ヴァルエルクの政党では、
ヴァルエルク共和国における政党や政党制、および政党に関わる諸制度、歴史等について記述する。
成立の歴史
シンテーア暦1341年に
ヴァルエルク革命が起こり、
エルトワール王国との独立戦争に勝利した独立派エルトワ人たちはヴァルエルク共和国を建国した。
建国に携わった政治家、思想家、軍人たちの一部が
独立派という現在の政党政治の最も古い起源となる組織(結社)を作り、そこに属した。一方、大多数の政治家たちは彼らと区別するために
無党派を名乗った。
その後、最初の政党であるアルゼオン党(議会党)が結成される。独立派の全ての関係者と無党派の一部の政治家が合流した。残りの無党派に属する人々は大半が思想家であったためにこれに対抗して革命理論派という結社を組織した。彼らは政党政治に対して抵抗し、あくまで結社という形で存続していた。
しかし、上院と下院の制度が整備されてゆくにつれ、政党政治を推進する声が大きくなり、革命理論派は消滅した。その後、アルゼオン党はヴァルエルクの政党政治で始めて分裂し、民主同盟党と保守同盟党に分裂した。保守同盟党には保守的な革命理論派の議員が合流し、残りは自ら結党して新革命党を作った。
この民主同盟党、保守同盟党、新革命党の三つは初期ヴァルエルクの議会政治において重要な役割を演じた。また、これらの三党は議会政党制度が施行される前の最後の政党であった。
議会政党制度が始まってからはこれらの三党が次々に独立と吸収し、元の名前はなくなった。保守同盟党は下院政党の中産階級党と上院政党の国民団結党(第一次)に分裂し、新革命党は国民団結党(第一次)に吸収された。民主同盟党は下院政党の民衆党、上院政党の経済党、また当時は特例で上院にも下院にも議席を持つことができた共和国党に分裂した。
現存政党
現存する上院政党
- ヴァルエルク富国強兵党(大ヴァルエルク富国強兵民主党)
- 解説
- 現存する上院政党で一番結成年が古い古参勢。
- どの時代でも一定数の議席を持ち、安定感のある政党。
- 方針
- 軍事中心主義
- 産業力の重視
- 軍人社会
- 大きな政府
- 自由競争の推奨
- やや控えめな福祉水準
- 確固たる軍事力
- 積極的な軍事介入
- 自由解放連合の連携強化
- 工業への注力(≒農業の軽視)
- 勢力圏以外への輸出制限
- 信頼性の高い技術の採用(≒新技術に慎重)
- トラドヴァ第一
- 解説
- 国粋主義、優生主義政党。
- かなり強烈な政策ばかりだが、たまに有効策を打ち出してヴァルエルクを窮地から救ってくれる。
- 方針
- スローガン「自由、民主、平等」の撤廃
- 政治権力の拡大
- 計画経済化
- 統制社会
- 手厚い福祉水準
- ヴァルエルク人至上主義
- 自由解放連合各国の植民地化
- 国民団結党
- 解説
- 方針
- 現状維持路線
- 難民歓迎
- 異種族権利平等
- 消極的な軍事介入
- 全種族の職業選択機会の自由
- 協調外交
- 良心的な保護国政策
- FVCW諸国?への全面的支援
- 技術倫理
- エルミアとの友好
- ヴァルエルク社会党
- 解説
- 社会民主主義。または穏健派権威主義。
- 理想は素晴らしいが現実的かというとちょっと怪しい。
- 方針
- 非常に手厚い福祉水準
- 自由競争の抑制
- 高級志向
- 生活水準の向上
- 消極的な軍事介入
- 寡頭制の復活
- エルトワールとの友好
- エルトワールとの連邦
- 進歩党
- 解説
- 方針
- やや控えめな福祉水準
- 教育体制の多様化
- 小さな政府
- 自由競争の調節された推進
- 難民歓迎
- 異民族権利平等
- 消極的な軍事介入
- FVCW諸国?の経済的支援
- 貿易自由化
- ヴァルエルク経済連合
- 解説
- 経済活性化を目指す政党。研鑽主義寄りの古典的自由主義を推進。
- 方針
- 小さな政府
- 最低限の福祉水準
- 研鑽主義の試験的導入
- 競争社会の推進
- 経済重視
- 反環境保全
- サーヴァリアとの友好
現存する下院政党
- 市民党
- 解説
- 方針
- 市民の政治参加の推奨
- やや控えめの福祉水準(≒税金引き下げ)
- 国内の政治的議論活発化
- 各種自由権の拡大
- 多数派市民の生活水準向上
過去の政党
- アルゼオン党
- ヴァルエルクで最初に結成された政党
- 様々な政治思想が混在する政党だったようで、意思統一は困難であった。
- それゆえに分裂し、民主同盟党と保守同盟党が生まれた。
- 民主同盟党
- アルゼオン党の革新派議員が集まってできた党。
- 政治思想的には革新派というよりもリベラルに近く、新革命党とは距離を置いていた。
- 保守同盟党
- アルゼオン党の保守派議員が集まってできた党。
- 極右から中道右派まで一通り揃っていた。
- そもそもこの時代のヴァルエルクは王政復古とかとてもではないが言い出せない雰囲気だったため、極右政党はいなかった。
- 新革命党
- 革命理論派の一部が集結して生まれた党。
- 急進的な左派で、色々実験的な社会制度を構想していた。
- 中にはジエールのようなテクノクラシーを夢想していた思想家もいたが、みんなからは鼻で笑われ真面目に検討してくれなかった。
- 民衆党
- 民主同盟党から分離した下院政党。
- 中道左派ポピュリズムで、それなりの議席があった。
- 中には急進派の議員もいた。
- 経済党
- 民主同盟党から分離した上院政党。
- 保守・革新問わず経済政策優先の政策で、2番手・3番手の議席を持つ政党だった。
- 急進派も穏健派もいたが仲違いして分裂した。
- 共和国党
- 唯一特例で上院にも下院にも議席を持つことが許されていた両院政党。
- まあ普通にズルだと思うので解体されてレーウス調和党と市民党になった。
最終更新:2024年12月06日 23:13