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国の標語:美しく咲き華やかに舞う |
国歌:クロンゾン・セ・フォーア (女王の讃歌) |
公用語 |
エルトワ語? |
首都 |
エルエン |
最大の都市 |
フィラール |
政府 |
エルエン宮廷 国務卿会議 |
国家元首の称号 |
女王 |
政治体制 |
立憲君主制 |
人口 |
約104億0000万人 |
主な宗教 |
クラエン教 |
通貨 |
ヴァン(Vaine) |
建国年 |
521年 |
加盟年 |
1623年(設立時) |
主要惑星 |
母星 |
リューア (レーウス) |
首都星 |
同上 |
領 有 |
レーウス星系 |
レーウス |
スロアーユ星系 |
ヴロン・クロアール |
「あら、油断なさらないことね。
背負ってきた歴史も培ってきた文化も、そこら辺の国とは格が違いますもの」――
ツァイヴァ3世(エルトワール女王)
エルトワール王国(エルトワ語:
Eltlia Muceh)、または
エルトワ(Eltouires)はレーウス宙圏の立憲君主制国家。惑星レーウスの一部とスロアーユ星系全土を支配している。ルジャンニオン家による君主制のため、
ルジャンニオン朝エルトワール王国とも呼ばれることもある。
かつては惑星レーウス屈指の列強として栄えたが、
ヴァルエルク革命で
ヴァルエルク共和国が独立したのを境に衰退し、大国の地位を他のレーウス諸国に明け渡した歴史を持つ。
今では(領域的に)すっかり小国となってしまったが、星間国家となった現在でも政治力は健在であり、ソフトパワーを駆使して国際情勢の中で優位に立ち回っている。
服飾・ブランド産業を中心として展開する国策により「美と伝統の国」として知られている。
エルトワールは銀行国家でもあり、自国の通貨ヴァン(Ṽ / Vaine)は大宇宙諸国の共通通貨として各惑星で流通している。
概要
エルトワールは美と伝統の国であり、エルエン宮廷舞踏会やファッションブランド『クロンゾン・セ・フォーア』が有名。
大宇宙連合会議原加盟国の中では領域が狭い部類に入る。軍事力は劣るが、ファッションや食文化など、文化面や経済面での力が強く、ソフトパワーに富んだ国であると言える。
銀行国家であり、大宇宙連合会議の専門機関である
大宇宙銀行グループを主導している。国有銀行の
王立エルエン銀行があり、大宇宙の基準通貨の一つである
ヴァン(Ṽ、Vaine)はエルトワール王国の通貨である。
歴史
エルトワール王国はシンテーア暦521年に
惑星レーウス?北部でハトリュー朝(ハトリュー王国)の衰退によって誕生した君主制国家である。
レーウス最大の大陸であるハトリュー大陸を現在でも領有している。
国家の成立経緯とも深く関わっているハトリュー人は現在エルトワールが領有している北方の大陸の草原でハトリュー朝を開き、周辺各地の脅威であった。彼は勇猛果敢で恐るべき軍事力を持つ遊牧民族集団であり、彼らの衰退がなければエルトワール人は王国を打ち立てることができなかったと言われている。ハトリュー人はエルトワール人にとって当時恐るべき存在であり、その勢力が弱体化してなお彼らのライバルであり続けた。ハトリュー人がエルトワール王国の構成民族の一つになると、彼らの騎馬隊はハトリュー人連隊として各地で戦いその勇名を轟かせた。彼らの協力は後述する中世エルトワール王国の黄金期を支えた。
中世のエルトワール王国は隆盛を極めた。優れた軍事力と巧みな外交手腕で
シンテーア帝国?と戦ったり手を組んだりして共に栄えた。カーラネの脅威が目前に迫ったシンテーア暦1000年の
大カーラネ戦争ではシンテーア帝国と共闘して彼らを打ち破り、300年に及ぶ黄金の時代を迎えた。
この間に南のヴァルエルク大陸に植民地を経営し、先住民族を征伐する傍ら様々な鉱物、香辛料、作物等の資源を獲得し巨万の富を築いた。
しかし1341年の
ヴァルエルク革命でヴァルエルク大陸の植民地が次々と独立して
ヴァルエルク共和国が成立。豊かな土地を失ったことで国力は大きく失われたが、その後も第二次レーウス大戦を勝利するなど依然として大国の地位を守り通していた。
とはいえ、1570年に始まった探索時代には宇宙開発競争に大きく遅れを取ることとなり、旧態依然とした体制が祟って研究力・技術力不足が露呈した。レーウス星系の居住可能惑星であるトラドヴァにヴァルエルクの入植を許してしまう。続いてシンテーアや
サーヴァリア?も次々と惑星を発見・入植・獲得する中、エルトワールは旧弊の権威主義体制を改革するところから始めなくてはならなかった。エルトワールの名君
ツァイヴァ3世は
上からの革命で大改革を成し遂げ、旧体制を一新することに成功した。この改革でなんとかテクノロジーの遅れを取り戻したが、その頃には既にレーウス宙域周辺は入植や開拓がレーウスの諸大国によって進行中であり、エルトワールの取り付く島はなくなっていた。代わりにエルトワールはレーウス宙域外縁部のスロアーユ星系に寒冷惑星ヴロン・クロアールを発見し、入植した。
宇宙進出の遅れのおかげで
ゴルギア時代?では他のレーウス3ヶ国ほどの被害を受けなかった。これがエルトワールにとってチャンスとなり、この時期に被害を避けられたことで時代が追いつき、1660年代から始まる好景気の恩恵を受けることができた。
1680年代には
ジエールのヒューヴル売却交渉があり、植民地獲得の機運が高まった。
ツァイヴァ3世は搾取的な植民地経営方針を改め、観光立国によるブランド化である
ツァイヴァ主義を提唱した。しかし、好景気のバブル崩壊と前述のヒューヴル売却交渉でサーヴァリアが領有権を主張したことがきっかけで1693年に
ジエール・サーヴァリア戦争?が勃発した。エルトワールは息をひそめて中立を宣言したことで戦災を回避し、ジエールが白紙講和である
リーファイ平和友好条約?を締結したことでエルトワールは念願のヒューヴルを獲得した。
政治
エルトワールの政治体制は立憲君主制である。
かつては1471年の
レーウス第二次世界大戦?までは絶対君主制を敷いていたが、敗戦の際に立憲君主制に移行した。それ以来、エルトワールでは国務卿が行政の長を、君主が国政全体の長を担う。相対的に君主の方が政治的権限が強く、対外的代表権も君主が保持する。
国家元首
エルトワールの国家元首の称号は君主であるエルトワール女王(クロン/klнs)と国務卿である。
伝統的に女性君主が即位する場合が多いため、クロンを
女王と訳すことが多いが、男性君主が即位する場合でも同じく
クロンと呼ばれる。
Sint.2000年現在は
ツァイヴァ3世が統治している。
ツァイヴァ3世は1527年に即位してから度々王位を交代するも、7度ほど王座に戻り政治を執り行っている。
国務卿は議会(国務卿会議)の長であり、国務省の長官である。国政を担うエルトワール貴族である公卿らの中で最も地位が高い。
組織
省と院は同程度の権限を持つが、省は改革によって院から改称されたため比較的新しい。
宮廷省
王室関係の事務、女王の外国大使・公使の接受、王室主催の儀式や式典の開催に携わる。独自の軍隊を持つ。
- エルトワール王国宮廷省宮廷諜報部"エルトアンヌの仮面舞踏会"
エルトワール王国の諜報機関。戦闘能力は低いが対人能力を活かした情報収集能力が高い。
外務院
外交のことをやっている。検疫や難民への対応もここで行う。
貴族院
貴族の爵位、対立・決闘、その他儀式などの取り決め。各領主と関連することから地方行政全般も行う。
国務省
インフラ整備(交通・通信以外)、国内産業の問題解決と産業化推進を担当。労働者福祉にも対応。
法務省
法律関係。政教分離の監視と徹底もやっている。
法務省が直轄する刑務局は警察組織を持ち、法務省との密接な関係はなく独立して様々な権限を持つ。
教育省
教育についてだけでなく、王立の科学研究機関や王立大学の運営・管理、各地の医療や国民の健康に関する業務も行う。
軍務省
国軍の整備と運用がメイン。反乱鎮圧のための機動部隊も保有しており、法務省の要請があれば出動する。
交通、運輸、通信系のインフラ整備、災害時の人命救助も担当している。
財務院
大宇宙?銀行や王立エルトア銀行、その他民間金融業と連携して市場の公平性や金融機能の向上と金融ルールの整備を行う。
植民地省
ヒューヴルの統治補助、行政支援を行う。国内外問わず自然・伝統・環境の保護も行う。
文化
国教
詳細についてはクラエン教を参照
エルトワールの国教は
クラエン教に定められている。
クラエン教は惑星レーウスのハトリュー大陸発祥の多神教であり、元々はハトリュー人の間で信仰されていた。現在のハトリュー人はエルトワール人のクラエン教に習合する形で一宗派を形成している。
また、
ヴァルエルク共和国でもクラエン教は信仰されており、ヴァルエルク人の大多数は◯◯派という宗派のクラエン教を信仰している。
軍事
宙軍
他国と比較して数が少ない。
通時代的に保守的な設計を好む傾向にあり、最新兵器はあまり積極的に導入されない。必然的に信頼性の高い兵器が多い。
艦内居住性が非常に高いのが特徴。劇場、ダンスホール、サロン、エステ設備、浴槽を完備。
だけど高級将校や貴族など地位が一定以上の人じゃないと利用できない。
そのせいで武装や戦闘用コンピュータの場所がギュウギュウ詰め。軍艦でありながら、戦闘員の方が割を食っている状況である。
艦種 |
説明 |
航宙機母艦 |
「戦闘機母艦」ではないので注意 |
宇宙戦艦 |
レーウス型の外見 |
巡洋戦艦 |
戦艦より軽装甲だが戦艦より高速 |
重巡洋艦 |
航宙機搭載 |
軽巡洋艦 |
すばしっこい |
駆逐艦 |
主武装はミサイル |
陸軍
エルトワールの陸軍は宙軍よりもさらに少なく、宙軍と同様に兵器テクノロジーが遅れがち。儀仗兵としての側面も強い。
一方でエルトワールでは職業軍人は名誉職であり(貴族ほどではないものの)特権が認められているため、全体的に士気が高く、戦闘では意外性を発揮することもある。
一部の精鋭部隊は最新鋭の装備と旺盛な士気、有能な指揮官が揃っており、質的に見れば
大宇宙?屈指レベルの部隊が存在する。
全体的な傾向として、火力と装甲は低めだが機動力が高い。
機動力を重視した機動機兵と自走砲的運用をする砲機兵を運用している。
突破・機甲兵力に機兵を大々的に採用しているため兵站への負担が重く、軍全体の補給能力もあまり高いとは言えない。
あまり強い軍隊とは言えないが、軍事パレードが豪華で見栄えが良い。王立軍楽隊の演奏も素晴らしいと評判である。
有名な部隊
- 第1近衛機兵連隊(通称:女王連隊)
- 全員爵位持ちの貴族女性パイロットのみで構成された部隊。
- エルトワを代表する精鋭部隊であり、投入されるのはごく稀。
- エルトワでは男性が女性を守ることは当然であり、しない場合は社会的な非難をしばしば受けるため、男女混合部隊では男性が女性を守ろうとして被害を拡大してしまうために女性のみで構成された部隊。
- 歴史は非常に古いが、女性部隊になったのは1666年から。
- 第103近衛機兵連隊(通称:ハトリュー人機甲連隊)
国際関係
自由解放連合諸国との関係
友好度:◆◇◇◇◇
革命で独立しやがったですわ!
自由民主平等!って言いながら国際社会に介入を繰り返していますわ!恥を知りなさいですわ!
その領土は元々は全部わたくしたちのものですわ!
関係は最悪ではあるが、なんだかんだ同じレーウスの出身。付き合いも長いため、何かしらの絶望的な状況下に置かれた場合、ひょっとしたら結託するかもしれない。
友好度:◆◆◇◇◇
あら、可愛らしい種族ですこと。ちょっとペットとしてわたくしのお屋敷に来ませんこと?
ペットスレフィ問題のせいで関係は良くない。
そのせいでスレフィエ政府の対応は冷たく、資本主義サイドに鞍替えしたメロアとは異なりヴァルエルクにべったりなので、エルトワールとしては「ヴァルエルクの子分」としての対応になってしまっている。
伝統的価値観が残っているためエルトワールとしては評価しているし、
植物種族スレフィ?への印象も悪くはない。
部分的な民間交流くらいはひょっとしたらあるかもしれない。
管理主義国際セクター諸国との関係
友好度:◆◆◆◆◇
エルトワールにとってジエールはたまに同盟できるくらいには友好関係。
しかし、エルトワールとジエールは「伝統 vs 進歩」の観点で正反対の考え方をしており、基本的には足並みは合わない。
両国は国際的な立ち回りがハト派寄りなのでたまたま利害が一致することが多く、結局のところ宇宙船で呉越同舟をやっているだけなのである。
友好度:◆◆◆◇◇
エルトワールは天嶺の伝統的な価値観を評価。戦士としての士気の高さと忠誠心もエルトワール貴族がニコニコする要因。
ただし血気盛んな軍国主義的雰囲気はあんまり好きではないのでそこは微妙。
たまにはのんびり森林浴や狩りのお時間も悪くありませんわね?
協商連合諸国との関係
ヒューヴル王国は協商連合加盟国ではあるがエルトワール保護国でもあるため、「エルトワール保護国との関係」に記載。
友好度:◆◆◆◆◇
エルトワールにとっての最大手であり生命線。友好関係。
経済を重視する路線はエルトワールの実利面では気が合うが、本当はもっと品のあるやり方が好き。
まあでも厳しい宇宙情勢の中、国際関係でブーブー贅沢は言ってられないのでエルトワール貴族も我慢するところは我慢。
友好度:◆◆◆◆◇
昔は
自由解放連合で
ヴァルエルク?と友好関係だった。
経済力が高く、貴族や王族はいないがセレブはいる。
メロアは女性しかいない国であり美しさを大事にする国なのでエルトワールと相性が良いが、メロアの考え方はどちらかといえば合理的かつ進歩的。
また、品はあるけど思ったよりも世俗的な一面も。でもやっぱ品があるって素晴らしいですわ!
最大の欠点は距離が遠くて貿易とか防衛とかでパートナーシップを組めないこと。
エルトワール保護国との関係
友好度:◆◆◆◆◆
おひさまぽかぽかイエスマン。
ジエール・サーヴァリア戦争?でもらえた植民地であり、エルトワールが星間国家になって始めて手に入れた植民地なので何かと気にかけずにはいられない様子。
手塩にかけて育てた観光産業はエルトワール貴族のバカンスのためでもあり、伝統文化の保護と貴族の新しい娯楽という利害一致で上手いことやっている。
人工的な構造物だらけで自然が恋しかったエルトワール人は自然と文化をメチャクチャ保護した。
エルトワールはヒューヴルのことを植民地と言い張っているがヒューヴル女王の政治的権威や外交代表権をきっちり保障しており、実際は保護国レベルの対応になっている。
ある日
エルミアに「これじゃヒューヴルが経済発展できなくない?」と質問されてスゲー困惑した。まあ観光収入のおかげで景気は良いので……。
ラノー条約諸国との関係
友好度:◆◆◇◇◇
労働者たちの国。
資本家サイドであるエルトワールにとっては敵だが、エルトワールにとって「上に立つ者とはそれ相応の責任と誇りが必要」という思想があるため、「悪い資本家のせいでそういう体制になってしまったのですわね……」と同情的。
ぶっちゃけ関係改善して資源とか製品とかが欲しいのですわ。
でもラノー条約機構を刺激するリスクを冒してまですることでもないので、おうちに帰ってマルスファ(エルトワンカステラ)でも食べませんこと?
友好度:◆◆◆◇◇
動物さんたちの国(問題発言)。
エルトワールの所属する協商連合ではないが、良くもなく悪くもなくの中立関係を維持している。
宗教に力を入れているみたいでいいですわね。伝統的価値観という意味ではプラス評価ですわ~。
でも
スガイユン?制度は有能な者が大きな組織を率いるチャンスを潰しててもったいないですわね。拉致もダメですの。
ラノー条約も良くないことですわ。計画経済も社会主義的体制もダメですわ!
ファッションセンスは……まあ個性的でいいんじゃないかしら?オーダーメイドのお召し物の一部はわたくしたちエルトワールを頼っているのですわね。
わたくしたちの服飾文化を取り入れるというのは、良い心がけですわね。
貿易関係のある時期の方が長い。
ラヴェルト諸国との関係
友好度:◆◆◆◇◇
エルトワールでは美容のために不死技術をジエールから購入したり、メロアと共同で不老技術を開発したり、エルトワールで貴族を中心に知的種族スレフィを飼育することが流行する、いわゆるスレフィペット問題が起きたりしてエルミアに怒られまくっている。
エルミアの「身体に良いのでサプリメントで良い」という食生活は「身体に悪くても美味しいものを食べていたい」エルトワールの食文化の正反対。
伝統と美学の国であるエルトワールと合理と倫理の国であるエルミアとは思想面で全然合わないが、平和的な外交を展開していることもあって、その点では双方共に信頼している。また、両国共に歴史のある国家という点でお互いにそれなりの評価はされており、国民感情はそれほど悪くない。
しかし
マーカス内戦?でエルミアが大規模出兵した際は「オ、オホホ、エルミア様も結構血気お盛んですのね……」とドン引きしていた。
エルトワールのイメージ
香水臭いと思われてますけど、本当の紳士淑女の皆様は適量を守ってつけておられますわよ。
領土
主要都市
経済
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最終更新:2025年01月03日 14:31