PlayStation
概要
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が初めて手掛けた家庭用ゲーム機。
略称は「PS」や「プレステ」が一般的。また後継機との区別を明確にする為「PS1」と表記される事もある。
次世代機戦争といわれたシェア争いを制し、当時の覇権を獲得した国民機である。
搭載音源はCD再生によるCD-DA、圧縮ストリーム再生のCD-ROM XA(CD-XA)、内蔵音源として自社製のSPUによるADPCM 24ch。
SPUは
スーパーファミコンに搭載されていたSPC700の後継にあたり、MIDIの統一規格「General MIDI」にも対応している。
各機種に搭載されているSPUは下記の通り。
- CXD2922Q
- PU-7、PU-8初期版に搭載
- CXD2922BQ (PU-9), CXD2922CQというバージョンも存在
- CXD2925Q
- CXD2938Q
- PU-22、PU-23、PM-41に搭載
- CD-ROMコントローラと統合
- CXD2941R
- PM-41 (2)に搭載
- CD-ROMコントローラ、SPU用RAMと統合
音源の使用傾向としてはCDへのアクセスが頻繁な場合はSPU、それ以外ではCD-DA・CD-XAというケースが多い。
後者の局面は初期ではCD-DAの利用が主流だったが、ゲームボリュームの増加やムービー使用等によりCD-ROMの容量が逼迫してくると音質は多少劣化するが、容量を約1/8に削減出来るCD-XAの活用が増えていった。
制約が軽減され同時発音数も大幅に増加した為、一般的な音楽と表現力の差が少なくなった事からこれ以降のゲーム機において内蔵音源の性能が議論されることは減っていった。
音楽の自由度が増した事からゲーム音楽のジャンルが幅広く多様化し、音楽業界のプロの本格的な参加が増加したのもこの頃からとなる。
また音楽を主体とする『
パラッパラッパー』等のゲームが登場し、ここから「音ゲー」「リズムゲー」と呼ばれるジャンルが定着した。
プレイステーションの起動音を作ったのは『パラッパラッパー』のプロデューサーを務めた元SCEの藤澤孝史氏。
本体起動音とソフト起動音の2種類だが、ゲームディスクをセットした状態で本体を起動するとクロスフェードするように一続きとなる。
低音から高音まで広いダイナミックレンジで奏でられ、次世代機の性能を音の面からも感じさせた。
なお、ソフト起動音は互換機能やゲームアーカイブスに対応している後継機種の
PS2、PS3、PSP、PS Vitaでも使用されている。
参考
- 鉄拳(AC版とPS用アレンジ版のBGMをCD-DAで収録)
- 鉄拳2(BGMがCD-XA収録になった)
- ファイナルファンタジーVII(読み込み軽減のため、全てのBGMを統一したサンプリング音による内蔵音源で作成)
- サルゲッチュ(プレイヤーの状況にあわせてBGMの再生パートがリニアに変化する)
- アナザー・マインド(Roland製SC-88proを使用してMIDIでBGMを作成)
- 戦国サイバー 藤丸地獄変(内蔵音源でブレイクビーツによる音楽制作)
- スタジオP(PSの音源性能を活かした、高い精度で曲作りができるシーケンサー機能を搭載)
収録曲(仮曲名)
曲名 |
作曲者 |
補足 |
順位 |
本体起動音 |
藤澤孝史 |
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ソフト起動音 |
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外部リンク
最終更新:2023年08月26日 16:45