てるっすね……舞さん?私の声聞こえるっすか?」
「舞!大丈夫か!今から手術だ!気をしっかり持て!」
「隼人さん!?何やってんすか!打ち合わせ通り手伝ってくださいっす!」
「あっ、はい」
「舞!大丈夫か!今から手術だ!気をしっかり持て!」
「隼人さん!?何やってんすか!打ち合わせ通り手伝ってくださいっす!」
「あっ、はい」
????????
「ま、舞は大丈夫なのか?」
「私の時はもっと酷かったんで多分大丈夫っす。このままだと胎内に居るまま成長しちゃうんでパパっと終わらせるっす。……あー、考えるだけでも痛い」
「あの、レベッカさん?」
「後にしてくださいっす」
「あ、はい。すいません」
「私の時はもっと酷かったんで多分大丈夫っす。このままだと胎内に居るまま成長しちゃうんでパパっと終わらせるっす。……あー、考えるだけでも痛い」
「あの、レベッカさん?」
「後にしてくださいっす」
「あ、はい。すいません」
十三からすんごい目(あるのか?)で見られた気がするけどもうなんか頭回らねぇ。
術後
「いやぁ危なかったすね。まさか私の時と似たような感じになるとは思ってなかったっす」
「あの、大変恐縮なのですが、レベッカさん、あの、私の時というのは……?」
「あの、大変恐縮なのですが、レベッカさん、あの、私の時というのは……?」
いや、俺聞いてない。え?俺の知らないところで何が????
「あれ、言ってなかったっすか?舞ちゃん産むときホント大変だったんっすよ?……いやぁホント……」
遠い目をするレベッカ。あーこりゃスイッチ入ったな。こうなると1時間は喋れん。
「あ、ハイ。なんか察しました。ハイ、すんませんした」
それはそれとして、うせやろ……あんまし知りたくなかった……。
「十三……お前俺の息子「それ以上言うな」……おう」
その後、産まれた赤子の名前を付けたり舞の誕生秘話を聞いたりいろいろありました。決して描写に疲れてしまったわけでは無い。良いね?
「あのー、翔太さん?で良いんだよね?」
「そんな事はどうでもいい。もう1周するぞ」
「そんな事はどうでもいい。もう1周するぞ」
こんにちはシオンです。今日はどうやらずっとこのおっさんに付き合わなければならないようです。このおっさんが創った最近の十三とその周辺の人間関係の映画を見せられています。
「うぉお……!やっぱここの覚悟完了の十三の顔うへぇ!」
このおっさんは翔太といって何故か絡まれました。誰だこのおっさん。随分と精巧なAIだけど……関わりあったけなぁ?なぜ私がこんなものを見せられているのか……まぁやる事も特にないし、そんなこんなでこの数時間で乾家の意外な一面を垣間見てしまった……。
「十三は結局赤子を生むのに賛成したんだよね」
「キキィー!そうだ!ここから十三の悲しい己との闘いが始まるのさ!」
「キキィー!そうだ!ここから十三の悲しい己との闘いが始まるのさ!」
このAIマジで怖いです。
「十三は子供を持ちたいとは思っている……!だが生まれる子供は憎いあの野郎の子供!……きっとあの時の俺も悔しみながら嬉しがってこの場面を見ている筈だ!」
「……そ、そうですか……じゃあ私はこの辺で……」
「待てぇ!」
「あ、あの、まだ何か……?」
「十三と舞の名場面に決まってんだろうが~~!」
「あ……そうですね。すいません……」
「……そ、そうですか……じゃあ私はこの辺で……」
「待てぇ!」
「あ、あの、まだ何か……?」
「十三と舞の名場面に決まってんだろうが~~!」
「あ……そうですね。すいません……」
あと何時間このおっさんに付き合わなければいけないのでしょうか……無視したらなんかしてきそうで怖い……。
「貴方は……十三や舞のことどう思ってるの?好きじゃないの?」
「?大好きだが……」
「そ、そう……い、いいの?」
「良い悪いではない。私は《観測者》だ。人の手から生み出された彼らが、人に対してどう接するかを、……人の未来を観測するものだ」
「人の……未来?」
「彼らは新人類だ。私は彼らが人を愛するか、憎むかを判別しなければならない。その点では今回の事件は都合が良かった。良い判断基準になるだろう。……お前は、人を恨みそうだな」
「わ、私?なんで私が……」
「ふむ、時間切れか。残念だったな封印少女よ、私は鍵では無かったようだ」
「鍵……?一体何を!」
「?大好きだが……」
「そ、そう……い、いいの?」
「良い悪いではない。私は《観測者》だ。人の手から生み出された彼らが、人に対してどう接するかを、……人の未来を観測するものだ」
「人の……未来?」
「彼らは新人類だ。私は彼らが人を愛するか、憎むかを判別しなければならない。その点では今回の事件は都合が良かった。良い判断基準になるだろう。……お前は、人を恨みそうだな」
「わ、私?なんで私が……」
「ふむ、時間切れか。残念だったな封印少女よ、私は鍵では無かったようだ」
「鍵……?一体何を!」
「哀れな少女よ、循環は決してお前を逃さない。……苦しみの果てに待つは報われぬ未来だけとは反吐が出るッ!……さて、続き編集するか」
「あれ?」
いつもの部屋だ。何か変な夢を見ていたような気が……まぁ良いや。