地球連邦軍 出自一覧


RX-78NT-1
NT-1の形式番号から見て取れるように、ニュータイプ(NT)として覚醒したアムロの為に開発された特注の当時最新鋭ガンダム
劇中ではアムロ所属のホワイトベースへ受領する前、サイド6内での調整中に、ジオン特務部隊サイクロプス隊の襲撃で大破している(作品中でザクに撃破された唯一のガンダム(ゲームを含めると、マドロックも)である)。とはいえ襲撃するジオン軍のMS達に対し、固定武装のみで戦い、いずれも退けている。
パイロットは「シューフィッター」(個々人の足に合わせた靴を作る製靴職人の意味から)と呼ばれるテストパイロットの女性、クリスチーナ・マッケンジー(クリス)。

NT専用と言ってもジオン軍のそれと違い、当時、NTの研究分野において素人同然だった連邦軍なのでサイコミュ等のエスパーデバイスは搭載されおらず、アムロが一番不満がっていたNTパイロットの過敏な知覚に対応しうる機体の反応速度を極限に向上させた仕様となっている。つまりRX-78-2G-3に施されたマグネットコーティングを以てしても尚、アムロの超人的なNT能力に追従できなかった為、根本から開発された機体なのである。結果として反応性の向上と爆発的な機動性を実現したものの、極度にピーキーな性能はNTではないクリスでは到底に使いこなせる代物ではなく実質的にアムロ専用機と化している。OTで使えそうなのはヤザンくらいであろう。

両極端な立場の関係上、ゲームに登場した時の扱いが割と良かったり不憫(ガンダムより弱いとか、未完成品グリナスヘッド)だったりと評価が一定しない。本シリーズでは完全なるガンダムの上位機として、三年後のオーパーツ並のマジキチ性能を見せつけている。当時のMS群の中では抜きん出た性能を有し、もし本機がアムロの手に渡っていたなら、1年戦争はもっと早く終わっていたと言われる程である。
…逆に扱いが悪い時の例を挙げると、某ロボットシミュレーションにおいて、機体性能が低いだけでなく物語後半に「ガタがきてる」として(ガンキャノンとかを差し置いて)強制廃棄処分というあんまりな扱いを受けている。


FSWS構想に基づく防御力向上処置の一環としてチョバム・アーマーの装着が可能で、これを装備すると総重量が90tにまで及ぶ。反応性第一主義の機体に過重なる追加装甲を施すあたりの意図がよくわからないが、アムロの手に渡るまでの重量リミッター兼梱包材みたいなものであろう。またグリプス戦役時にやっと標準装備となる全方位リニアシートを試験的に採用するなど先駆的な最新技術を内臓している。
固定武装は頭部バルカン×2門及びビームサーベル×2本の他に両腕部に収納される形で90mmガトリングを2門装備している。ビームライフルとシールドは用意されてたが劇中では使用していない。これらの兵装はプラモデルマスターグレードでのキット発売に合わせてメカニカルデザイン担当であった出渕裕が新規にデザインしたものである。ついでに言うとシールドにマーキングされている「アレックス(ALEX)」という愛称も『0080』の脚本内に突如出てきたものらしい。
またDVD付属の小冊子によるとスコープ付きの専用バズーカの設定もあった様で、こちらは『GUNDAM FIX FIGURATION #0039 RX-78NT-1 ALEX {FRAME MODEL}』に付属している。この辺りの経緯は意外と行き当たりバッタリな奴である。

下記のSDガンダムの話には''トリコロールカラーのアレックスが出てくる。

余談だがケンプファーを掃射で屠った件の腕部90mmガトリング、確かに凄まじい威力と高評価だが、「炸薬の威力は口径の3乗に比例する」という現代兵器の兵器学的尺度として評価すると、(口径120mmの)ザクマシンガンの方が遥かに威力が高くなるという説もある。が、実際にはザクマシンガンは徹甲弾ではなく榴弾(非成形炸薬弾)を低初速かつ曲射弾道で連射する対艦兵器であり、徹甲弾を高初速で連射する対MS兵器であるアレックスの90mmガトリングと単純に比較する事は難しい。更にジオン軍で後年開発されたMMP-80(90mm)マシンガンでは対MS戦闘を意識し、初速の向上や成形炸薬弾を使用可能とするなどの改良が行われている為、この辺りも比較も更に困難といえる。

後に連邦軍はこの機体をベースとしてジム・カスタムとチョバム・アーマーを応用したジム・キャノンⅡを開発している。いわゆる「オーガスタ系」機体群の走りである。

RX-77D
ガンキャノンの量産型機。アポジモーター数は増加し、運動性能はガンキャノンを上回る。バックパックに収納伸縮式の2門キャノンが特徴的。スカーレット部隊に配備され、格好良く空中から出撃した直後、ケンプファーのシュツルムでクレー射撃のよう打ち落とされている。
撃破された機体は市街地に落下、挙句暴発し民間人にさらなる被害を出すなど全くもっていいとこなしの疫病神的存在。
出力もアポジ数もガンキャノンを凌駕するスペックなのだが、ガンキャノンに及ばないところは量産機故の不待遇。

RGM-79G
ジムの後期生産型らしいがジムとは大きくかけ離れたデザイン。
第1話でサイド6でザク改と戦っている姿が確認できる。
その際に破壊され放置された残骸が、後にザク改修理のパーツ取りに使われた。
08年に発売されたHGUCザクⅡ改キットの説明書には、戦場でもMSの部材を現地調達できるよう連邦のMSと部品を共有性のある構造にされてると記されている。
ブルーディスティニー1号機に搭乗前のユウ・カジマ少尉の搭乗機でもある。

RGM-79GS
ゲルググJに特に見せ場なくやられていったMS達。
カタログスペック上ではガンダムに匹敵するはずだったのだが、そこはパイロットの技量の差か。
当時の連邦軍MSの中で、最も空間戦闘に長けたMSであるとされており、ブルーディスティニー3号機を失ったユウ・カジマ中尉の搭乗機(赤い部分を青く塗装したカスタム機)となっており、当機でア・バオア・クー攻略戦に参加している。

RGM-79D
ジムの寒冷地用機。間接駆動部に防寒カバーが施されている。
0080連邦系では珍しい、通常ジム系列の四角い盾を持つ。
マシンガンはスターリングSMG、イギリスのステンマシンガンに似た専用のものと、ジムコマンド系列のブルパップ(90mm)・マシンガンものを使用。
作中では1話冒頭、北極基地を強襲したサイクロプス隊の迎撃に出撃している。
…が、手首を撃たれて暴発した自分のマシンガンで穴だらけになったり、ガルシアに首根っこ捕まれてコックピットを狙い撃ちされたり、いいとこなし。
アレックスの入ったシャトルを狙っていた、アンディのハイゴックを仕留めたのが唯一の戦果か。

RGM-79SP
1年戦争時における地球連邦軍最強の量産機。
スナイパーと名がついているものの、別に狙撃専門という訳ではなく「遠距離ビームライフルにも対応可能な高性能ジム」という位置付けのようである。また本シリーズでのSPAの様に高出力で射出する場合は、機体とは別にジェネレーター発生装置による外部からの供給および冷却材等のサポートが不可欠となる。その場合、移動はできないので遮蔽物等がないと遊撃隊に対してはほぼ無防備といえる。

両軍を通じても量産機としてはとにかく抜きん出て高性能な機体で、『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズを初めとして近年のガンゲー作品でも一年戦争のジム系MS最強の地位を不動の物にしている。
無論、本作ガンダムバトルシリーズでも比較的早期に手に入る上に機体性能も優れている初心者救済の機体である。

この様に最近の各ゲーム、ガンダム系雑誌や攻略本等の書籍においては、本機の武勇伝や人気が多く伝えられており、ファンの間からもキット化を待望されてはいるものの、…映像初出作である『0080』劇中では強襲用MSケンプファーによってガンキャノン量産型と一緒に秒殺されている
…誇張の類では無く、本当に出撃してバイザーを稼働させ宙に舞っている次のシーンでは既に消えている。つまり正確には撃墜シーンすら無いのである。この間僅か3~4秒程しか無い。この為活躍した印象は極めて薄い、というか何の為に出たのかすら不明なレベルである。
「でも撃墜シーンが無いって事は無事かも知れないじゃない」という反論も時折聞かれるが、劇中ではしばらくして『スカーレット隊、全滅!』というセリフが入るので、普通に考えて撃墜されたと考えるのが妥当であろう。

どれ程後付でバリエーションを増やしたところで、やられることで劇中に華を添えるジムという存在は、いわば時代劇の斬られ役でしかない様だ。

とにかく酷い扱いであるが、一応『08小隊』劇中でおなじ狢である陸戦型ジムスナイパーが非道なビーム狙撃でザンジバル級を改装した病院船を撃沈し、アプサラスⅢやガンダムEZ-8を行動不能にしており、これらがジムスナイパーバリエーション機としての数少ない活躍(悪い意味で)の場だったといえよう。
但し漫画『機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles』や『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』ではやはり撃破シーンの方が目立っており、どうにもこうにも「中途半端なかませ犬」という様なマイナスのイメージが付きまとっている気がしてならない…

余談だが、ゲームで携行しているロングレンジビームライフルはPS2用ゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』で追加されたもの。元々は先述の陸戦用ジムスナイパーが携帯していたもので、本機は使用していなかった。ちなみに『0080』作中ではジムコマンドと同じブルバップライフル装備で出撃している。

ジオン軍

MS-06FZ
マ・クベ大佐(以下、マ)が発案した統合整備計画にて改修されたザクⅡの最後期型。
FZ型と呼ばれる事もある。出力が大幅に向上されており、限定的ながらホバー走行が可能。
しかしタンクの量が変わらないため、稼動時間が本来の半分程度しかない。
マシンガンの口径も本家より小さいが、集弾性と携行弾数は向上しているうえ、対MS用に作り直されたものを使用している。
総合的な性能はドム以上ともゲルググ並みともされ、マを彷彿とさせるネチネチ戦術でガンダムを追い詰め、最後に漢のヒートホークでブッ倒した史上初のザクである。(U.C.の時間軸で考えると、ゲラート・シュマイザー専用ザクIに続いて2機目であり、初ではない…が映像作品では初)。
このようにバーニィの大金星のお陰で特に記憶に残るザクの一つだが、変わりに機体設定もいまいち安定していない。


MS-06FZ
ザクⅡ改の頭部をナチスドイツ形状のヘルメットに変更したバリエーション機。
後のギラドーガに繋がるフリッツヘルムである。
旧キットの説明書ではこのFH仕様がパイロット達に好評だったらしいが、
それはドイツ好きの出渕裕にとってでは・・・?
本シリーズでは特徴的な武装がないため、外装(ドイツ兵っぽさ)と相成ってエースとしてではなく、一兵卒として戦うのも一興。
作中での出番はかなり少ない。
余談だがGジェネ魂では角付きに代わって本機が指揮官機になっている。

MS-09R2
統合整備計画に基づくリック・ドムの後期生産型。
Ⅱと書いてドイツ語のツヴァイと読ませるあたり、ドイツ好きの出渕裕らしい。
0080作品の機体では唯一、0083にも登場している。
流石にゲルググJも0083に出したら完全なるオーパーツ扱いだろう。

MS-09R2
ザクⅡ改に擬態(色的な意味で)したリック・ドムⅡ。
原作では一瞬程度の登場しかしていないので、知らない人も多かったが最近ケンプファーと同時にプラモデルHGUCとしてキット化された為知った人も多いと思われる機体。地上用にチューンされている。

MS-14JG
統合整備計画に基づくゲルググの改修型。
Jと書いてイェーガーと読む、やはりドイツ語である。その心はJÄGER=猟兵。
劇中に於いて一機のみ登場した。それ故「誰かの専用機」の噂もある。
その名の通り狙撃性能やそれに伴う姿勢制御性能の向上が図られており、ロングレンジビームライフルとしても使用可能な高出力&高精度のビームマシンガンが特徴。本作でも公国軍側としては数少ない狙撃ビーム持ちのMSとして非常に使いやすい機体になっている。
また攻撃面だけで無く、スラスター総推力も従来のゲルググより3倍近くに増え、アポジモーター数は連邦側の空間戦闘機であるジムコマンド(S)の14基を遙かに越える24基を搭載するなど、こと空間戦闘にかけては一年戦争期の両軍通じて随一の性能と評価されている。『ギレンの野望 ジオンの系譜』では宇宙専用機だったが、本作ではお堅い決まりがなく宙地どちらでも使える。
ちなみに格闘武器はビームナギナタから普通のビームサーベルに変更されている。
数値だけを見るならアレックスと同等かそれ以上の高スペックであり、劇中でも無名のパイロットがコロニー防衛のMSを悉く撃墜するシーンが印象的であった。
しかしこれだけの高性能機を自在に操るには、素ゲルググでも苦戦していた学徒兵やこれといった実力を持たない並の操縦技術の軍人では無理だろ…常識的に考えてであり、この点もまた誰かの専用機(特にシン・マツナガ)という噂の根拠になっている。
実はSDガンダムのとある話でSD達が一年戦争に巻き込まれた話では緑色(ノーマルのゲルググカラー)が登場している。
最近のゲーム作品では、ジムスナイパーⅡと双璧を成すジオン最強の量産型として扱われる事も多く、エースパイロットでもあるマツナガもPS2用ゲーム『めぐりあい宇宙』のエースパイロットモードでは上記の話を踏まえてifとして専用カラーのこの機体に乗り、ア・バオア・クー防衛戦に参加したとかしないとかである(但し本シリーズでは高機動型ゲルググ)。
だがまぁ幾ら何でもネオジオンのリゲルグよりもスラスター総推力が高いのは明らかにやりすぎだろう。『0080』といい『0083』といい、(現実世界に元となる兵器が存在しないとはいえども)前後の開発時期を無視した無茶なスペックの付け方は「ガンダム開発計画→Ζ計画群への技術フィードバック周辺の設定混乱」の様な更なる後付けを呼ぶだけとなる筈である。

MSM-03C
流石ゴッグの発展機。
とはいうもののゴッグの面影はあまり見られない。
むしろカプールに近い、というかこいつが発展してカプールになる。
武装面では強力なクローや速射可能なメガ粒子砲に魚雷にマシンキャノン、
果てはミサイルやジェットパックを初めとする様々なオプションなど、
ジオン軍の水陸両用型MSの集大成とも言える装備を誇っている。
作中ではミーシャ・アンディ・ガルシアが搭乗し、北極基地の奇襲を実行。基地守備隊を圧倒した。
しかしながら重装甲を廃し運動性能向上させた機体なので「なんともないぜ!」と言うわけにはいかず、シャトル攻撃を強行したアンディはジム寒冷地仕様のマシンガンの直撃をコックピットに受け戦死。屈強なジオン水泳部の中でも数少ないマシンガン掃射で撃破された機体である。
ゲルググJのところで書いたSDガンダムのその話ではゴッグカラーで登場している。
しかしそのジオンらしからぬシャープな外見はケンプファー同様に今尚人気が高い。

MSM-07E
サイクロプス隊隊長のハーディ・シュタイナー大尉がNT-1打ち上げ基地奇襲に用いた
統合整備計画に基づくズゴックの発展型。
EはExperiment(試験)の略であり、強化試験型である事を意味している。
元々完成度の高いズゴックを基にしている事もあって、1年戦争の中でも特に完成度の高いMSとして評価されている。
SDガンダムで登場した時はズゴックカラーで登場している。
シュタイナーと同様に各部隊の隊長格に配備され、活躍したといわれている。

MS-18E
高機動と火力集中による一撃離脱戦法を得意とする強襲用MS。
ニュータイプ専用機であり開発途中で戦線に投入されたMSN-02を除けば、「MS-18」とはMS-05より始まったジオン公国軍謹製のMSナンバーモビルスーツとしては最終型番であり、これに続くのがギラドーガである。
………はずだったが、MS-19という機体は存在する。ただ、知名度が極端に低いため知らない人が多いだけである。
一年戦争末期に発動された、連邦軍のNT専用MSの奪取か破壊を目的(これに失敗した場合はその機体が搬入されていたコロニーごと核でブッ飛ばすという無茶苦茶な善後策も入っていた)とした極秘計画「ルビコン作戦」の最終局面にて使用された。

・搭載兵装がビームサーベルを除き総て実弾。
・その内訳は頭部60mmバルカン(劇中未使用)、ショットガン(ヤクトゲベール)、ジャイアントバズ×2、シュツルムファウスト×2、チェーンマインの燻し銀的な内容。
・パイロットのミーシャは凄腕だがイケメンとは極北に位置するメタボ&アル中ピザハゲ親父と、BMI値の高いガノタ達も感情移入しやすい
・兵装と推力は凄いが装甲が紙(但し装甲も厚いという説もある。一般的には紙説が有力。詳細は後述)というハイリスクハイリターンな機体設計である。
・劇中では、リボーコロニー内にて、地球連邦軍コロニー駐留MS部隊「スカーレット隊」やサイド6(リーア)が独自に保有する自衛軍であるリーア軍を単騎で全滅せしめる等の鬼神の活躍ぶり。

等の理由から、昨今のイケメン&ガンダムだらけなガンダム作品を嫌うガンダムファンからはそのスパルタンな外見と実弾兵装の塊という漢らしさによって、ジオン軍MSの中でもグフ並に崇められて高い人気を誇る。

本機体最大の弱点である「装甲の薄さ」についてなのだが、実は元々装甲云々については詳しい公式設定が存在していなかった。が、最近では「あまりに特化させすぎた為主要部分以外の装甲は紙同然…」という設定にいつの間にか変更されている。
詳しい経緯は不明なのだが、やはり先述したガンダム定番のビーム兵器ではなく実弾兵器のガトリングで撃破されてしまった事が響いているようだ。
実際のところそう弱い武器ではないのだが、実弾連射兵器→(ガンダムに全然効いて無かった)ザクマシンガンの類→弱ぇえwwwwwうぇうぇwwwという連想式は如何ともし難い。世に出た当初は出力低下を避ける為に敢えてビーム兵器を排除して大量の実弾武器に身を固め、それらによる大火力と高機動性、重装甲を併せ持つ(但し稼働時間が非常に短い)という特攻兵器の様な機体だったのだが…。とはいえ設定変更後も特攻兵器じみている事は余り変わらない

決してワンオフ機では無く、統合整備計画後に基づいて設計された為、町工場レベルの作業施設バラバラに搬入しても数名で機体を組み立てられる程のずば抜けたメンテナンス性の高さを持つ。実際に町工場で組み立てられて出撃し、ビーム兵器を備えた連邦軍の官製MS達を実弾兵器のみで次々に瞬殺してる姿からプロレタリアートの鑑とも賛美されている。しかし、最終的にはチェーンマイン一本でターゲットを巻いて起爆すれば破壊できると踏んだのが大きな誤算で、アレックスのチョバムアーマーを破壊したに止まり、続くアレックスの反撃ターンで腕部90mmガトリング掃射によりミーシャ諸共全身蜂の巣にされている。
元々特殊部隊向けの機体らしいが、戦後も数機が出回ったらしく、漫画『C.D.A 若き彗星の肖像』でジェネレータ内蔵式大型ビームライフル装備型や『Ecole du Ciel -天空の学校-』にて外観が異なるプロトタイプ(こちらは大型の重マシンガンを装備)等が登場している。

因みに機体名の「KÄMPFER」とはドイツ語で「闘士」を意味する、というのは有名だが、これはアレックスの項においても出した『0080』メカニカルデザイン担当の出渕裕が業界でも有名な重度のドイツ軍フリークであった為、それまで何となくドイツを想起させる程度または非公式な二次創作作品にて散見されていたジオン軍のドイツ軍風リファインを、映像作品にて敢行してしまったという事実の一種の象徴として扱われている。尚ガンダム世界に於いては「ジオン軍のMSの機体名では数少ない、機体そのものの名称に有意味語の名称が用いられた機体でもあり、戦争末期の混乱振りが伺えるともいえる。」という理由にてドイツ語が使われた事となっている。

これ以降、ガンダム作品においてはジオン公国という存在にどことなくドイツ軍っぽい雰囲気やドイツ語の単語が入り混じる事となる(次回作OVA、『0083』やフルCG作品『MS IGLOO』、ガンダムエースにて現在連載中の『ギレン暗殺計画』等は特にその傾向が顕著)。




最終更新:2009年12月01日 08:54