幻想用語データベース @ ウィキ
ロー・ガムズ
最終更新:
gensousyusyu
-
view
ロー・ガムズ/Raw Gums
アメリカ先住民アラパホ族の伝承に登場する人食いの男児。
ロー・ガムズは、生まれてから1度も何かを食べている姿を見られたことがなかったが、実は両親が眠っている間にこっそり家を抜け出し、地域の酋長を襲って食べていた。ある朝、ロー・ガムズの口に人間の肉片がついているのを見つけた両親は、我が子が人食いであることを知った。父親はご馳走を用意して皆を招き、息子の秘密を打ち明けた。皆が息子の処遇を決めるよう言うと、父親は息子を太らせて犬に食べさせることを提案した。しかしロー・ガムズが犬に投げ与えられた途端、ロー・ガムズは若者に変じて自らが食べた酋長の頭蓋骨に「自分に従え」と命じた。両親や皆は恐れ、テントを畳んで逃げていった。力が最高潮に溜まったロー・ガムズは、白いフクロウの女を倒してその頭蓋骨を潰し、脳を地面にばら撒いて勝利を祝った。この話は雪解けの比喩だとされる。
ロー・ガムズは、生まれてから1度も何かを食べている姿を見られたことがなかったが、実は両親が眠っている間にこっそり家を抜け出し、地域の酋長を襲って食べていた。ある朝、ロー・ガムズの口に人間の肉片がついているのを見つけた両親は、我が子が人食いであることを知った。父親はご馳走を用意して皆を招き、息子の秘密を打ち明けた。皆が息子の処遇を決めるよう言うと、父親は息子を太らせて犬に食べさせることを提案した。しかしロー・ガムズが犬に投げ与えられた途端、ロー・ガムズは若者に変じて自らが食べた酋長の頭蓋骨に「自分に従え」と命じた。両親や皆は恐れ、テントを畳んで逃げていった。力が最高潮に溜まったロー・ガムズは、白いフクロウの女を倒してその頭蓋骨を潰し、脳を地面にばら撒いて勝利を祝った。この話は雪解けの比喩だとされる。
参考文献
- キャロル・ローズ著/松村一男監訳『世界の怪物・神獣事典』原書房