各サークルで、アレグリアスはポピュラーなヌメロだと(だったと)思います。バイレ・フラメンコを代表する曲ですよね。
踊り手のみなさんは、先生や先輩から振付をもらえばよいかと思いますが、唄い手の皆さんは、どの歌を選べば良いのか、YOUTUBEなんかにも多すぎて、わからないこともあると思います。
ここではその手助け・手がかりになるように説明していきます
アレグリアスの概要などについては以下を参照してください
学生フラメンコ地方総局情報化wiki "Alegrías"
学生フラメンコ地方総局情報化wiki "Alegrías"
やらないほうがいいこと
先輩のコピー
先輩の歌ってる動画、過去の公演のDVDとかを真似するのは(わかりやすいとは思いますが)良くないです。スペインの音源、元ネタを聞くほうがいいです。
また、たとえ元ネタを聴いて選ぶにしても、先輩と同じネタじゃ無いほうがいいです。先輩のクセがうつったりしますし、自分の好きな歌を選んだほうがいいです。
踊り手の皆さん
聞き慣れた、固定の、同じ歌を歌ってほしい→歌い手に歌詞指定っていうことも過去にあったようですが、それはしないほうがいいです。何かのコンセプトで、特殊なメロディや歌詞が必要な場合以外は、指定しないでいただきたいです。
アレグリアスの歌詞の仕組み
4行の歌詞の2行目から唄います、最後の3・4行目を繰り返すので
2→1→2→3・4→3・4 の7フレーズとなることが多いです。
この後に「コレティージャ」または「フゲティージョ」という短い歌詞がくっついて2〜4コンパスとなります。
2→1→2→3・4→3・4 の7フレーズとなることが多いです。
この後に「コレティージャ」または「フゲティージョ」という短い歌詞がくっついて2〜4コンパスとなります。
アレグリアスの歌詞7フレーズ+フゲティージョ4フレーズ=7+4の組み合わせで11コンパスとなることが多いような気がします。
たまに歌が1コンパス空けて(伸ばして)2→空→1→2→3・4→3・4…空いているところに踊り手が打撃音(レマーテ)を入れる…とかもあります
レトラとフゲティージョの組み合わせは、自由に選んでもらって良いと思います。別々の音源から持ってきたりとか。1つ目の歌と2つ目の歌でおなじフゲティージョをつかったりとか。
アレグリアスの種類
派生系や創作的なもの、類縁的なもの(カンティーニャと呼ばれたりするもの)は無数にありますが、基本的・伝統的な「アレグリアス」は4種類のメロディになると思います。
仮に4種類を「A」「B」「C」「D」とします。Aは低め、B→Cと高く・強くなり、Dはめっちゃ高いやつです(歌うのしんどいかも)
アレグリアスの踊りの「歌振り」は1個か2個だと思いますので、無難なことをいえば「B」「C」のパターンを歌えれば良いと思います
では実際の音源を聴いてみましょう。
Camarón de la Isla
20世紀後半のもっとも偉大な唄い手のカマロン・デ・ラ・イスラ、ギターはパコ・デ・ルシア(ふたりともカディス県出身)実際日本でもよく歌われています(よく歌われすぎ)
おなじみの「ティリティトラン…」で始まります
https://youtu.be/Vt3gL42CIuA?t=27 30秒あたりから、「B」パターンのメロディ。
https://youtu.be/Vt3gL42CIuA?t=87 1:30あたりから、高い目「C」のパターンのメロディ
https://youtu.be/Vt3gL42CIuA?t=87 1:30あたりから、高い目「C」のパターンのメロディ
Tiriri tran…と、2つのレトラ、最小限のユニット?で構成されています。
そういう意味で、オーソドックスとおもわれるもうひとつ
El Torta
Juana la del Revuelo
セビージャの人です。
ティリティ…(コンパスの途中の、ちょっと高度なところから歌いはじめています)のつぎ、
https://youtu.be/VozpGd34Gyw?t=64 1分くらいのところから、低めの「A」パターン。その後B→Cと唄います。最後4つめ(4:07〜)はちょっと変化球っぽいやつです。最後もまたTiriri〜でおわります(冒頭のTiritiとちがって、普通の唄い方)
https://youtu.be/VozpGd34Gyw?t=64 1分くらいのところから、低めの「A」パターン。その後B→Cと唄います。最後4つめ(4:07〜)はちょっと変化球っぽいやつです。最後もまたTiriri〜でおわります(冒頭のTiritiとちがって、普通の唄い方)
Diego el CIgala
マドリッドの人です
カンティーニャの類など、いろいろ織り交ぜて歌っています。
冒頭からティリティではないですし、各レトラにくっついてるフゲティージョも「あるある」のやつではないですが、楽しいですよね。
Mayte Martín
バルセロナの人です。優しい歌い方
これも織り交ぜて歌っています。一個前に紹介したDiego el Cigalaと共通点も多いですね
イントロ
伝統的な「Tiriti tran..」が多いですが、現代の創作的な、洒落たものもたくさんありますので、イントロくらいはそういうのでもなんとかなったりします。
むかしのアレグリアス
むかしのものは今ほどきっちり歌わずになんだか自由な唄い方だったりしますので、踊りに使いにくい時があります。あと、メロディや音域が違う時もあります。
Niña de los Peines
20世紀前半のレジェンドで、このアレグリアスも非常に有名なものですが、いま歌われているものとメロディが違っていて、いまのものと同じ音域で混ぜて歌うのが困難です