ファナー


「お前にネストの古い言葉をあげよう。よく生きたお前にぴったりの言葉…滅び(ファナー)だ」

概要

ヴァウが暴走するバサラを止める為に作ったスペシャル・ナンバーズの4機目。
女性型であり、青紫の女性的ボディーに、オンギョウのものよりも更に人間らしい、女神像のようなマスク・パーツを持つ。
石像との違いは黒目が有り、非人間的な部分を多く残しながら自由自在・柔軟に人間のように表情を動かせる点。
格闘用に最適化されたボディを持ち、スレンダーでありながら「凝縮した」ようなイメージを抱かせる堅実で鋭角的なフォルム。
アルミザンからかなり間が空いたが、専用装備「時限急行弾」の開発に時間が掛かった為。
基本的に冷静で精神力は高く、生まれ付き老成したような性分を持つ。

特殊装備「時限急行弾(サーア・ファナー)」は、腕部分のシリンダーに装備された特殊エネルギー内包弾頭。
拳に「殴った相手の時間を経年劣化で朽ちるその時まで進める」効果を付与し、一瞬にして滅ぼす危険な弾頭。
一弾が非常に高価な上に、エネルギーを有効に伝わせる為には特殊な回路を通して直接伝える必要が有り、銃弾やエネルギー弾にして打ち出せない。
空気中を進む武装として放出した場合は、あまりにも激しい大気減衰で1秒ともたずにエネルギーが全て消滅してしまう。
そのためファナーの腕部分にその為の特殊回路が組み込まれており、殴ったり触れたりする形で発動する。
それ以外の武装はペイロード不足で「徒手空拳」の他は加速装置しか装備されていない。
携行武器を操る事は出来るが、格闘戦に特化させられている為に銃器の命中精度はあまり良くなく、装備してもそれほど役に立たない。

弾頭はバサラ、ザンシュバケルカンザブラムロードラムテンカイドガランドーヤークの9機を狙って9弾+予備一弾が作製される。
バサラのアジトに侵入し、徒手空拳のみでメカニロイド軍団を破壊しながら最奥部に到達。
9機相手に一弾として欠けていない時限急行弾を使用した戦闘に入ろうとするが、「十三機のバケルカン」が現れ、戦闘に突入。
イレギュラー出現の為時限急行弾を使用せず、自らも中破しながら格闘戦で8機を破壊。
しかし2機補充され7機まで増加したバケルカンを見て、これ以上の戦闘は不利と判断、逃走しながら2機を破壊し帰還。
ヴァウ宅に帰りメンテナンスを受け、対策を施しもう一度突入しようと本人は提案するが、再び突入した際にはアジトはもぬけの空に。
蠢くジュリオンズの群れを破壊しながら帰還、無駄足を嘆きつつも時限急行弾の存在は露見せず、損失も無かった為にバサラの捜索続行を決意。
普段はアルミザンアリコルと共に行動している。
なお、複数機出現したバケルカンは、「死去(デスサラフ)」によって作り出された彼のコピーであるものの、8機破壊後の補充2機はストックを切らしたマクシルスの変装である。
ヴァウはこの事件で始めて「(オンギョウ、ゴールが破壊したはずの)バケルカンが壊れてない」、「しかも増えてる」と認識し軽いトラウマとなった。

なお、性能、性格ともに僻まれるほどの完璧ロボットかと思われたが、遠くにいるコイツを呼ぼうとすれば距離が遠ければ遠いほど「はぁー↑↑↑い」と声が高くなるヘンなクセが判明した。
本人曰く「低い声だと距離がある時に聞こえないから」との事だが、数百m先に居る時に呼ぼうとすると高周波を出すので不気味。

技や武装

「時限急行弾(サーア・ファナー)」
上記参照。
この10弾とファナー本体を作る為にヴァウは私財の殆どを投げ打った上に借金までした為、現在は激貧生活を強いられておりまともに充電も出来ていない。
上記されているように9機を狙い予備一弾が作られたが、ヴァウ側がロードラムが既に破壊されている事を知らなかった為に予定予備一弾が増えた。
が、再びバサラとの戦闘を繰り広げた際、ザンシュとの戦闘で一弾消費。
ザンシュの形状記憶ナノマシン・アーマーを全てチリに変えたが、本体の撃破には至らず無駄に消耗する結果となってしまった。
残り弾数、現在9弾。

「加速装置」
時限急行弾と基本性能以外に唯一装備されたシステム。
ザンシュの「シルバー・イントルード」を参考に、それそのものより13.7km/h早く動けるように作られている。
十数秒間の使用のちクールダウンの為に20数秒間必要であり、連続使用は出来ない。
オーバーヒートしたまま無理に使用しようとすると深刻なシステムダウンを起こす。
初戦闘ではバケルカンの防御死霧を突っ切り拳を当てる為に多用された。

「ヘルダイビング」
加速状態の低空跳躍のちの一回転より繰り出される拳打。
音より早く到達する衝撃で、直撃したものを「破裂」させる。

「フォーリングイレーズ」
ヘルダイビングの蹴撃版。
衝撃波で周囲のものを吹き飛ばす事も可能。

4番エース語録

「お前にネストの古い言葉をあげよう。よく生きたお前にぴったりの言葉…滅び(ファナー)だ」
名乗りも同時にこなせる嬉しいオシャレ挨拶。
しかし、イレギュラー発生の為にバサラに名前を贈る機会はまたとなってしまった。

「私の名前でも在る」
後ろにちょこっと添えると名前もしっかり伝わる便利な言葉。

「兄さん、貴方はまだ来るべきではない。ロボットなのに足が震えている」
アリコル、アルミザンと共にバサラ捜索に旅立つ際に同行を志願するマシュリクに言い放った言葉。
兄の身を心配しての事だったのだが、当人からは「じ…自分がすげぇ高性能だからってバカにしてんだな!?」と激昂されてしまった。

「いやーね、本当にあの子最近で今までで一番のワルですよ。本気で…死ぬかと思いましたから。最後のハッタリが効いて良かったですよ」
自らの分身でありストックであるボディを格闘戦にて破壊されたバケルカンの感想。
ストックが4機になってしまったのでものすごく憤慨している。

余談

スペシャルナンバーズ最新機。
マシュマグが非常に可哀相になるキャラ。
アホみたいなメアリーさんなんで出番はありません。
最終更新:2014年05月13日 12:05