[208]唐唐唐ゾロリ
かくして、改造と繁殖の研究が始まった。敵は数十万を超す。めーりん種は総じて五十匹程度しかおらず、まずは繁殖が課題だった。栄養のある食事を与え、寝心地の良い寝床を与える。ゆっくりできるとわかっためーりんたちは、たちまち増えた。今までは食料の問題から一家がもてる子供も少なかったが、今は充分な食事ができて、しかも外敵はいないのだ。
数が増えたら、次は改造だった。めーりん種は戦闘能力の高いゆっくりだが、いくら強くても所詮はゆっくりなため、一度に多数で襲われれば負けて殺される。
そして、めーりんたちには武装がなされた。それぞれのめーりんに武器が仕込まれる。
時が過ぎていく。 戦闘訓練を行い、隊列を整える。村人に忠誠を誓い、昼間はゆっくり寝る。
―――――
「ゆっふっふ……馬鹿な人間なのぜ……!!!」
それはまさしく、雲霞のごとき数のゆっくりの群れであった。地響きをたてて襲来するゆっくりたち。そのなかにそびえる巨体。彼の者はこう呼ばれる。
ドスまりさ。
長い時を生きたまりさの進化の姿、突然変異や捕食の果てだとも言われるが、一貫して伝わっているのが、
「強大な力と高い知能を持ち、口からは熱線を吐く」
というものである。群れの頭領はこのドスまりさであり、指揮を採るのも彼だ。
「みなのもの! あの村の馬鹿人間とじゃまな馬鹿めーりんをせいっさいっするのぜ! ゆう、ゆう、ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
「「「ゆう、ゆう、ゆーぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」」」
鯨波が大地を這い、天空を駆け巡る。黒や金、白に紫……ゆっくりたちはひたすらに進んでいく。
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10/31 20:50 W52SH(e) [209]あああゾロリ
―――――
「将軍めーりんよ、頼んだぞ」
村長が言う。
「じゃおーん!」
任せろ、と将軍めーりん。雄叫びをあげる。兵めーりんたちも応える。
大丈夫だ、私たちがあいつらを倒す。そうだ。今こそ、積年の恨みを晴らすとき。
自分たちを厚遇してくれた主に、誠意と忠誠を見せるときがきたのだ。
―――――
将軍めーりんは、部隊を展開する。
百の兵を三つに分ける。補佐めーりん二匹にそれぞれ四十ずつ、自分は二十を率いて、横腹から突っ込んで撹乱する。
ゆっくりたちは押し寄せる。ただひたすらに、個ゆっくりがばらばらに進む。これだけの仲間がいるのだ。負けるはずがない。
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10/31 21:05 W52SH(e) [210]ぁー
みなwwぎってきwwwたwwwww
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10/31 21:08 821SH(s) [211]神 長門
いつの間にか大河ドラマがゆっくり展開されてるだと…
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10/31 21:09 biblio(e) [212]超戦士ゾロリ
愚図なめーりんたちを押し潰して、人間を殺す。そのあとは畑に実った野菜を食べてやる。あの家も、人間なんかにはもったいない。自分たちのゆっくりぷれいすにしてしまおう。そんなことを言いながら、跳ねていく。
立ち塞がるめーりんたち。口には、ぎらりと光る刃を携えている。
先頭のれいむが言った。
「れいむはつよいんだよ! ばかなめーりんはしんでね! ゆぷぷぎゃっ!!」
れいむが半分になる。それをきっかけに、補佐めーりんに率いられた兵めーりんたちは各々の武器を構えた。
包丁、鉈、まな板、フライパン、ボクシンググローブ、びっくりパンチ、三節棍、槍、鉄球などである。
「ゆわぁぁぁ! れいむがしんじゃゆぶべっ!」
「むきゅ! けんじゃのちからにはおよばないんむばぎぇ!」
「わかるよー、めーりんはごみくそばかゆっくりなんだじゅぴぎゃっ!」
砕かれ、斬られ、吹っ飛ぶ。それでも後ろからはゆっくりたちが進み、押してくる。ゆっくりが近づくたびに、物言わぬ死骸へと成り果てる。
今。
めーりんたちは、無双の戦士となった。
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10/31 21:31 W52SH(e) [213]石弓ゾロリ
―――――
「ゆぎぎぎ……先頭はまだ畑をせいあつできないのぜ!?」
ドスまりさは怒っていた。どうして、これだけ数がいて畑を攻略できないのか。こうなったら、自分が直々に行くべきか。そんなことを考えているときだった。
衝撃。群れに動揺が走る。
亀裂。めーりんだ。めーりんたちが、群れを断ち割り、裂いていく。分裂する群れ。瞬く間に縦横を突き抜け、反転してまた突っ込む。
有り得ない。なんだ、あの強さと速さは。先を行く傷だらけのめーりんのくわえる刃がきらめくたびに、仲間たちの餡子や生クリームが飛び散る。
「どすぅぅぅ! あのめーりんたちはつよすぎるのぜぇぇぇ! もうかえるのぜぇぇぇ!」
「ありすのとかいはなむれがぁぁぁぁ!」
騒ぎ立てる参謀、喚く妻。群れは既に統率できる状態ではない。
「「「じゃぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!」」」
めーりんたちが叫ぶ。
「「「ゆわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」
ゆっくりたちが泣きわめく。
「ぐっ……て、てったいするのぜ! この借りはいつか返すのぜ!」
ドスまりさは撤退を決意した。引き換えそうとして、後ろを見れば。
「さあ、次は俺たちの出番だ」
村人がいた。めーりんたちが戦っている間に、回り込んでいたのだ。
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10/31 22:11 W52SH(e) [214]名無しの名無し
どうなるんだろう
∧_∧
( ・∀・) ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ( ・∀・) ドキドキ
∪( ∪ ∪
と_)_)
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10/31 22:24 W63CA(e) [215]暴食ゾロリ
「ゆぐっ、じゃまな人間なのぜ! こうなったらどすすぱーくをくらうの……ぜ?」
違和感がドスまりさを貫く。腹部に、痛みが広がる。
「……じゃおーん!」
周りにいたはずのゆっくりは、ある者は死に、ある者は逃げ去っていた。
「そ……そんな……まりささまが……死……ぬ……?」
ドスまりさの視界が暗くなる。
「めーりん! よくやった、大手柄だ!」
「じゃおじゃおーん!」
村に平和が訪れる。めーりんたちは、村人といつまでも仲良く暮らした。
完
―――――
【傷だらけのめーりん】
家族をドスまりさに殺され、自分も傷を負わされた。消えない傷、消えない怨念、消えない痛み。 復讐だ。絶対に、あのドスまりさを殺す。自分と家族と仲間を虐げたあの憎き奴に、裁きの鉄槌を下さねばならない。
人間の交渉はまさに渡りに船だった。長に、人間に従うことを進言した。その結果、愛を知り、子供をつくることもできた。
訓練は厳しいものだったが、新しい傷が増えるたびに強くなった。底部に強力な推進機関を備え、速度も増した。
それもこれも、全てはこの一撃のために。
刃に意思を乗せて、深く深く深く――――。貫き、刔り、掻き回す。
救済の慈悲は無い。悲願の達成。泣きながら、笑っていた。
完
―――――
【陰謀】
「やりましたね、村長」
「しっ、あまり大きい声を出すでない」
「すいやせん。それにしても、村長も悪賢いですなあ。わざわざゆっくりを増やして、着ぐるみを被ってドスの真似をし、次はドスを発生させる……」
「ふん。わしの力をもってすれば、ゆっくりなんぞ容易に騙せるわい。強敵はむしろ、人間のほうじゃ。ゆっくりの被害に遭った確かな証拠が無ければ、援助金は出ぬからのう。じゃが、これでゆ害があったことが証明でき、戦闘型めーりんは高値で売れる。その金で、またゆっくりを増やす。世の中は万事、うまく回っているのじゃよ……」
完
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10/31 22:37 W52SH(e) [216]Ξ
相変わらず凄いな…
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11/01 00:18 W53H(e)
[217]神 長門
187
牢獄。
私は、罪を犯して牢獄に容れられた。憎き敵を、思いのままに撲殺した結果だった。
後悔はなかった。むしろ、清々しささえある。殺したことに後悔はないが、懸念はある。唯一の肉親である一人娘。彼女は今頃、私のことで世間の冷たい目に曝されているはずだ。
妻に先立たれた私にとって、彼女は、私の生きる理由の一つであった。大切に慈しみ、育てなければならない彼女を不幸にしたのは、紛れも無い私だ。
……会いたい。会って、話がしたい。
私は間違ったことをしたのだろうか、と問いたかった。
―――――
「ゆっくり愛護法」。
悪法だ。どう考えても悪法であり、失政である。
「テレビの前の皆さん、ご覧ください! ここは国内最大手のゆっくりペットショップで、千を超すゆっくりが飼育、販売されています。かわいいですねえ」
けたたましい声に顔をしかめながらテレビを見る。映されたゆっくりペットショップは、壮美を極めていた。磨かれた床、細緻な彫刻のされた装飾。暖かみのある光に照らされたゆっくりたちは、例外なくゆっくりしていた。
溜め息を一つ。 こんな奴らに、父は殺されたのだ。
ゆっくりを愛し、保護したい政治家がおおぜいいた。いわゆる愛で派と言われる彼らは、国民をだまくらかして、ゆっくりたちを特定愛護動物とした。
ゆっくりに危害を加えたものは、即時逮捕、牢獄行きだ。反対がなかったわけではない。だが、反対派の筆頭だった父は、ゆっくりを殺して投獄され、処刑された。あからさまなみせしめだった。
父は、間違ってなどいない。増長したゆっくりは、様々な害を引き起こしていた。
復讐だ。父を殺したゆっくりに、人間に、世界に復讐するのだ。
―――――
「どぼぢでごんなごとずるのぉぉぉ……」
「さあ、ね。強いていえば、生きていること自体が殺す理由かしら」
「ぞんな……みんなゆっぐりじでだのに……」
「そう。なら、死ね」
何百回も聞いた音。皮が破ける音。餡子が飛び出す音。
「次、行くわよ」
わたしは各地のゆっくり愛護施設を潰してまわっていた。笑顔を壊し、ゆっくりした命を蹴散らすわたしは、すでに修羅となっている。もう、戻れないところまできている。
この世界に生きる、全てのゆっくりを殺す。
そして、世界は――――。
完
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11/05 13:23 W52SH(e) [220]胡麻
何故だか、感動を覚えた
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11/05 19:52 830N(s) [221]ゾロリッチ
【熟成】
鎖の擦れる音と嘆きの声が部屋に響く。その部屋には、数十体の胴付きれみりゃがいた。
首と両手両足を強靭な鉄輪で拘束されたれみりゃたちは、ひたすらに泣き叫んでいる。
「べみびゃばごうまがんのおぜうざまなんだどぉぉぉ! ざっざどごごがらだずんだどぉぉぉ!」
「おなかがすいたどぉぉぉ! さくやのぶっでぃんくわせろぉぉぉ!」
「ぐるじいど……これはずじで……」
喚き、抗うものの、鉄輪に繋がる鎖は鈍い音をたてるだけだ。
「れみりゃはおぜうさまなんだど……おぜうざまにわるいことしたらだめなんだど……」
「うっ……うっ……ごはんたべたいぃぃぃ……」
不意に、れみりゃたちは体が軽くなるのを感じた。解放されたのか、と喜ぶ刹那に何かが降ってくる。それは甘い液体だった。緩められた拘束に感謝し、体についたり床に広がった液体を舐め取る。
「あまあまだどー♪ ぺーろぺーろするんだどー♪」
「うー、おぜうさまがいいこだからごほうびもらったんだどー!」
液体は次から次へと降り注ぐ。やがて足を包み、腹を浸し、首元まで迫った。
「やべで……うっぷ、いぎがでぎな……」
「がぼがぼごぼぼ……」
「あまあまはもういらないど……あぶっ」
れみりゃたちを苦しませ続けた液体はぎりぎりのところまでで止まり、数分ののちに退いていった。
「げほっ、げほ……」
そして気付く。また、拘束がきつくなっていた。身動きのできぬ不快さに苛立つ。腹に溜まった過度の甘味が胸やけを起こす。
「これはずじでぇぇぇ! ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「ぎもぢわるいぃぃぃ……もうおうぢがえるんだどぉぉぉ……」
―――――
それから、この一連の光景が何度も繰り返された。衰弱死したり溺死したれみりゃもそのままに、最後の一匹になるまで、何度も。
部屋に人間が入ってくる。その姿を見て、最後のれみりゃは希望の光を得た顔をしたが、すぐに表情を曇らせた。その手には、鮮やかに輝くナイフ――――。
「いただきます」
「うぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
―――――
「特別本仕込み・ゆっくりれみりゃの超熟成肉まん」。スパイス入りの糖液に浸け、他のれみりゃのだしを吸わせた最高級のれみりゃ。苦悶に満ちた表情をしているほど美味である。賓客をもてなす場合に用いられる。
完
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11/08 03:10 W52SH(e) [222]ほそかわ
221これローソンで売ってくんないかな
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11/08 10:56 W54S(e) [223]名無しの名無し
221
飼ってるわんこのエサにするわ。
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11/08 23:30 W63CA(e) [224]
保守
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11/11 00:02 920P(s) [225]アキちゃん
下がってたので
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11/11 15:50 K002(e) [226]たなは
ほす
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11/12 21:45 Premier3(e)
[227]ぬこティックラブ
ほす(・ω・)
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11/14 18:14 815T(s) [228]ゾロリミット
【壁】
壁がある。
れいむの前に、巨大な壁があった。
縦も横も、どこまでも続いている、大きな大きな壁。あらゆるものの侵入を拒み、そして内にいるものを逃さぬ壁。
れいむは、生まれたときから今まで、ずっとひとりぼっちだった。食料はその辺に生えている雑草や花、小さな虫などで、話し相手はこの壁だった。寂しさで泣いたのは、一度や二度ではない。どうして自分には仲間も両親も兄妹もいないのか、疑問と不安は常に胸にあった。食事をするのも、住み処を作るのも、運動をするのも、すべて自分一匹だけだった。
それでも、いつか同じゆっくりに出会うことを信じて生きてきた。壁の向こう側に広がる世界で、みんながれいむを待っているはずだ。
れいむは壁を壊す手立てを考え、実行した。
そして、今。れいむの眼前には、穴があった。何度も何度も重い石をぶつけた成果だった。壁にぽっかりと開いた、れいむがぎりぎり通れるかどうかというくらいの穴。ここをいけば、この壁の向こうには……。
―――――
壁がある。
ただしそれは、一つではない。壁の向こう側にはもう一つ壁があって、その向こう側にはまた壁がある。
この世界には無数の壁がある。壁を壊すものがいれば、乗り越える者、地下を掘り進む者もいる。とあるまりさは体を酷使して衰弱死し、とあるぱちゅりーは壁に絶望して自ら命を絶ち、とあるありすは欲望を壁にぶつけて嘆きながら死んだ。
れいむは、いくつもの壁を突破してついに他のゆっくりに出会ったが、それはすでに風化した命のかけらに過ぎなかった。
完
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11/15 02:31 W52SH(e) [229]秋晴
なんか感動した
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11/15 02:50 W62T(e) [230]神 長門
228
火の鳥思い出した
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11/15 03:33 biblio(e) [231]ゾロリサーチ
【嫌悪と拒絶と……】
れいむは、それを信じなかった。正確に言えば、「信じたくなかった」。
自分から産まれたそれは、ぬめりを帯びた肌を力強く動かして、この世に生を受けた喜びを表していた。
「ゆっぎぎ! ゆっぎぎ!」
ゆっくり、と言っていることはわかる。しかしその言語自体はゆっくりできたものなどではなく、聞く者を不快にさせる雑音に近かった。
れいむは嘆いた。どうして、こんな子供が産まれてきてしまったのだろう。何が悪かったのか。栄養が足りなかったのか、自分の体は子供を産むことに適していなかったのか、交配の仕方が悪かったのか……。いくら考えても自力で答えは出せず、最終的に安易で楽な答えへとたどり着く。
「この子が悪い」。自分は悪くない。きっと、この子はこういう子なんだ。ならば、この子が悪いのだ。
「ゆっぎぎ! ゆっぎぎ!」
悪魔の叫びにも似たその言葉と共に、我が子を押し潰す。悪い子は要らない。出来損ないは、育てない。こんなふうに産まれてきて、この先のゆん生をゆっくりできるわけがない。それなら、親が殺してあげるべきだ。
なるべく、他のゆっくりに見られないように、悟られないように。
「ゆぎぎぎぎぎ」
悲しみはおろか、罪悪感さえも感じない。なぜなら、それが当然だから。みんな、やっていることだから。
やがて、なにも聞こえなくなる。その子供は、産まれてすぐに親に殺されるという悲惨な結末を迎えた。
れいむは、我が子の死体を土に埋めて、宝物の綺麗な石をその上に乗せる。きらめきを放つ石を見ながら、次に産まれてくるのは「ちゃんとした」赤ちゃんでありますように、と願った。
完
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11/16 07:20 W52SH(e) [232]ほそかわ
231最近の若い親ってこんな感じだよね
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11/16 07:36 W54S(e) [233]ゾロリングディンドン
【ゆっくり処理場】
いつ、どこでどのように発生したのかもわからないゆっくり。彼らは繁殖を繰り返し、瞬く間に世界を覆っていった。ゆっくりは生態系に影響を与え、作物を荒らし、人々に危害を加えていた。
―――――
最初期においては、ゆっくりの発生は喜ばれた。なにしろ、甘味が手軽に入手できるのだ。システム化された繁殖に伴い、ゆっくりは数を増やしていった。そしてゆっくりは人々の生活を侵食していく。食用になり、ペットになった。ゆっくりはブームになり、いつしか生活の一部にさえなっていた。
だが、彼らは増え過ぎた。需要に対する供給は少し不足するくらいがちょうど良いのに、過度な生産はそれを超えた。ゆっくりは、今こそ我が世の春とばかりに繁殖を繰り返した。
野に、山に、街に、国に、世界に、ゆっくりは溢れ出した。
愛すべきものであったゆっくりだったが、各地に被害をもたらしたゆっくりは、害獣と呼ばれることになった。
―――――
各国はそれぞれに対ゆっくり兵器や施設を開発・配置した。そのなかの一つが、今回紹介する
「ゆっくり処理場」である。
―――――
「ゆんやぁぁぁ! どすどすさんこないでぇぇぇ! ゆびゅっ!」
「まりさのぷくーはこわいんだぜ! わかったらざばざばさんはやめるのぜ! ゆ……やっ、やべるの……ぜ……」
「むきゅ、これはおいしそうなきのこさんね! からふるできれいだわ! むーしゃむー……しゃぎゅぴぺペペ! がらいぃぃぃぃぃぃ!?」
ゆっくり処理場は、その名のとおり、ゆっくりをひたすら処理するためにある。廃棄と言っても差し支えないが、食料である観点から処理、とされた。
処理場は加工所とは違い、餡子の安定した供給などは一切行わない。過剰に生産されたゆっくり、野生化して増えたゆっくり、愛玩動物としての役目を終えたゆっくりが殺されるだけの施設である。
死体は粉砕され、他のゆっくりの食料になったり、貧困にあえぐ地域に輸出されたり、土を肥やすための肥料にされたりする。
―――――
人は増え続け、ゆっくりも増え続ける。全体の調和としてのバランスはどこかで不安定になり、狂い、傾く。その安定を支えるためのものとして、今日もゆっくり処理場はゆっくりを処理するために動く。
「ゆっくりさせてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
完
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11/17 20:00 W52SH(e) [234]ゾロリチウム
これはそのうち続き書くかもしれんから、矛盾は大目に見てくれ
なんか最近、機械と心理に頼りすぎてるなぁ……
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11/17 20:05 W52SH(e) [235]アキちゃん
下がってたので
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11/22 16:08 K002(e) [236]臨也
保守
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11/24 12:54 SA002(e)
[237]ゾロ理
【主従】
「おきてください。ちょうしょくができました」
囁く声。ぼくは、差し込む朝の光に照らされた従者の顔を見て、微笑んだ。
「おはよう、さくや」
―――――
並んだ料理から立ち上る香りが食欲をそそる。朝食の献立は「れいむの煮付け」、「まりさのおひたし」、「ちぇんの味噌汁」だった。
さくやは、がっつくぼくを見て口元を綻ばせていた。
「おいしい」
「ありがとうございます」
―――――
朝食を終え、ぼくは家を出た。さくやは玄関で見送ってくれる。ハンカチは持ったか、大切な書類は忘れていないか、何時頃に帰るのか、いつまでも聞いていたら遅刻しそうだったから、キスをして唇を塞いだ。行ってきます、と言って家を出た。さくやは顔を赤らめていた。
―――――
夕食はさくやだった。さくやは、自らを油で揚げていた。ぼくはさくやを食べて、少しだけ泣いた。
完
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11/25 19:11 W52SH(e) [238]ポポ
237
ゆっくりの中身は餡子だよな…
朝食からあまあまか
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11/25 20:00 N03B(i) [239]SD大好き
237
ウサギが最後に自ら火に飛び込んで食い物になって恩返しするやつがどこかの国の昔話であった気がする
なんだかそれを思い出した
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11/25 20:25 SH01B(i) [240]殺人ドール
237
やめてえええええええ
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11/25 22:44 P03A(i) [241]狂い帽子屋
237
これが相手のために尽くすという事か…
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11/26 07:02 830CA(s) [242]ラクシー
237
揚げプリンか.....マズソ
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11/26 08:38 820P(s) [243]ヴェータ
さくやさんなのに内容が因幡の白兎とはこれいかに
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11/26 09:31 K002(e) [245]ゾロリダクション
【天国の檻】
その時、れいむは危機にあった。親とはぐれ、さ迷っていたところに一人の青年が通りかかった。危険が溢れる街のなかである。子供の、未だ成体に成り切らない未熟なれいむは、青年に拾われなければ、近いうちに道路の染みと化していただろう。
「お母さんの代わり、と言ってはなんだけど……ぼくが面倒を見てあげても、いいかな」
人間はゆっくりできない、と聞かされていたれいむだったが、守ってくれるものがいない不安と寂しさには抗しきれない。このまま自分だけで親を捜すよりも、優しそうな青年に拾われたほうが良い。れいむは、青年に頼って生きていくことを決めた。
―――――
れいむの居場所は大きめの透明な箱だった。あちこちに小さなケースや道具が取り付けられている。
「食事はここ、トイレはここ、寝床はここ、遊び場はここ、勉強はここ、運動はここでしてね。ずっとずっと、ここでゆっくりしていってね」
れいむは箱のなかに入れられた。
「ここがれいみゅのおうちなの? とってもしゅてきなおうちだよ! おにいしゃんありがちょう!」
整えられた、居心地の良い空間がそこにあった。
「ゆゆっ、しーしーしちゃきゅなってきちゃよ! しーしーす……ゆぎゃっ!?」
その場で排尿をしようとしたが、突然れいむの体を電流が走った。
「トイレはここでしろ、って言ったよな?」
れいむは理解する。お兄さんの言うことをちゃんと聞かなければ痛い目に遭う、と。
「ゆっ、わかっちゃよ! おにいしゃんごめんなしゃい、しーしーはここでするよ!」
れいむは「トイレ」に移動し、用を足す。それからも、食事をこぼしたり、勉強に真面目に取り組まなかったりするたびに、床を伝う電流に痛めつけられた。
痛いのは嫌だが、言い付けを守らない自分が悪いのだ。お兄さんはおいしいご飯をくれるし、遊んでもくれる。れいむは、少し厳しいところもあるけど、優しいお兄さんのことを好きになっていった。
―――――
れいむは大きくなった。成体、と呼ばれるくらいの大きさにはなっている。こうなると、もとは広かった家も窮屈に感じられる。れいむは言った。
「このおうちはもうゆっくりできないよ! れいむはおそとにいくよ!」
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11/29 21:25 W52SH(e) [246]ゾロリニアモーターカー
しかし、その要求は却下された。
「何を言っているんだい、れいむ。最初に言ったじゃないか、きみは『ずっとここでゆっくり』するんだ、って……」
確かに、青年はそう言っていた。が、現状はれいむの意にそぐわない。なにより窮屈でろくに動き回ることもできない上に、
「おそとでかわいいおよめさんをもらうよ!」
なんて欲求も出てきたのだ。命に危険が迫っておらず、体が生殖活動を行えるように発達しているとすれば、もはやここにいる必要はない。外界に赴き、パートナーを見つけ、子を成せばならない。
「駄目だ」
が、青年は許さない。
「どぼぢでぞんなごどいう……ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
青年の
ルールは絶対だ。箱を流れる電流が、奔流となって、れいむを貫き押し流す。
「ゆべべべべ……」
青年は愛情のこもった眼差しをれいむに向ける。
「そこにいれば、死ぬまでゆっくりできるんだよ? 暑くも寒くもなく、お腹が減ったら栄養豊富でおいしい食事が出てきて、外敵に襲われる心配もない。勉強をすることで知識を蓄えることもできる。……にもかかわらず、れいむ。きみは、あの危機渦巻く外の世界に行くだなんて。よく考えてみて、れいむ。運良くパートナーを見つけ子供をつくったとしても、自然災害や駆除作業、それに野獣の捕食行動で全滅するかもしれない。ならば、一生をこの素晴らしく平穏な箱のなかで過ごそうよ」
「ゆうう……おぞどがあぶなくでも……あがぢゃんぼじいよ……」
泣きながられいむは訴える。そんなれいむの姿に胸を打たれたのか、青年は態度を変えた。
「わかったよ、れいむ」
「ゆゆっ、それじゃあおそとに……」
「違う。子供だけはつくらせてあげるよ」
青年は注射器を取り出し、れいむに突き刺して中身を注入する。精子餡と大量の栄養剤の混合物だ。間もなく、れいむは植物型妊娠をする。だが、箱はあまりにも狭い。成長する赤子は、壁にぶつかり、ひしゃげ……潰れて死んだ。浸透しやすい栄養剤を使ったために、赤子が大きくなりすぎた。次の赤子はうまく着地できずに中身を飛び散らせた。その次も、その次も同じように。
「なんでれいむのあがぢゃんみんなじんぢゃうのぉぉぉ!?」
「ほら、これが現実ってものだ。れいむ、きみはそこでいつまでもゆっくりしているべきなのさ……糞饅頭らしく、高望みなどはせずに、ね」
完
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11/29 21:34 W52SH(e) [247]
どうでもいいけど
叩かない人がいないって素晴らしい
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12/01 17:10 SH004(e)
最終更新:2011年07月20日 00:44